レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/9/12
- 登録日時
- 2022/04/07 00:30
- 更新日時
- 2022/06/03 10:41
- 管理番号
- 6000006842
- 質問
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解決
「蟾蜍(せんじょ)」という言葉の意味を知りたい
- 回答
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『日本国語大辞典 第8巻』(日本国語大辞典第二版編集委員会/編 小学館)P87に「蟾蜍」の項あり。
?ヒキガエル。またはヒキガエルの形をしたもの。
?(こう(女偏に亘)娥が西王母の仙薬を盗んで月に走り込み、ヒキガエルに化したという中国の故事から)月の中にいるというヒキガエル。転じて月の異称。
『中国神話・伝説大事典』(袁珂/著 大修館書店)P4139に”蟾しょ(虫へんに諸)”という項目があり。
?諸(せんしょ)、蟾蜍(せんじょ)ともいい、月精のこと。北宋代の李?(りほう)〔九二五-九九六〕ら編の『太平御覧』巻四に引く『春秋緯演孔図』に「蟾しょ(虫へんに諸)は月精である」、前漢代の劉安〔前一七九-前一二二〕の『淮南子』「説林訓」に「月は天下を照らすが、?諸に侵食される」とある。
李白[七〇一 七六二]が「古風 其の二」で「蟾蜍太清に薄(せま)り、此の瑤台(ようだい)の月を蝕す。円光 中天に虧(か)け、金魄(きんぱく)遂に淪没(りんぼつ)す」〔蟾蜍が太清境までのさばって、この美しい仙宮の月をむしばむ。まるい光が大空のまんなかで欠けていき、金色の満月がとうとう隠れてしまう〕と詠じているが、これも月を蝕む邪悪なものなのである。
中国の故事については、『中国の神話伝説』(稲田孝/著 河出書房新社)の「月宮伝説」(P118-151)や、『中国の神話伝説 上』(袁珂/著 青土社)の?禹篇・第四章(P314-321)に詳細あり。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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日本国語大辞典第二版編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編 , 小学館. 日本国語大辞典 第8巻 第2版. 小学館, 2001.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003023983-00 , ISBN 4095210087 -
袁珂 著 , 鈴木博 訳 , 袁, 珂, 1916- , 鈴木, 博, 1940-. 中国神話・伝説大事典. 大修館書店, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002778263-00 , ISBN 4469012610 -
稲田 孝 編 , 稲田 孝. 中国史談 : 中国の神話伝説 6. 河出書房新社, 1959.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I060624630-00 -
袁珂 著 , 鈴木博 訳 , 袁, 珂, 1916- , 鈴木, 博, 1940-. 中国の神話伝説 上. 青土社, 1993.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002254155-00 , ISBN 479175221X
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日本国語大辞典第二版編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編 , 小学館. 日本国語大辞典 第8巻 第2版. 小学館, 2001.
- キーワード
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- 蟾蜍,中国,故事,神話
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000314783