レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2008/08/21 02:11
- 更新日時
- 2008/08/21 02:11
- 管理番号
- B2007M1286
- 質問
-
解決
「広汎子宮頚部摘出」の手術後、出産をした事例について論文がないかを探したい。
- 回答
-
当館が契約している医中誌Webをキーワード「子宮頸部腫瘍」、「出産」でAND検索した結果の中に以下のレコードがありました。
(1)
論題:侵襲性子宮頸癌に対する腟式広汎性子宮頸部摘出術後の出産の成功(Successful delivery after vaginal radical trachelectomy for invasive uterine cervical cancer)(英語)
著者:Ishioka Shin-ichi(札幌医科大学 医学部産婦人科), Endo Toshiaki, HayashiTakuhiro, Kitajima Yoshimitsu, Sugimura Masaki, Sagae Satoru, Saito Tsuyoshi
収載資料名:International Journal of Clinical Oncology
巻号年月:11(2) 2006.4
ページ:p.146-149
当館請求記号:Z54-J111
本文は英語です。腟式広汎性子宮頸部摘出術後の32歳患者が術後8ヶ月で妊娠し、妊娠32週目に早期破水のため帝王切開により女児を出産し、無事退院した臨床報告です。本例は侵襲製子宮頸癌に対する腟式広汎性子宮頸部摘出術後の日本における最初の出産例とのことです。
(2)
論題:術後の妊娠・出産 進行子宮頸癌に対する妊孕能温存手術 広汎性子宮頸部摘出術後の妊娠・出産の経験
著者:福地剛(慶応義塾大学 医学部産婦人科)
収載資料名:助産雑誌
巻号年月:59(11) 2005.11
ページ:p.1026-1031
当館請求記号:Z19-431
臨床報告でない解説記事ですが、「われわれの経験」という節があり、1症例が報告されています。患者は30代女性で子宮頸部の明らかな腫瘍が認められ、広汎性子宮頸部摘出術を2003年春施行。術後1年経過後、患者が妊娠を希望したため不妊治療を開始し、AIHにて妊娠が成立。妊娠24週に前期破水となり、帝王切開にて分娩、744gの男児を出産。母子とも術後経過は順調、とのことです。
(3)
論題:子宮頸部腺癌初期病変で円錐切除のみでfollow upした3症例 頸部腺癌でも円錐切除後妊娠が可能か
著者:吉田耕治(産業医科大学 産婦人科学 教室), 倉橋敦也, 松浦祐介, 石明寛, 柏村正道, 上平謙二, 小山祐之介, 吉武英憲
収載資料名:日本不妊学会雑誌
巻号年月:48(1-2) 2003.4
ページ:p.61-67
当館請求記号:Z19-208
広汎性子宮頸部摘出の例ではありませんが、関連文献と考えられますので、参考のために加えておきます。子宮頸部腺癌初期病変の36歳、35歳、30歳患者を円錐切除のみで処置した後、自然妊娠、排卵誘発後妊娠した3例の臨床報告です。
16年間に産業医科大学病院とその関連病院で子宮頸部初期病変を円錐切除した症例は124例、うち挙児希望のため円錐切除のみ処置した41例中11例が妊娠したことが報告されています。
インターネットの最終アクセス日は2007年10月5日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『子宮がん・卵巣がん全書』
- NDC
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- 臨床医学.診断.治療 (492 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 腫瘍
- 出産
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- NDC副出:385
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000046764