レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/02/03
- 登録日時
- 2023/04/01 00:31
- 更新日時
- 2024/03/30 00:43
- 管理番号
- M23020318138734
- 質問
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虹の色が日本では7色とされるが、ほかの国では何色なのか。
また国による違いがおこるのはなぜか。
- 回答
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①『<図説>虹の文化史』の「虹の色数は何色か」の項に、「国による虹の色数の違い」の表が載っており、7色(日本、オーストラリア、フランス)、藍のない6色(アメリカ、イギリス)、藍・橙のない5色(ドイツ、ロシア)、藍・紫のない5色(ベルギー)を紹介している。
②『犬のことば』の「虹は何色か」でも、日本は7色、アメリカは6色、ベルギーは5色という紹介をしているが、違いの理由については出ていない。
③『虹物語』では、アメリカやイギリスの6色、ドイツやロシアの5色とあわせて、日本の浮世絵では2色か3色で描かれている例を紹介して、「虹の色数はよく言えば文化の約束事であり、ネガティヴに考えると教育における押しつけという事もいえます。」とある。
④『日本語と外国語』の「第2章 虹は七色か」では「空にかかる美しい虹の色の数は言語により異なるのだ、(後略)」として、言語学、文化人類学の観点から各国の違いを説明している。また、各国での虹の色の覚え方についても紹介がある。
⑤『虹は七色か六色か』では、ニュートンは虹を5色と考えていたが、自身のプリズムでの実験以降、音楽の7音階と結び付けて7色と発表し、7色説が広まったと説明がある。また、日本に7色説が広まったのは西洋の近代物理学の考えが入ってきてからともある。そのほか、アメリカでは1940年までは虹は7色として教えていたが、小中学校用の理科教科書で6色で十分であるという考えが広まったとある。
⑥『虹の図鑑』では「虹が何色であるかは、それぞれの国や地域の文化に関係しており、文化によって虹の色数は違います。」とある。また、可視光線のスペクトルを紹介して、色は連続的に変化しているので虹の絵を描く場合には「虹には無限の色が入っている」という感覚を表現することも大事、という説明もある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 気象学 (451 9版)
- 参考資料
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①杉山久仁彦『<図説>虹の文化史』 河出書房新社,2013,351p.参照はp.18-20.
②日高敏隆「虹は何色か」『犬のことば』 青土社,2012,285p.参照はp.19-22.
③高橋真澄・杉山久仁彦『虹物語』 青菁社,2007,128p.参照はp.87.
④鈴木孝夫「第2章 虹は七色か」『日本語と外国語』 岩波書店,1990,242p.参照はp.59-104.
⑤板倉聖宣『虹は七色か六色か』 仮説社,2003,60p.
⑥武田康男『虹の図鑑』 緑書房,2018,157p.参照はp.24-25.
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①杉山久仁彦『<図説>虹の文化史』 河出書房新社,2013,351p.参照はp.18-20.
- キーワード
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- ニュートン
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2023020318120238734
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000331490