レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/10/05
- 登録日時
- 2022/11/19 00:30
- 更新日時
- 2022/11/19 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-220088
- 質問
-
解決
伊達家が使っていた蔵書印のなかに「観瀾」という字を含むものがあることを宮城県図書館のパンフレットで知りました。この印について知りたいです。
- 回答
-
1 おたずねの蔵書印は,「伊達伯観瀾閣図書印」を指しているものと推測されます。当該の蔵書印については下記資料に記載があります。
※【 】内は当館請求記号です。
資料1 佐藤均著『追蹤録』木村秀太郎, 1910【K027/サ1】
4丁ウラ「観瀾閣花押譜」の項
「観瀾閣ハ伊達伯ノ堂号ナリ。先生命ヲ奉ジテ撰定スル所ト云。」
資料2 宮城県図書館編『宮城県図書館蔵伊達文庫目録』宮城県図書館, 1987【K029/ミ1-17】
p.7「観瀾閣 伊達家旧蔵の書籍には,「伊達伯/観瀾閣/図書印」という方形陽刻の朱印が捺されてある。観瀾閣とは伊達家の堂号で,明治初期作並清亮によって撰定された。観瀾閣の命名の由来はわからないが,松島の観瀾亭からくるものかもしれない。観瀾亭の命名者は伊達吉村である。「伊達伯」とは「伊達家伯」と同じで,伊達の総本家の意で古くから用いられてきた。この蔵書印の押捺の時期は明治10年から20年前後であろう。なおこの印記より早いものに「伊達氏伯/家蔵宝書」という長方形陽刻の蔵書印があり,これが捺されたもの29点,すべてが漢籍である。比較的善本が多いがいつ,どのような基準で捺されたのかわからない。」
なお,国文学研究資料館「蔵書印データベース」に印影画像が収録されていますのでご参考までにお知らせします。
URLは以下のとおりです。
http://dbrec.nijl.ac.jp/CSDB_51931 (最終アクセス日:2022年10月7日)
2 資料2の引用文中にある「松島の観瀾亭」の命名については,下記資料に記載がありますのでご参考までにお知らせします。
資料3 『仙台叢書 第4巻』宝文堂出版販売, 1971【K081/セ1-2/4】
「蘆の下根」解説のうち,下記のとおり記載がありました。
pp.2-3「松島観月崎の渚亭は,第二世忠宗朝臣が江戸邸より移す所。実に藩祖政宗卿に豊太閤より賜ふ所の茶亭なれども。未だ名あらず。朝臣乃ち之を命じて観瀾亭と云ふ。孟子の観水有術必観其瀾より取るなり。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 図書.書誌学 (020 9版)
- 参考資料
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- 佐藤 均/著. 追蹤録. 木村秀太郎, 1910【K027/サ1】:
- 宮城県図書館/編. 宮城県図書館蔵伊達文庫目録. 宮城県図書館, 1987【K029/ミ1-17/イ】:
- . 仙台叢書 第4巻. 宝文堂出版販売, 1971.10【K081/セ1-2/イ4】:
- キーワード
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- 印章
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000324309