レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2023/07/16 16:00
- 更新日時
- 2023/08/13 16:20
- 管理番号
- 神戸図-1678
- 質問
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解決
『鎌倉遺文』にある「摂津国古文書」の記述が見たい。
建久7年に行われた大輪田泊の修復について書いてあるらしい。
- 回答
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『鎌倉遺文』古文書編2 p188-189 に所収
『大日本古文書』家わけ第十八 東大寺文書之五 p131-133 にも所収
- 回答プロセス
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・『鎌倉遺文』古文書編は、1巻~42巻に文治元年(1185)~元弘4(1334)年分が古いものより収録されている。
建久7年は、2巻(建久3年(1192)~正治3年(1201))に含まれ、時代順に内容を確認すると、建久7年6月3日のところに大輪田泊修復についての記述があり、出典が「内閣文庫所藏 摂津國古文書」とあった。
・国書データベース(https://kokusho.nijl.ac.jp)で「摂津国古文書」を検索すると、「東大寺文書」に収録されていることが分かった。
国立国会図書館サーチ(https://iss.ndl.go.jp/)で「東大寺文書△摂津国古文書」で検索すると、『大日本古文書』家わけ第十八 東大寺文書之五 に載っていることが分かった。建久7年6月3日のところを見ると、同上と同じ記述があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
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竹内理三 編 , 竹内, 理三, 1907-1997. 鎌倉遺文 古文書編 第2巻 (自建久三年(1192)至正治三年(1201)). 東京堂出版, 1972.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001226834-00 (当館資料コード:N0002778459) -
東京大学史料編纂所 編 , 東京大学史料編纂所. 大日本古文書 東大寺文書之五. 東京大学, 1955.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002142558-00 (当館資料コード:N0001780597) -
日本歴史大辞典編集委員会 編 , 河出書房. 日本歴史大辞典 第2巻 増補改訂版. 河出書房, 1968.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001109483-00
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竹内理三 編 , 竹内, 理三, 1907-1997. 鎌倉遺文 古文書編 第2巻 (自建久三年(1192)至正治三年(1201)). 東京堂出版, 1972.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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・鎌倉遺文フルテキストデータベース(https://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/w11/search)では全文検索をすることができる(検索結果は、検索結果一覧のみ)。
「大輪田泊」で検索したが、原文では「太輪田泊」となっているため、今回はヒットしなかった。
・『日本歴史大辞典』第2巻 増補改訂版 で「大輪田泊」の項目(p311)を確認すると下記の記述がある。当該文書はこれに関連するものと思われる。
「一一九六(建久七)年、東大寺の俊乗房重源は、この修築事業の中絶とその後の損壊の状を嘆き、山陽・南海・西海三道諸国および荘園からこの港を経て運上する運上米のうち石別一升を徴し、三道の一郡一荘から船一艘を課し、和泉・摂津・播磨・備前・備中・紀伊・伊勢・淡路・讃岐・阿波の一〇ヵ国の海岸に漂着して破損した船を没収し、山城・河内・摂津・播磨・淡路の五ヵ国における公田・荘園の竹木を伐採し、摂津・播磨・淡路の三ヵ国および河尻の民家から人夫を徴発して、河尻泊と魚住泊とともにこの泊を修築することを奏請し、納められてこれら諸国に太政官符を下された。」
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000336006