レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年09月11日
- 登録日時
- 2024/01/30 00:30
- 更新日時
- 2024/03/27 00:30
- 管理番号
- 3A23009511
- 質問
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解決
大阪市城東区今福にある皇大神宮の「こじょろう稲荷」について知りたい。
- 回答
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「こじょろう稲荷」は「小女郎稲荷」と表記されます。
以下の資料に、関連する記述が見つかりました。
(1) 国立国会図書館デジタルコレクション『大阪府全志 巻之3』 井上正雄 著 大阪府全志発行所 大正11 (インターネット公開) <清文堂復刻版 当館書誌ID:0000172308> https://dl.ndl.go.jp/pid/965800/1/186 (2024.3.25確認)
「第三篇 国郡市町村志 第一章 摂津国 第二節 東成郡 第二十項 鯰江町 大字今福 皇大神社」p.317(コマ番号186)に「稲荷神社はもと大和川堤の字狐山にありて、俗に小女郎稲荷と呼び、大和郡山の源九郎稲荷・和泉の葛葉稲荷と共に称せられて、其の名声に聞こえれば、一時賽者群集して、地獄橋即ち今の今福警察文暑の前なる極楽橋(墓地の通路に富み故に此の名あり)の附近は、茶店軒を連ねしという。」とあります。
(2) 国立国会図書館デジタルコレクション『大阪府神社史資料』 (大阪府 編 大阪府 昭和8) (国立国会図書館内/図書館・個人送信限定)
https://dl.ndl.go.jp/pid/1688263/1/246 (2024.3.25確認)
p.468(コマ番号246)に出典は『大阪府全志』とする「村社皇大神宮(旭区今福町)」の項があり、小女郎稲荷についての記述があります。
(3) 『日本歴史地名大系 28-[1] 大阪府の地名 1』(平凡社 2001.7)
「城東区」のp.628「今福村」の項に皇大神宮についての記述があり、「末社稲荷神社はもと新喜多新田にあり、俗に小女郎稲荷とよばれた。」とあります。
(4) 国立国会図書館デジタルコレクション『難波大阪 郷土と史蹟』 (講談社出版研究所 編 講談社 1975) (国立国会図書館内/図書館・個人送信限定)
https://dl.ndl.go.jp/pid/9573482/1/78 (2024.3.25確認)
「城東区」のp.148(コマ番号78)に「皇大神宮」の項に「「末社稲荷神社はもと大和川堤の字狐山にあり、小女郎稲荷とよばれて、大和郡山の源九郎稲荷、泉州信太の葛の葉稲荷とともに知られ、むかしは極楽橋から参道附近には茶店が軒をつらねていたという。」とあります。
(5) 国立国会図書館デジタルコレクション『浪速叢書 第7 摂津名所図会大成. 其1,2』 船越政一郎 編 浪速叢書刊行会 昭和2 (インターネット公開) <柳原書店復刻版 当館書誌ID:0000157047> https://dl.ndl.go.jp/pid/1243105/1/133 (2024.3.25確認)
「摂津名所図会大成 巻之三 浪華東部続」のp.61(通しページp.227)(コマ番号133)「小女郎祠」の項に、「志喜多新田ニあり近来霊験あらたなりとて詣人すこぶる多し社壇もつとも端麗に造立ありて美なり」とあります。
(6) 『上方 -郷土研究- 5 自第四十九号(昭和十年一月)至第六十号(昭和十年十二月)』 (上方刊行会/監修 新和出版社 1970)
第55号(昭和10年7号)
p.57-96「大阪神社総覧」のp.90に「村社皇大神宮(大阪市旭区今福町)」の項に「末社に道祖神社稲荷神社あり、稲荷神社はもと大和川堤の狐山にあり、俗に小女郎稲荷と呼び其名声に聞え、一時賽者群集にして附近は茶店軒を連ねたと云ふ」とあります。
(7) 『大阪史蹟辞典』 (三善 貞司/編 清文堂 1986.7)
p.179「皇大神宮」の項に、小女郎稲荷のついての記述があり、「もとは大和川堤の旧字狐山にあった社で、大和郡山の源九郎稲荷、泉州の葛葉稲荷と並ぶ有名な稲荷大明神であった。」とあり、『摂津名所図会大成』の記述が引用されています。
- 回答プロセス
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1.当館データベース「大阪関係資料目次検索」(外部非公開)、大阪府立中之島図書館「おおさかポータル」( https://www.library.pref.osaka.jp/site/osakaportal/index.html)を、キーワード“小女郎稲荷”で検索するが、有用資料なし。
2.国立国会図書館デジタルコレクションで、キーワード「小女郎稲荷」で検索、資料(1)(2)(4)(6)が見つかる。
3.郷土関係のレファレンス資料を確認、資料(7)が見つかる。
4.商用データベース「JapanKnowledge」にて、キーワード“小女郎稲荷”で検索、資料(3)が見つかる。
5. 当館作成「大阪関係レファレンスチェック表」(外部非公開)を順に調査し、『浪速叢書 第16 索引』(浪速叢書刊行会 1930)を確認。「神社」の「小女郎祠」の項より資料(5)が見つかる。
6.城東区の区史、学校史、東成郡誌などを確認するも有用記述なし。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 9版)
- 近畿地方 (216 9版)
- 参考資料
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- 当館書誌ID <0000172308> 大阪府全志 巻之3 井上 正雄/著 清文堂 1985 9784792402723 資料(1)
- 当館書誌ID <0000412519> 大阪府神社史資料 上巻 大阪府神社庁 1986 資料(2)
- 当館書誌ID <0010176189> 日本歴史地名大系 28-[1] 大阪府の地名 1 平凡社 2001.7 資料(3)
- 当館書誌ID <0000244956> 難波大阪 郷土と史蹟 牧村 史陽/編 講談社 1975 資料(4)
- 当館書誌ID <0000329652> 浪速叢書 第7 船越 政一郎/編纂校訂 浪速叢書刊行会 1927 資料(5)
- 当館書誌ID <0000245411> 上方 -郷土研究- 5 自第四十九号(昭和十年一月)至第六十号(昭和十年十二月) 上方刊行会/監修 新和出版社 1970 資料(6)
- 当館書誌ID <0000214926> 大阪史蹟辞典 三善 貞司/編 清文堂 1986.7 9784792423414 資料(7)
- キーワード
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- 大阪府大阪市城東区
- 小女郎稲荷
- こじょろういなり
- 小女郎祠
- 皇大神宮
- 狐山
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000345603