レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年12月22日
- 登録日時
- 2022/01/14 15:20
- 更新日時
- 2022/05/31 14:21
- 管理番号
- KYUA-0111
- 質問
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解決
「高度経済成長期、子供のお小遣いがいくらであったか」についてのデータは、どのような文献から探せば良いか。
また、婦人誌『主婦の友』『婦人倶楽部』『婦人生活』『主婦と生活』『婦人之友』から、子供のお小遣いに関する部分を探す、という方法があるのを知ったが、これらの婦人誌を、オンラインデータベースなどで閲覧できないか。
- 回答
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※本回答の情報は2021年12月時点のものです。
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今回のご質問は、授業のレポートのために調査されているものと伺いました。
単位を取得されるうえで、教員からはご自分で文献にあたって情報を収集し、
まとめることも期待されているところかと思いますので、
今回は具体的な回答は避け、調査方法のヒントや参考になりそうな文献の紹介に留めてお答えします。
①どのような文献から探せば良いか
「子供」も「小遣い」も様々な言いかえができますので、
例えば「子供」「子ども」「こども」「こづかい」「小遣い」「小づかい」といったキーワードや、
ほかにも関係ありそうな「お金」や「教育」などと適宜組み合わせたり、資料の出版年で絞ったりして、
各種データベースを検索すると良いかと思います。
例えば、当時の新聞記事から小遣い額がわかるかもしれません。
九州大学では、朝日新聞や毎日新聞などの新聞記事を検索することができます。
九州大学図書館のWebサイト>データベースより、画面上部のカテゴリで「新聞・ニュース」を選択すると、利用可能な新聞記事データベースが表示されます。
(例)聞蔵IIビジュアル(朝日新聞データベース)
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/databases/kikuzo2
また、家計に関する統計調査からも小遣いについてわかることがあるかもしれません。
以下のサイトで1971年からではありますが、小遣い額のデータがダウンロードできます。
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2020/hist.html(2022/5/26確認)
九州大学図書館以外の資料でしたら、範囲は広がってしまいますが、下記のようなデータベースを利用してみると良いかもしれません。
・世界の文献
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/worldcontents
・NDLサーチ
https://iss.ndl.go.jp/
②婦人誌『主婦の友』等、オンラインデータベースで閲覧できるか
全てではないですが、下記のデータベースで記事や目次の閲覧・検索が可能です。
・国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/
「詳細検索」画面で資料群「雑誌」を選択し、目次欄にタイトルや執筆者名を入力して検索します。
例えば、上記の設定後、キーワードに「小遣い」、タイトル「婦人生活」と入力して検索すると、『婦人生活』に掲載された記事がいくつかヒットします。
ただし、公開範囲が「国立国会図書館/図書館送信限定」となっている場合は、ご自宅で記事を閲覧することができません。
閲覧されたい場合は、図書館送信参加館へご来館していただく必要があります。
九州大学では、中央図書館 / 理系図書館 / 医学図書館 / 芸術工学図書館で閲覧が可能です。
公開範囲が「国立国会図書館内限定」となっており、図書館でも記事が閲覧できず、目次のみしか閲覧できない場合でも、
必要な記事がありましたら、雑誌を所蔵している機関からコピーの取り寄せが可能です。
取り寄せ方法の詳細は下記をご覧ください。
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/services/members/interlibrary-loan#copy
※年末年始をはさみますので、お手元に資料が届くのは年明けになることが予想されます。
調査の過程でまたご不明な点等ございましたら遠慮なくお知らせください。
- 回答プロセス
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●世界の文献・NDLサーチ(CiNii Researchなどで検索で可能なものあり)で確認できた資料
・【資料1】(NDLデジタルで閲覧可)
東京都の子どもが日曜日にお小遣いをいくらもらっているかの表あり
・【資料2】(中央図書館有)
東京都内の2校の実態調査あり
・【資料3】(芸術工学図書館図書館有)
※芸術工学図書館所蔵のため内容は未確認だが、関係ある可能性あり
★高度経済成長期ではないが参考までに
・【資料4】でおこづかいの特集が組まれている(NDLデジタルで閲覧可)
→いくらもらっているかを小学校の学年順にアンケート調査を実施し、グラフで掲載
●新聞記事DB
朝日新聞縮刷版等古いものは、世界の文献ではヒットしないので別立てて紹介。
例えば朝日新聞の場合、以下の記事に掲載を確認。(「子ども こづかい」で検索)
・子供のこづかい 都立教育研究所の調査から_養育(1955年6月20日 東京/夕刊)
・子どものおこづかい 文京区立小PTAの調べ_育児(1961年2月21日 東京/朝刊)
・子どもとおこづかい_家庭(1966年6月14日 東京/朝刊 )
・子どものこづかい調査_家庭(1970年7月29日 東京/朝刊)
●物価関係の資料
初任給の移り変わり等が掲載されているので、【資料5】に小遣いも載っていないか確認
→特に記述はなし
●家計に関する統計調査から
・ガベージニュース 中学生は平均4192円…子供のこづかい額
http://www.garbagenews.net/archives/1996742.html(2022/5/26確認)
※上記サイトの参考データが下記Webサイト
・知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2020/hist.html(2022/5/26確認)
1971年からのデータなので、高度経済成長期のごく一部のみ
・総務省統計局 統計データFAQ 19A-Q16 1人当たり1か月間のこづかい収支
https://www.stat.go.jp/library/faq/faq19/faq19a16.html(2022/5/26確認)
→「18歳以上の各世帯員について」とあるので、質問者の「子供」の条件に合致しない可能性あり
→例として以下を確認した見たところ、「学生・生徒」の区分はあるが、詳細な年齢区分けは不明
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00200564&tstat=000001139024(2022/5/30確認)
・そのほか、九州大学中央図書館にある関係ありそうな統計資料もざっと見てみたが目ぼしい項目なし
- 事前調査事項
- NDC
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- 生活.消費者問題 (365 10版)
- 社会.家庭生活の習俗 (384 10版)
- 参考資料
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【資料1】
山根薫著. 子供は何を考えているか : 小学生の家庭教育 お母さんのための心理学. 刀江書院, 1958.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002587739-00 -
【資料2】
樋口澄雄. 自主性を養うためのお小遣の与え方--特集・子どもとお金. 1960-07. 児童心理 = Child study 14(7) (164) p. 808~815
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I638213-00 -
【資料3】
高橋登, 山本登志哉編. 子どもとお金 : おこづかいの文化発達心理学. 東京大学出版会, 2016.9.
http://hdl.handle.net/2324/1001623301 , ISBN 9784130513340 -
【資料4】
子どもの文化研究所. 子どもの文化 9(6). 文民教育協会子どもの文化研究所, 1977-07.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002425270-00 -
【資料5】
甲賀忠一, 制作部委員会編. 物価の文化史事典 : 明治/大正/昭和/平成. 展望社, 2008.7.
http://hdl.handle.net/2324/1001334519 , ISBN 9784885461941
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【資料1】
- キーワード
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- 子ども
- 小遣い
- 高度経済成長期
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 利用案内
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000310719