レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年02月28日
- 登録日時
- 2023/01/27 22:35
- 更新日時
- 2023/04/21 12:22
- 管理番号
- 埼熊-2022-079
- 質問
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解決
埼玉県や近県で江戸・幕末の頃活動していた芝居の一座「児桜一座(こざくらいちざ)」について詳しく知りたい。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
『人生の半分 中村翫右衛門自伝〔上巻〕』(中村翫右衛門著 筑摩書房 1959)
p7に「今後古い地方の劇団を研究する場合、この三人兄弟の作った上州の児桜一座は研究の好資料になる。(中略)地方に有数な歌舞伎小劇団がたくさんあったが、その中でも児桜一座は農村や、その後も足利、桐生、伊勢崎などセンイ工場の女工さんたちの間にも人気があって、一時は勢力をもっていた。」とあり。
p63-67に「児桜一座」に、児桜一座が家族劇団であったこと、活動の地盤地域などについての記述あり。
『芸話おもちゃ箱』(中村翫右衛門著 朝日新聞社 1982)
p104 「小芝居」の項に上州の「児桜一座」の記述あり。
『埼玉の民俗』(埼玉県教育局社会教育課〔編〕 埼玉県教育委員会 〔1966〕)
p319-320「深盛座」に児桜座の記述あり。
『岩槻市史 近・現代史料編2 新聞史料』(岩槻市編 岩槻市 1981)
p95「岩槻芝居の大入」に、「『国民新聞』明43.2.18」岩槻町にて開演中の児桜一座についての記事あり。
『深谷今昔物語』(松島溪水著 武陽民報社 1960)
p36-38「深盛座」に、児桜座について記述あり。
p37に、「深盛座正面の景観(持田米峰氏画)」があり、「児桜大一座」ののぼりが描かれている。
「座談会 第二期の創立期のために 前進座の過去・現在・未来を考える」(『テアトロ 1980年12月 32-2』p64-83 カモミール社 1980.12)
p65 中村梅之助(年代的には3代目)の父(三代目中村翫右衛門)についての発言として、「(前略)おじいちゃんがなぜ児桜一座の一員であったとか、そいうルーツはなかなか探れなかった。」とあり。
津田類著「あの頃を語る〔連載8〕 大正9年4月 若き日の翫右衛門の執念と闘魂」(『演劇界 1968年9月 26-9』p122-125 演劇出版社 1968.9)
p122中村梅雀についての記述に児桜一座あり。
- 回答プロセス
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1 質問者調査済み資料を確認する。
『深谷市史 上巻』(深谷市史編纂会編 国書刊行会 1984)
p625「深谷には劇団「小桜座」があった。(中略)純粋江戸歌舞伎の系統であった。(中略)この米次郎こそわが小桜座の創立者で後に四代目中村芝翫の弟子となって「中村」を名乗り興行することとなった。(中略)中村歌門、中村翫右衛門なども銅座との関係浅からぬものがある。(後略)」とあり。
2 自館目録を〈中村翫右衛門〉で検索する。
3 NDC分類〈38〉の棚にあたる。
『埼玉の民俗』(埼玉県教育局社会教育課〔編〕 埼玉県教育委員会 〔1966〕)
p319-320「深盛座」に児桜座の記述あり。
4 NDC分類〈77〉の棚にあたる。
5 《Google ブックス》(http://books.google.co.jp/ Google)を〈児桜一座〉で検索する。
「Teatoro-第449-454号-65ページ」の情報あり。
「演劇界-第26巻-122ページ」の情報あり。
『岩槻市史 近・現代史料編2 新聞史料』(岩槻市 岩槻市 1981)の情報に、p95「岩槻芝居の大入」児桜一座の名前あり。
『芸話おもちゃ箱』(中村翫右衛門著 朝日新聞社 1982)の情報あり。
(1)5の情報を確認する。
『テアトロ 32-2』(カモミール社 1980.12)
p65 中村梅之助(年代的には3代目)の父(三代目中村翫右衛門)についての発言として「前進座をつくる以前、あるいはそのまた前の私の祖父、梅雀の時代の話は、「人生の半分」という父が書いた本などを読むことによって知ったというようなことが多いですね。」とあり。
(2)『人生の半分』を確認する。
6 《国立国会図書館レファレンス協同データベース》(http://crd.ndl.go.jp/reference/ 国立国会図書館)を〈児桜座〉〈児桜一座〉〈深盛座〉〈米次郎〉〈中村芝翫〉で検索する。
7 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈中村翫右衛門 & 児桜一座〉で検索する。
《TVでた蔵》(https://datazoo.jp/ WireAction)
「ファミリーヒストリー「中村梅雀-名優の家に生まれて 祖父の事件の真相-」」に、「中村翫右衛門の自伝に梅之助の出身地について記されていた。5人兄弟で埼玉・深谷に住み、兄弟3人で児桜一座をやっていた。深谷今昔物語という本の中に児桜座のことが書かれていた。」とあり。
8 『深谷今昔物語』を確認する。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2018年9月17日。
- 事前調査事項
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『深谷市史 上巻』(深谷市史編纂会編 国書刊行会 1984)
- NDC
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- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
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- 『人生の半分 中村翫右衛門自伝〔上巻〕』(中村翫右衛門著 筑摩書房 1959)
- 『芸話おもちゃ箱』(中村翫右衛門著 朝日新聞社 1982)
- 『埼玉の民俗』(埼玉県教育局社会教育課〔編〕 埼玉県教育委員会 〔1966〕)
- 「座談会 第二期の創立期のために 前進座の過去・現在・未来を考える」(『テアトロ 1980年12月 32-2』p64-83 カモミール社 1980.12)
- 津田類「あの頃を語る〔連載8〕 大正9年4月 若き日の翫右衛門の執念と闘魂」(『演劇界 1968年9月 26-9』p122-125 演劇出版社 1968.9)
- 『深谷今昔物語』(松島溪水著 武陽民報社 1960)
- 『岩槻市史 近・現代史料編2 新聞史料』(岩槻市編 岩槻市 1981)
- キーワード
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- 演劇 (日本)-歴史-江戸時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000328039