レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/11/2
- 登録日時
- 2023/11/02 19:59
- 更新日時
- 2024/03/03 17:52
- 管理番号
- 奈県図情23-1101
- 質問
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未解決
東大寺修二会の初日に読み上げられる「二月堂神名帳」の全文を翻刻掲載した文献を知りたい。
『特別展 神仏習合 かみとほとけが織りなす信仰と美』(奈良国立博物館、2007年)38頁に掲載されている、大永八年二月堂神名帳(東大寺蔵)の翻刻が掲載されている文献を知りたい。ただし大永8年以外の年代のものでもかまわない。
- 回答
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大永八年二月堂神名帳の翻刻は見出せませんでしたが、以下の通り東大寺二月堂修二会神名帳の翻刻がありましたのでお知らせします。
・三橋健『国内神名帳の研究』資料編、おうふう、1995、に「東大寺二月堂修二月勧請神名帳」が掲載されていることがわかりました(CiNiiの書誌データhttps://ci.nii.ac.jp/ncid/BA41603714より(最終確認日:2024/01/13))が、あいにくこの本は今月下旬まで貸出中ですので、内容を確認できていません。
・『東大寺お水取り : 二月堂修二会の記録と研究』小学館、1985のp546~547には、「竜松院所蔵(藤原功長筆、『東大寺』所収)」の神名帳の翻刻が掲載されています。この『東大寺』とは上司海雲著『東大寺』秋田書院、1974のことで、p247~252に写真版が掲載されており、末尾に「藤原功長写之」とあります。
・佐藤道子著『悔過会と芸能』法藏館、 2002は、各種神名帳を収集、比較する中でp447に東大寺修二会の神名帳をも挙げています。このうちひとつは、上記『東大寺お水取り』で翻刻されているものですが、もうひとつは、東大寺持法院が所蔵する昭和28年永慶写しのものです。この全文を「二月堂本神名帳本文」としてp491~529に表の一部として示しています。また、この神名帳をベースに、『ならら』2013年2月号が、p26~29で現在の神社との比定を行っています。
- 回答プロセス
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・関連書をいくつか見ていたところ、『ならら』2022年2月号の修二会神名帳特集号に、神名帳は「459項522柱」列記されているとあり、その典拠が『東大寺お水取り 』だったので、参照した。
・典拠は単に「竜松院所蔵(藤原功長筆、『東大寺』所収)」とあり。これは、前記『ならら』P9・10に写真有るが説明はなく、図録にある大永8のものとは別。『東大寺』という書名の本は、複数あり。
資源管理から1985年以前のもの 1981淡交社/1980淡交社/1980小学館 日本の美術シリーズのため建物仏像のみ/1974
秋田書院/1973学生社
「藤原功長」でWEB検索しても特定できず。デジコレでも、NDL内限定資料に近世初頭と幕末-明治期のふたりの「藤原功長」らしき人物がヒット。そのため、この神名帳の時代特定は回答から見送る。
・『ならら』は2013年 2月号でも神名帳特集ありp26~17に二月堂神名帳に載る諸寺神名と現在の神社対応表あり←典拠は佐藤道子著『悔過会と芸能』法藏館, 2002→p447に二月堂神名帳一覧があり、p487~529に表の一部として翻刻あり/『東大寺お水取り』翻刻典拠の『東大寺』が秋田書院のものだったことが判明
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏会 (186)
- 参考資料
- キーワード
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- 修二月会
- 修二会
- お水取り
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000340501