レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年09月06日
- 登録日時
- 2008/12/13 12:34
- 更新日時
- 2023/06/24 15:50
- 提供館
- 岐阜県図書館 (2110001)
- 管理番号
- 岐県図-1018
- 質問
-
未解決
「捨て目」という言葉について書かれたものはないか。幸田文が家事をする際に必要だと書いていた気がする。
- 回答
-
1 国語辞典やことわざ・慣用句に関する資料を参照したが、該当なし。
2 新聞記事を検索したところ、中日新聞2007年1月14日朝刊記事「心に残る『捨て目捨て耳』(世談)」に、骨董関係の言葉として中島誠之助『南青山骨董通り』が引用されていた。引用は「(玄人というものは)どこを見ていようともその眼光の一部は必ず道具を捜して気を配っているのです。見ずとも見ている捨て目こそ成功の第一の秘訣です」との一文で、「普通の意味の「捨てる」とは違い、「捨て目」の「捨て」は「とどめておく」ことを指すようだ。」とコメントが入っている。
3 幸田文の著作については、作品を特定できなかった。
4 東京都立中央図書館より、幸田文の娘・青木玉の著作に記述があるとの情報をいただいた。
---(以下引用)---
『手もちの時間』に収録されているエッセイ「楽しさの広がり」の中に、「捨て目」についての文章がありました。
「・・・もう一つ、買物に行ったとき、捨て目を使うこと。たとえばお湯呑みを買って包んで貰う間に、形のいいお銚子や、気の利いたお醤油さしがいくらか値を見ておく。又、今日のおもてなしに使う生菓子のほかに、日持ちのするものはないか、落雁や芳露(ぼうろ)など口ざみしいときの、ちょっとしたものも覚えておけば、きっと役に立つと母は教えた。・・・」
--- (引用ここまで)---
【追記】2023年6月13日 レファレンス協同データベース事業サポーターより情報提供あり
→ 以下の資料により幸田文の「紙」という随筆に「捨て目」という記載あり。
□「教材「紙」考(2)」佐野 比呂己/著『語学文学』 (55), 23-32, 2016
http://doi.org/10.32150/00010685 (2023年6月確認)
以下の資料に、幸田文の「紙」という随筆の収録情報あり。
□「教材「紙」考(1)」佐野 比呂己/著 『釧路論集 : 北海道教育大学釧路校研究紀要』 (48), 29-38, 2016
http://doi.org/10.32150/00008535 (2023年6月確認)
■『ちぎれ雲』幸田 文/著 新潮社 (1956.6)
「紙」p129
■『幸田文全集 第6巻』幸田 文/著 岩波書店 (1995.5)
「紙」p.130
■『學鐙 53(2)』學鐙編集室 編 丸善出版(1956.2)※当館所蔵なし
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 語彙 (814 9版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
-
- 東京都立図書館
- レファレンス協同データベース事業サポーター
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000049712