レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/11/25
- 登録日時
- 2022/04/27 00:30
- 更新日時
- 2022/04/27 09:25
- 管理番号
- 所沢本-2022-001
- 質問
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解決
「久米の曼荼羅」について調べたい。
- 回答
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以下の資料に関連記載があります。
〇『郷土あづま』 下田 佐重 著 興文社(有楽堂書店頒布) 1977年
〇『ふるさと久米 今と昔』 平塚義角 所沢郷土美術館 1985年
〇『所沢市史研究 第7号』 所沢市史編集委員/編 所沢 所沢市史編纂室 1983年
〇『所沢市史 社寺 』所沢市史編纂委員会/編 所沢市 1984年
〇『埼玉県入間郡誌』 安部 立郎 編 千秋社 2003年
〇『武蔵国児玉郡誌』 小暮秀夫/編 名著出版 1973年
〇『大日本地誌大系 18』(新編武蔵風土記稿 第12巻) 雄山閣 1996年
- 回答プロセス
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所蔵資料の内容確認
〇『郷土あづま』 下田 佐重 著 興文社(有楽堂書店頒布) 1977年
P59に「久米郷旧跡誌には、「八幡神社の祭神は往古三体あり、××弘××
××当地の郷士久米六右ヱ門ご神体一体と本社棟札とを携帯し、当県児玉郡八幡山村へ転居して、其地に神体を勧請して八幡太神と崇敬せり云々。また久米正記に云、神像一体と本社棟札の携帯年暦不詳なれども、久米の曼多羅の灸を考えるに、文永年間前の事なるべし」と記され、左図がある。」との記載あり。
P67-P68に「10 寺院 北秋津」の項に「久米郷旧跡誌」は「久米の曼荼羅」の項目で、左の如く記している。 文永八年辛未日蓮上人佐渡へ流罪せらる同十一年赦免になり帰国の折当国児玉郡八幡山へ一泊せられしが同村児玉六右ヱ門なる者…自筆の曼多羅を六右エ門に賜る…柳瀬川北のほとりに堂を建てその曼陀羅を納め…元の久米記の説に増補す。「村鑑」とある。この曼荼羅は今久米の仏眼寺に保管されている。 曼陀羅(又は漫茶羅)とは、本質を所有せるものの意で、…」との記載あり。
〇『ふるさと久米 今と昔』 平塚義角 所沢郷土美術館 1985年
P9「久米の曼荼羅」の項に「文永八季辛未日蓮上人佐渡へ流罪せらる…帰国の折当国児玉郡八幡山村へ一泊せられしに同村児玉六右エ門なる者…自筆の曼多羅を六右エ門に賜る…之を梁瀬川北のほとりに堂を建て其曼多羅を納め…元の久米記の説に増補す 村鑑」の記載あり。
P24「久米の曼荼羅」の項に「村鑑伝 文永八季辛未日蓮上人佐渡国へ流罪せらる…昔し堂は今の持明院下の平地にありしが御入国以来秋津村の地内となり後同院の境内に移せり 其堂に納め置かれし曼多羅は当村の仏眼寺に蔵せり」との記載あり。
P95「文永八季辛未日蓮上人佐渡へ流罪せらる…同村児玉六右衛門なる者…自筆の曼多羅を六右エ門に贈る…之を梁瀬川北のほとりに堂を建て其曼多羅を納め、守護の僧を頼み帰られたり」(村鑑)とあるがそれである。」との記載あり。
〇『所沢市史研究 第7号』 所沢市史編集委員/編 所沢 所沢市史編纂室 1983年
P17~24「寺泊御書と日蓮武蔵野伝承と伝説」(栗原仲道/著)
「…日蓮は佐渡への往復に武蔵国を通った。武蔵通過の際、日蓮が宿泊したのは、現在わかっているところでは、児玉と久米川(所沢)だけである。・・・久米の曼多羅伝承は、現在所沢市久米在住の平塚義角家に伝承されている『久米郷旧蹟誌』にのっている。…そして、久米まで児玉郡児玉村から児玉六右衛門が送ってきた。日蓮は帰路に児玉六右衛門方に泊まったから、六右衛門が久米まで送ってきたのである。六右衛門は鎌倉まで送るつもりだったが、日蓮は「鎌倉まで送るのも、ここで別れるのも同じだからもう帰れ」と言った。そして、曼多羅を書いて六右衛門に贈った。もちろんこの曼多羅は「南無妙法連華経」と書いた、日蓮宗の「題目曼多羅」である。そして、この題目曼多羅(字曼多羅)を貰った六右衛門は児玉に帰ろうとしたが、ふと気がつくと、久米は六右衛門の先祖の地であった。だから、六右衛門は「これも何かの因縁」と思って、その曼多羅を柳瀬川のほとりに堂を建てて、その堂にまつり、児玉村へと帰って行った。これが久米の曼多羅堂である。…児玉六右衛門が元久米村出身者の後裔であることは『新編武蔵風土記稿』児玉郡児玉町の項にのっている。…しかしこの久米の曼多羅の伝承は、少しくおかしい。なぜなら、この曼多羅は仏眼寺には移っていないのである。東京都新宿区居住の久米氏の子孫が持っているという。なるほど、現在仏眼寺には鎌倉時代作成と思われる曼多羅が二副一対ある。しかし、これは真言宗の金胎両部曼多羅であって、日蓮宗の題目曼多羅ではない。…」との記載あり。 (原文ママ)
〇『所沢市史 社寺 』所沢市史編纂委員会/編 所沢市 1984年
P126「鳩峰八幡神社 久米」の項の「八幡神社明細帳」に「…附記 當社ニ往古ヨリ木像二體ヲ傳存ス、…古老ノ口碑ニ往古ハ三體アリシヲ當村久米六右衛門(此者由緒アルニ因り當村名モ此家ヨリ起ルト云)ナル者壹體携帯シ、當國児玉郡某村ニ轉居シ其地ニ該體ヲ祭祀シテ八幡神社ト崇敬ス、今同郡八幡山町鎮座八幡宮之ナリト云フ、果シテ傳語ノ如クナルヤ否ヤ未タ検討スヘキモノヲ得ス」との記載あり。
P459「持明院 北秋津」の項あり。
P461「四五五 宝暦六年五月 久米曼荼羅堂本尊宮殿造営化縁之記」に「曼荼羅尊略縁記」記載あり。
P489「仏眼寺 久米」の項の「由緒」に「往古天長年中弘法大師東巡ノ際當寺ニ停杖シ真言宗ノ両界大曼荼羅(絹地) 二幅(…伝ヘテ日東久米ノ曼荼羅ト云フ)…」との記載あり。
〇『埼玉県入間郡誌』 安部 立郎 編 千秋社 2003年
P337「久米」の項に「伝説によれば古此地に久米某あり。(其六右衛門と云ふは八幡の社説にみゆ。今此家絶え、児玉郡にありとかや)。依て村名となれりと。久米某は恐らく村山党の一人ならん。…」との記載あり。
P338「鳩峰八幡神社」の項に「…伝説によれば尚一体ありしを、久米六右衛門なるもの携えて、児玉郡八幡山町に去り、其地に鎮座勧請せりと、果たして然るや否やを知らず。…』との記載あり。
P339「仏眼寺」の項に「…寺に曼茶羅を蔵するとかや。」との記載あり。
〇『武蔵国児玉郡誌』 小暮秀夫/編 名著出版 1973年
P 603-P604に「久米六右衛門」の項あり。「児玉町の奮家なり、昔祖先児玉六郎時国・僧日蓮に帰依す、文永8年10月13日・日蓮佐渡へ謫せられし時、時国が家に宿す、其後赦免ありて帰国の時、時国送って入間郡久米村に至る、日蓮厚志を感じ、久米川の水を酌で一幅の曼荼羅を書してこれを與へ誓て曰、汝が子孫長久ならん事、此水流の如きことあらんと、依て改て久米と号すと云、年代遷て系図記録も失ひたれば、由緒の詳なる事を知らず。按に児玉は七党の一にして、七党系図らも載る所なり、時国と云人、総て三人あり、久下塚三郎時国、蛭川太郎右衛門時国、阿佐美新左衛門時国等なり、是等平氏村岡五郎の支流にて年代は文永の頃なるべきにや、此三人の内・児玉六郎と同人ありや、又は児玉六郎は七党系図ら脱せし人なる歟、かゝる奮家なれど家系記録等も失ひて其詳なることは得て知るべからず,僅に天正18年加賀大納言利家より、中古の祖・久米大膳へ出せし文書一通のみを蔵せり、其文左に載す
当村地下人百姓於環住之事不可有異議候若横合非分之族有之者可申越候急々可令成敗者也
天正18年6月12日 利家(家押) 児玉久米殿 」との記載あり。
〇『大日本地誌大系 18』(新編武蔵風土記稿 第12巻) 雄山閣 1996年
P12「児玉郡之四 児玉町」の項に
「降りて文永の頃に至りては、児玉六郎時国なるものあり、日蓮帰依の人なり、本朝高祖年譜に、文永8年10月13日、至児玉宿児玉時国之家とあり この時国の子孫今に連綿してこゝに住し、六右衛門と称せり、…」との記載あり。
P14「奮家者松之助」の項に
「久米氏にて代々六右衛門を通称とすれど、松之助は今尚幼弱なれば幼名を改すと云、昔先祖児玉六郎時国・僧日蓮に帰依す、文永8年10月13日・日蓮佐渡へ謫せられし時、時国が家に宿す、其後赦免ありて帰国の時、時国送って入間郡久米村に至る、日蓮厚志を感じ、久米川の水を酌て、一幅の曼荼羅を写してこれを與へ、誓て曰、汝が子孫長久ならん事、此水流の如きことあらんと、依て改て久米と号すと云、年代遷て系図記録も失ひたれば、由緒の詳事を知らず、按児玉は七党の一にして、【七党系図】にも載る所なり、時国と云人総て三人あり、久下塚三郎時国、蛭川太郎右衛門時国、阿佐美新左衛門時国等なり、是等平氏村岡五郎の支流にて、年代は文永の頃なるべきにや、此三人の内児玉六郎と同人ありや、又は児玉六郎は七党系図ら脱せし人なる歟、かゝる奮家なれど家系記録等も失ひて其詳なることは得て知るべからず、僅に天正18年加賀大納言利家より、中古の祖・久米大膳へ出せし文書一通のみを蔵せり、是も本書は失ひて 其写しなり、文左に載す
当村地下人百姓於環住之事、不可有異議候、若横合非分之族有之者、可申越候、急々可令成敗者也、
天正18年6月12日 利家家押 児玉久米殿 」との記載あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 9版)
- 日本 (291 9版)
- 参考資料
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- 大日本地誌大系 18 雄山閣 1996.6 291.08
- 所沢市史 社寺 所沢市史編纂委員会/編 所沢市 1984 213.4
- 所沢市史研究 第7号 所沢市史編集委員/編 所沢 所沢市史編纂室 1983 213.4
- 郷土あづま 下田 佐重 著 興文社(有楽堂書店頒布) 1977 382
- 埼玉県入間郡誌 安部 立郎 編 千秋社 2003 213.4
- 武蔵国児玉郡誌 小暮秀夫/編 名著出版 1973.3 291.34
- ふるさと久米 今と昔 平塚義角 所沢郷土美術館 1985 213.4
- キーワード
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- 久米の曼荼羅
- 題目曼多羅
- 日蓮
- 児玉六右衛門
- 久米六右衛門
- 曼多羅堂
- 曼陀羅
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000315459