レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年04月15日
- 登録日時
- 2023/08/03 09:53
- 更新日時
- 2023/08/03 09:54
- 管理番号
- 千県中参考-2023-01
- 質問
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解決
徳川家康の家臣である本多正信に江戸屋敷があったかどうかがわかる資料を探している。
- 回答
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関連の記載があった資料を紹介します。
【資料1】【資料2】は、江戸城周辺、【資料3】から【資料7】は、市谷砂土原町にあった屋敷について記載されています。両者の関係性がわかる資料は見つかりませんでした。
【資料1】『江戸城 2 城郭・侍屋敷古図集成 侍屋敷』(平井聖監修 至文堂 1996)
p227に、「城の背面にあたる吹上には、(略)本多正信(関東総奉行)(略)など譜代の有力大名や旗本の屋敷が配されている」と記載があり、「『慶長江戸絵図』に示された大名屋敷の配置」の図に「本多佐渡」の屋敷が示されています。
【資料2】『慶長江戸絵図』(1607)
東京都立図書館デジタルアーカイブに公開されています。
(https://archive.library.metro.tokyo.lg.jp/da/detail?tilcod=0000000013-00042408)
図の右上に、「本多佐渡」の屋敷が示されています。
【資料3】【資料4】は、中央図書館で所蔵しているほか、国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開されています。
【資料3】『大日本地誌大系 第3巻 御府内備考』(雄山閣 1931)(https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1214872)
p123(71コマ)「佐渡原 田町三丁目船河原町の後をいふ本多佐渡守正信の屋敷蹟なりといふ」と記載があります。
【資料4】『牛込区史』(牛込区役所編纂 臨川書店 1985)
(https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1208578)
p590(411コマ)「本多正信邸」の項目に、「今の砂土原町一丁目である。『府内備考』に「田町三丁目船河原町の後を云ふ、本多佐渡守正信の屋敷蹟なりと云ふ」とあり、佐渡原の地名も本多佐渡守址の原の義に依ったものであらう」と記載があります。
【資料5】『江戸城下変遷絵図集 12 御府内沿革圖書』(幕府普請奉行編 原書房 1986)
p98「市谷牛込之の内」の項目に、「裏一帯を佐渡原とよんでいたが、本多佐渡守正信の屋敷があったためである」と記載があります。
【資料6】『日本歴史地名大系 13 東京都の地名』(平凡社 2002)
p439「市谷砂土原町一丁目」の項目に、「同所には江戸初期に本多佐渡守正信の別邸があり」(出典:御府内備考)と記載があります。
「市谷砂土原町三丁目」の項目に、「砂土原の地名の由来とされる本多正信の別邸も当地辺にあったといわれる」と記載があります。
【資料7】『江戸東京地名事典』(菊地秀夫著 雪華社 1970)
p62「砂土原」の項目に、「このあたりは江戸時代に本多佐渡守正信の屋敷があった」と記載があります。
(インターネット最終アクセス:2023年5月31日)
- 回答プロセス
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1 データベース「whoplus」、「ジャパンナレッジLib」を「本多正信」で検索し、基本情報を確認。
江戸屋敷についての情報は見つからなかった。
生没年(1538-1616)や通称「弥八郎、佐渡守」の情報を得た。
2 『国史大辞典』の以下の項目を参照。
関連の情報は見つからなかった。
『国史大辞典12ふ-ほ』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1991)p834「本多正信」
『国史大辞典8 す-たお』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1987)p896「大名屋敷」
本多正信の項目の以下の参考文献を確認したが、関連の情報は見つからなかった。
『幕藩体制史の研究 権力構造の確立と展開』(藤野保著 吉川弘文館 1975)
『家康の臣僚 武将篇』(中村孝也著 国書刊行会 1988)
3 国立国会図書館「レファレンス協同データベース」を「本多正信」で検索。
「岡本忠宗の略歴のわかる資料を見たい。戦国時代の人物、家康の家臣と思われる。出典は「深谷上杉顕彰会会報 No.96」p6」(埼玉県立久喜図書館) (https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000082490)の事例を参照。
記載されている資料『江戸幕府 その実力者たち 上』(北島正元編 国書刊行会 1983)
p74-98「智将・本多正信」の項を確認したが、関連情報は見つからなかった。
4 Google Booksをキーワード「本多正信」&「屋敷」で検索。
【資料4】を発見。【資料4】の出典より【資料3】を発見。
5 千葉県立図書館ホームページ「図書・雑誌・視聴覚資料検索」を全項目「江戸城」&「屋敷」で検索
【資料1】を発見。【資料1】の文中より【資料2】を発見。
6 国立国会図書館リサーチナビ「絵図・古地図を探す」を参照。
(https://rnavi.ndl.go.jp/jp/maps/theme_honbun_101029.html)
「2-2.古地図集成」より、【資料5】を発見。
関連書である次の資料を確認したが、本多正信没後の寛永以降の武士を中心に採録しているため、人名篇、地域篇から本多正信についての記載は見つからなかった。
『江戸城下変遷絵図集 別巻1 江戸城下武家屋敷名鑑』([幕府普請奉行/編] 原書房 1988)
『江戸城下変遷絵図集 別巻2 江戸城下武家屋敷名鑑』([幕府普請奉行/編] 原書房 1988)
7 地名の事典【資料6】【資料7】を参照。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 9版)
- 日本の建築 (521 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『江戸城 2 城郭・侍屋敷古図集成 侍屋敷』(平井聖監修 至文堂 1996)(1101435428)
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【資料2】『慶長江戸絵図』(1607)
(https://archive.library.metro.tokyo.lg.jp/da/detail?tilcod=0000000013-00042408)
(東京都立図書館TOKYOアーカイブ公開) -
【資料3】『大日本地誌大系 第3巻 御府内備考』(雄山閣 1931)(9102178553)
(https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1214872)
(国立国会図書館デジタルコレクションインターネット公開) -
【資料4】『牛込区史』(牛込区役所編纂 臨川書店 1985)(9102113915)
(https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1208578)
(国立国会図書館デジタルコレクションインターネット公開) -
【資料5】『江戸城下変遷絵図集 12 御府内沿革圖書』(幕府普請奉行編 原書房 1986)
(9102208385) - 【資料6】『日本歴史地名大系 13 東京都の地名』(平凡社 2002)(0105695693)
- 【資料7】『江戸東京地名事典』(菊地秀夫著 雪華社 1970)(9102898349)
- キーワード
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- 本多正信(ホンダマサノブ)
- 江戸屋敷(エドヤシキ)
- 武家屋敷(ブケヤシキ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000336866