レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/4/2
- 登録日時
- 2023/08/06 00:31
- 更新日時
- 2024/03/30 00:43
- 管理番号
- M23041514541476
- 質問
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①『うるわしきあさも』(当館未所蔵)に収録されている阪田寛夫の遺稿「鬱の髄から天井のぞく」で、
阪田氏が小沼丹の遺作「馬画帖」の馬の瞳について追想を寄せているが、この「馬画帖」は小説あるいは随筆なのか、
それとも小沼丹が描いた絵のことなのか知りたい。
- 回答
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②『小沼丹全集第1巻』についている月報に阪田寛夫の「クリスマスの馬」が掲載されており、その中に
「次女の川中子李花子(かわなご りかこ)さんから『馬画帖』という私家版が送られてきました。(中略)李花子さんの指摘の通り、
やわらかな鉛筆描きの、小沼さんの馬の目が優しくあどけない」とあり、絵の画帖であることがわかった。
また、「『馬画帖』より」として、馬の絵が添えられている。
さらに、③『小沼丹全集第4巻』には年譜があり、そこにも1997(平成9)年に「九月、小沼丹が病床で描いていたデッサンを集め、
次女の川中子李花子編『馬画帖』(私家版)刊。」とある。
そして、④『小沼丹全集補巻』の月報にある久世光彦氏の「エトランジエの含羞(はじらい)」でも「晩年に彼が描いた馬のデッサンや、
スペイン人らしい男の絵を見たことがある。『馬画帖』というらしい」とあり、阪田寛夫氏の遺稿に小沼丹の馬の絵のことを
書いていることについても述べている。
また、⑤「随感ゆりかごの小沼丹」でも「多年持ち続けたイメージをスケッチしたと思われるそれらの絵は、(中略)『馬画帖』という
私家版に収められている」とあり、『馬画帖』が絵であることを示している。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 作品集 (918 9版)
- 参考資料
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①阪田寛夫 『うるさしきあさも』 講談社,2007,324p.
②小沼丹『小沼丹全集第1巻』 未知谷,2004,744p. 参照は月報p.1-4.
③小沼丹『小沼丹全集第4巻』 未知谷,2004,743p. 参照はp.742.
④小沼丹『小沼丹全集補巻』 未知谷,2005,718p. 参照は月報p.6-8.
⑤中村明「随感ゆりかごの小沼丹」『早稲田日本語研究』15,2006.3.31,p.114-106.参照はp.113.(早稲田大学リポジトリ2023.5.31リンク確認済)
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①阪田寛夫 『うるさしきあさも』 講談社,2007,324p.
- キーワード
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- 馬画帖 小沼丹 阪田寛夫
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2023041514561841476
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢, 高校生, 中学生
- 登録番号
- 1000337050