レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/06/04
- 登録日時
- 2009/09/09 02:12
- 更新日時
- 2009/10/09 11:15
- 管理番号
- 埼久-2009-031
- 質問
-
未解決
「ノンちゃん雲に乗る」に登場する「菖蒲町」は、埼玉県菖蒲町のことか。そうだとすれば、書中に出てくる「原山」「氷川様」(氷川神社のことか)も実在する地名なのか。
- 回答
-
現在の菖蒲町に該当するのか否かはわからなかった。地名などの特定もできなかった。
- 回答プロセス
-
『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』では埼玉県南埼玉郡菖蒲町の地名からは、字名に原山は見あたらず。町内には氷川神社もない。
ちなみに菖蒲町は1889年4月1日の町村制施行に伴い成立した。
『ノンちゃん雲に乗る』の記述からは、「菖蒲町は東京府のはずれ」という表現になっている。ほか「東京都」の表現は出ているが、「埼玉県」という表現はなし。
菖蒲町もしくは菖蒲といった字名が旧浦和市域にあるのか、上記『角川日本地名大辞典』の小字一覧を調べるが見あたらず。
同じく『角川日本地名大辞典』の〈原山〉の項に詳しい説明があり。「原山」は現在の、
〒336-0931
サイタマケン サイタマシミドリク ハラヤマ
埼玉県 さいたま市緑区 原山1丁目-4丁目
のことを指すのではないかとも思われる。
また、「氷川神社」は、
氷川神社
埼玉県さいたま市緑区大字中尾621
ではないかとも考えられる。
旧浦和市域には、旧村あるいは大字ごとに氷川神社があり、原山の近辺では、JR浦和駅寄りの本太氷川神社と上記、中尾の氷川神社の二社があり。
方角的には中尾の氷川神社がより妥当かと思われる。
ただし、原山のある旧浦和市域は北足立郡、菖蒲町は南埼玉郡に属し、位置的には埼玉県内でも全く異なる。
『ノンちゃん雲に乗る』の「ノンちゃんのお話(ノンちゃんの家)」冒頭部分には「東京都の中心を去ること二十七、八キロ」とあり。
これを《Yahoo!JAPAN 路線情報》より東京駅-浦和駅に当てはめると、24.2kmとなり、距離的に概ね該当する。
以上、調査の経緯はあくまでも推量の範囲を超えないことを伝える。
その他の調査済み資料
『埼玉県市町村誌 1』(内容に浦和市を含む)
『埼玉県市町村誌 18』(内容に菖蒲町を含む)
『埼玉県 80 菖蒲町(ゼンリン住宅地図)』
『資料でみる石井桃子の世界』(小寺啓章 2008)
『石井桃子の世界 心を育てる子どもの本の祭典』(太子町立図書館 太子町「子どもの心を育てる図書館活動」推進実行委員会 1999)
『はじまりはプーさん 資料でみる石井桃子』(さいたま市緑区地域文化講演会実行委員会 2003)
『ノンちゃん雲にのる』(石井桃子 大地書房 1949)
『ノンちゃん雲に乗る』(石井桃子 福音館書店 1973)
『石井桃子集 7』(石井桃子 岩波書店 1999)所収「自作再見「ノンちゃん雲に乗る」」ほか
『石井桃子集 4~6』
- 事前調査事項
-
情報源:「ノンちゃんのお話(1 ノンちゃんの家)」の章に、「ノンちゃんの家は、…こんもりとしげる鎮守の森、氷川様のすぐおとなりです。…町の停車場までは、おとなの足で十五分、停車場から東京駅までは、電車で五十五分…」とあり。
「それから」の章に、「原山をすぎれば、あいだにへだてる何ものもなく、広い畑のむこうに氷川様の森がこんもりと望まれます。…」とあり。
- NDC
-
- 日本 (291 9版)
- 児童文学研究 (909 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 地名
- 菖蒲町(ショウブマチ)-(埼玉県)
- 氷川神社
- 石井 桃子(イシイ モモコ)
- 「ノンちゃん雲に乗る」
- 児童文学研究
- 日本文学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 地名
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000057765