レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年10月20日
- 登録日時
- 2018/01/17 16:47
- 更新日時
- 2018/04/24 17:46
- 管理番号
- 埼熊-2017-104
- 質問
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解決
星占いの起源はバビロニアの羊飼いが星を見ながら考えたものと聞いたことがある。一方で、それぞれの星の守護神はギリシャの神々のようである。星占いが作られた過程でギリシャの影響があったのかどうか、知りたい。
- 回答
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下記の資料を提供した。
1 『世界大百科事典 16(セム-タイシ)』(平凡社 2007)
p116-119「せんせいじゅつ 占星術」
「【西洋】最古の占星術文献といわれる《エヌマ・アヌ・エンリル》(中略)その成立はバビロン第一王朝(最盛期前18世紀)の頃と考えられている。(中略)ギリシアには前ソクラテス期の哲学者に見られる宇宙論的関心とともに導入されたと思われるが、本格的に伝承されたのはアレクサンドロス大王の東征(前4世紀後半)以降であった。」
2『占星術百科』(ジェームズ・R.ルイス著 鏡リュウジ監訳 原書房 2000)
p234-「西洋占星術の歴史」
「伝統的にト占官が独自の方法で予言を執り行っていたローマ人には、紀元前2世紀に、イタリア南部の居住地のギリシア人から占星術が伝えられた。ローマ人は、ギリシアの獣帯方式を採用し、古代ローマの神々の名前を惑星につけ、1週間の7曜日にも惑星と神々の名前を合致させた。」
3『星座と神話はどこでめぐりあったのか』(小尾信弥著 大和書房 1994)
p237あとがき
「遠い昔、バビロニア南部にさかえたカルディア人たちは、国の将来から自分たちの運命までを星の並びや動きで占うことができると信じた。星を占う僧侶は預言者として勢力をもち、そのため天観測はいっそうさかんになり、記録しつづけられた。これがやがてギリシャに伝わり、現代につながる天文学となった。(中略)ギリシャの人たちは、神話の英雄や美女、巨人たちを空にかざった。」
4『星座神話の物語 神々はこうして星になった』(雄鶏社 1994)
p12-13「現在、全天には黄道12星座をふくめ88の正座がありますが、(中略)大部分はギリシアの有名な天文学者プトレマイオスが西暦150年にまとめた著書『アルマゲスト』にある48の星座がそのまま受けつがれたものです。古代ギリシアでは天文学、数学など自然科学の進歩がめざましく、天体観測もさかんにおこなわれていました。同時に、哲学や詩編からもわかるように、想像力豊かなギリシア人たちは、昔から伝わっている神々や英雄の伝説、神話を星座にあてはめ、あたかも絵巻物をひもとくように豪華絢爛たる星座神話をつくりあげて楽しんでいたのです。」
- 回答プロセス
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1 参考図書を確認する。
2 自館目録を〈占星術〉で検索する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 相法.易占 (148 9版)
- 参考資料
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- 『世界大百科事典 16 (セム-タイシ) 改訂新版』(平凡社 2007)
- 『占星術百科』(ジェームズ・R.ルイス著 鏡リュウジ監訳 原書房 2000) , ISBN 4562033339
- 『星座と神話はどこでめぐりあったのか』(小尾信弥著 大和書房 1994) , ISBN 4479400079
- 『星座神話の物語 神々はこうして星になった』(雄鶏社 1994) , ISBN 427788086X
- キーワード
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- 占星術
- 星占い
- ギリシア
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000228542