レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年12月13日
- 登録日時
- 2023/12/13 16:19
- 更新日時
- 2024/01/10 21:57
- 管理番号
- 県立長野-23-136
- 質問
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解決
長野県諏訪地域にゆかりのある「松澤姓」について、参考になる資料はあるか。
- 回答
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長野県内の名字についてまとめられた次の資料を紹介。
・『信州の苗字』笹部武安著 郷土出版社 1988【288/サ】
p.9に信州の苗字世帯別順位表があり、46位に松沢姓がある。
また、p.213-218に「信州の沢姓」の見出しがあり、この中で、全国で700以上あるといわれている「沢姓」のうち、長野県には少なくとも323種類はあることや、諏訪神社にかかわる「神氏」の支流といわれる「沢氏」も非常に多いことなどが書かれている。「松沢」姓は長野県の中信の北の方、小谷村・白馬村から大町地方や南信にかけて多く見られるとあった。
・『よくわかる長野県の名字』森岡浩著 しなのき書房 2008【288.1/モヒ】
p.13に、地形や土地の様子に由来する名字について書かれており、この中で「周囲を山に囲まれた長野は「沢」が多く、名字の上でも「沢」のつく名字が多い県として知られている」とある。
また、同じ地形の土地からは同じ名字が生まれるため、この種類の名字は特定のルーツを探るのは難しいともあった。
p.112-113には長野県の名字ランキング45位として「松沢」姓の説明が書かれている。
・『角川日本姓氏歴史人物大辞典20』角川書店 1996【288.1/カド/20】p.930-931
「松沢」姓の記述がある。
・『姓氏家系大辞典 第2巻』太田亮著 角川書店 1976【288.1/オア/2】p.2666-2668
「澤」姓のうち、p.2667に信濃の「諏訪神族」にかかわる記述がある。
・『姓氏家系大辞典 第3巻』太田亮著 角川書店 1976【288.1/オア/3】p.5605
「松澤」姓のうち、「信濃の松澤氏」の記述がある。
・『姓氏・地名・家紋総合事典』丹羽基二著 新人物往来社 1988【288.1/ニモ】
p.201に「さわ」姓の記述として、「沢、佐和、佐波。谷川のこと。水流のざわざわ騒ぐ音からきた。」とある。
前述の『信州の苗字』や『姓氏家系大辞典 第2巻』の文中にある「神氏」「諏訪神族」は、長野県諏訪地域にある諏訪明神(諏訪大社)の氏人(うじびと)と称し、同族意識を持って団結していた「諏訪氏」を中心とする武士団「諏訪神党」のことをさしている。特に、中世に諏訪氏及び諏訪神党が信濃において活躍していた。
「松澤」姓に限定されていないが、諏訪氏及び諏訪神党について次の資料を紹介。
・『信濃中世史考』小林計一郎著 信濃毎日新聞社 1982【N209.4/56】
p.155-203「諏訪氏と神党」「鎌倉時代の諏訪氏」という章に詳しい記述がある。
・『高島藩邸と諏訪氏一族』浅川清栄著 中央企画 1995【N288/169】
松澤姓についての記述は見あたりませんが、古代以来諏訪神社の神職であるとともに豪族として諏訪地方を支配してきた諏訪氏一族について詳しい記述がある。
・『諏訪史料叢書 巻27』諏訪教育会編・刊
・『諏訪史料叢書 巻28』諏訪教育会編・刊
諏訪氏だけでなく、諏訪上下宮社家系圖や神家に関連する系圖などが記されており、資料は国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開されている。<最終確認:2023/12/19>
- 回答プロセス
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1 郷土資料分類「N288」の書架で資料を見て、長野県の名字に関連するものを確認する。
2 諏訪地域の「松澤姓」が「諏訪神族」に関連しているようだったので、関連資料を確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288)
- 参考資料
- キーワード
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- 松澤姓
- 諏訪神党
- 長野県
- 諏訪地域
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000343413