①『チーズの悦楽十二カ月 ワインと共に』
p.64-65「パルミジャーノ・レッジャーノ」というチーズについて、「生産者が銀行からお金を借りる時の担保にもなり、銀行によっては専用の熟成庫を持っているところまであります。」とある。また、「このチーズは年月を経るほど値が上がるので、投機の対象にもなっているといいます。」とある。具体的な相場についての記載はない。
②『地球食材の旅 行きの巻』
p.140-143 <チーズ>の項に、「パルメザンチーズは商品になるまでに年月がかかる。それまで牛乳代などの費用を回収できないので、チーズを担保に次のチーズづくりの資金を借りる。そのために銀行ににチーズ庫があるのだという。抵当権の書類を見せてもらった。チーズの番号、重さ、品質、それに「七十万リラ(約5万円)」などの評価額が書かれている。評価額の80%まで融資を受けられるのは土地の場合と同じだが、チーズは保管しているうちに熟成が進み、担保価値があがる。」と書かれている。また、イタリア・パルマの郊外にある銀行の倉庫内のチーズの写真がある。
③『ツウになる!チーズの教本』
p.114-115 <18 パルミジャーノ・レッジャーノ>の項に、「このチーズの価値は銀行にも認められていて、チーズを担保に生産者への融資が行われているほどなのだ。」とあるが、相場についての記載はない。
④『チーズの選び方楽しみ方』
p.148 <パルミジャーノ・レッジャーノ>の項に、「なんとこのチーズを担保に銀行でお金を借りられるのです。」と書かれているが、相場についての記載はない。
⑤朝日新聞記事データベース「聞蔵ⅡビジュアルforLibraries」
2006年7月1日朝刊p.11 魚住ゆかり「(料理の知恵袋 イタリア編)パルミジャーノのクロッカンテ 黄金色のチーズの王様」には、「銀行で担保にできるチーズは、パルミジャーノ・レッジャーノだけ、と言われます」と、チーズに詳しいライターの須田淑恵さんの話が載っている。(2022年3月18日最終確認)
⑥『ネクスト・シェア』
p.97 イタリアのエミリア・ロマーナ州では「乳製品協同組合からパルメザンチーズの塊を担保にした債券を購入することもできる。」とあるが、価格については書かれていない。
インターネット情報ではあるが、相場については以下の記事も参考になる。
⑦AFP BBNews
AFP「国際ニュース(2009年8月16日13:06配信) パルメザンチーズで融資OK、イタリア北部の銀行」(2022年3月18日最終確認)
「固形のパルメザンチーズ1個の重量は約40キロで、300ユーロ(約4万円)の価値がある。」とある。
この融資システムは1950年代に始まったこと、エミリア・ロマーニャ州の銀行4行が採用していること、そのうちの1行であるクレディト・エミリアーノ(Credito Emiliano)の貯蔵庫の様子が書かれている。
⑧AFP BBNews
AFP「国際ニュース(2016年02月04日20:01:15配信) イタリアで「パルミジャーノ債」、銀行貸し渋りに対抗。配当に加えて名産チーズ(2022年3月18日最終確認)
イタリアのモデナ(Modena)の酪農業協同組合「4Madonne」での取り組みを紹介しており、「独自に債券を発行して600万ユーロ(約7億8500万円)の調達に乗り出した。」とある。この債券は、「イタリア政府が保証する金融商品「ミニ債券」」であり、「6年物ミニ債券の購入者には、5%の配当に加え、額面の120%相当の価値があるパルミジャーノ・レッジャーノが「償還」されるという。」と書かれている。
⑨REUTERS
ロイター編集「世界のこぼれ話(2016年2月3日3:32配信)イタリアのチーズ会社、パルミジャーノ債で約8億円調達」(2022年3月18日最終確認)
イタリアのエミリア・ロマーニャ州のチーズ製造会社「4マドンナ・カセイフィシオ・デルエミリア」が、パルミジャーノ・レッジャーノを裏付けとした債権を売り出し、600万ユーロ(約7億8500万円)の資金を調達したことが書かれている。