レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/02/23
- 登録日時
- 2021/05/29 00:30
- 更新日時
- 2021/05/29 11:00
- 管理番号
- 所沢椿峰-2021-002
- 質問
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解決
常磐津節について知りたい。
- 回答
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常磐津節とは、「浄瑠璃の一流派。広義の豊後節の一つ。一七四七年宮古路豊後掾の高弟、初世常磐津文字太夫が創始。風紀上の理由で禁止された豊後節から脱して、義太夫節に近い格調ある芸風を目指した。歌舞伎の舞踊劇の音楽としても多く用いられる。」
(参考『広辞苑』 新村出/編 岩波書店 2018年より)
下記資料に記載があります。
〇『広辞苑』 新村出/編 岩波書店 2018年
〇『日本舞踊ハンドブック』 藤田洋/著 三省堂 2001年
〇『日本舞踊曲集覧』 森治市朗/編 柏出版 1975年
〇『邦楽百科辞典』 吉川英史/監修 音楽之友社 1984年
〇『日本舞踊の基礎』 花柳千代/著 東京書籍 1981年
〇『日本舞踊』 藤田洋/著 ぎょうせい 1989年
〇『日本の伝統芸能講座 音楽』 小島美子/監修 淡交社 2008年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『広辞苑』 新村出/編 岩波書店 2018年
p2083「常磐津節」の項に、浄瑠璃の一流派で1747年初世常磐津文字太夫が創始したこと、また義太夫節に近い格調ある芸風を目指し、歌舞伎の舞踊劇の音楽としても多く用いられていることが記載されています。
〇『日本舞踊ハンドブック』 藤田洋/著 三省堂 2001年
p50~51「常磐津節」の項に、創始者常磐津文字大夫について記載されています。また、演目について初めは道行や世話話が多かったが、幕末になると、長唄との掛合いによる変化舞踊や、滑稽な曲等が時代相に合い流行したと記載されています。
〇『日本舞踊曲集覧』 森治市朗/編 柏出版 1975年
p270~380「常磐津」の項に、1747年に常磐津文字太夫が創始し、当初より内容本位の浄瑠璃であった事、幕末から明治にかけて、町衆の家庭音楽として最大勢力を持つようになった等と記載されています。
また演じるに当たり、三味線は中棹を用い、音は清元よりも重厚で、発声法は声そのものの味を聴かせると記載されています。道具、衣装、所要時間などを演目別に記載しています。
2.後日調査の追加事項
〇『邦楽百科辞典』 吉川英史/監修 音楽之友社 1984年
p714~716「常磐津節」の項に、初世常磐津文字太夫が創始。浄瑠璃の種目名であること、豊後節の系統に属し、富本節、清元節とともに、豊後三流の一つであると記載されています。
また、常磐津節の成り立ちから歴史、音楽的特色、作曲者などが記載されています。
〇『日本舞踊の基礎』 花柳千代/著 東京書籍 1981年
p298「資料編」「日本舞踊の古典について(歌舞伎舞踊)」の項に、常磐津節は豊後節から独立した浄瑠璃であったことが記載されています。また主に踊られる作品として、夕月、三ツ面子守等が挙げられています。
〇『日本舞踊』 藤田洋/著 ぎょうせい 1989年
p122「第一章 舞踊鑑賞の基礎知識」「常磐津節」の項に、豊後掾の門人の文字太夫が創始、道行や世話物が始めは多かったが、長唄との掛け合いによる変化舞踊が幕末に流行したと記載されています。
なお本書は、「1.所蔵資料の内容確認」にある『日本舞踊ハンドブック』(藤田洋/著 三省堂 2001年)と同一著者で、内容の一部に同一箇所があります。
〇『日本の伝統芸能講座 音楽』 小島美子/監修 淡交社 2008年
p346~349「第13章 各種の浄瑠璃」「常磐津節」の項に、常磐津節が誕生した歴史や曲節の特徴について記載されています。
3.記載のなかった資料
×『日本舞踊の研究』 西形節子/著 南窓社 1980年
×『日本舞踊図鑑』 郡司正勝/監修 国書刊行会 1999年
×『江戸近世舞踊史』 九重左近/著 万里閣書房 1930年
×『日本新舞踊の踊り方』 榊原帰逸/著 日本文芸社 1981年
×『魅せる日本舞踊』 二代目花柳壽應/監修 メイツユニバーサルコンテンツ 2020年
×『日本の伝統芸能講座 舞踊・演劇』 服部幸雄/監修 淡交社 2009年
×『日本舞踊舞踊劇選集』 西川右近/監修 西川会 2002年
×『日本舞踊とともに』 西形節子/著 南窓社 2007年
×『日本舞踊の心 1巻』 西形節子/著 演劇出版社 2002年
×『おどりの譜』 丸茂祐佳/著 国書刊行会 2002年
×『日本舞踊の世界』 西形節子/著 講談社 1988年
×『日本の舞踊』 渡辺保/著 岩波書店 1991年
×『舞踊名言集成』 郡司正勝/監修 演劇出版社 1999年
- 事前調査事項
- NDC
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- 邦楽 (768 9版)
- 舞踊.バレエ (769 9版)
- 演劇史.各国の演劇 (772 9版)
- 参考資料
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- 広辞苑 新村出/編 岩波書店 2018.1 813.1 978-4-00-080131-7
- 日本舞踊ハンドブック 藤田洋/著 三省堂 2001.12 769.1 4-385-41046-1
- 日本舞踊曲集覧 森治市朗/編 柏出版 1975 769.1
- 邦楽百科辞典 吉川英史/監修 音楽之友社 1984.11 768.033 4-276-00090-4
- 日本舞踊の基礎 花柳千代/著 東京書籍 1981.1 769.1 4-487-74521-7
- 日本舞踊 藤田洋/著 ぎょうせい 1989.11 769.1 4-324-01810-3
- 日本の伝統芸能講座 音楽 小島美子/監修 淡交社 2008.3 772.1 978-4-473-03489-2
- キーワード
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- 常磐津節
- 常磐津文字太夫
- 宮古路文字太夫
- 浄瑠璃
- 舞踊
- 江戸
- 豊後節
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000299458