レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年08月05日
- 登録日時
- 2011/11/06 17:18
- 更新日時
- 2011/11/06 17:18
- 管理番号
- 9000007546
- 質問
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解決
かたかなは、漢字の一部分を用いて作られたそうだが、それぞれのかたかなの文字について、どの漢字の、どの部分を使って作られたかがわかる資料があるか。
- 回答
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『図説かなの成り立ち事典』(森岡隆著 教育出版 2006年)、『漢字百科大事典』(佐藤喜代治ほか編集 明治書院 1996年)等に掲載がある。
- 回答プロセス
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1.自館システムで件名「仮名」を検索すると、次の資料に片仮名の字源についての記述があった。
・『図説かなの成り立ち事典』(森岡隆著 教育出版 2006年)→「字源・成立過程:片仮名」の項があり、p29に「片仮名の字体および字源表」、また、p30-51にそれぞれの文字についての解説がある
・『図解日本の文字』(沖森卓也著 三省堂 2011年)→p75-83に片仮名の成立・字源等について説明がある。「片仮名の字体の変遷」の表はあるが、元となった漢字の記載はない。
2.参考図書架で日本語の文字に関する辞典を調査。
・『漢字百科大事典』(佐藤喜代治ほか編集 明治書院 1996年)→p123-124に「片仮名」の公があり、定義・起源・沿革・字体について説明がある。また、p1129-1143には「『假字考』(岡田真澄著)による片仮名の字体・字源一覧」「中世の文献(二種)における片仮名の字体と字源」(『法華修法一百座聞書抄』『世阿弥自筆能本』)の掲載がある。
3.日本史の便覧を調査
・『日本史必携』(吉川弘文館編・発行 2006年)→p172-179に「片仮名字体変遷図」その1、その2があり、その1の表では元の漢字がわかる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 音声.音韻.文字 (811 9版)
- 参考資料
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- 『図説かなの成り立ち事典』(森岡隆著 教育出版 2006年) (29-51)
- 『漢字百科大事典』(佐藤喜代治ほか編集 明治書院 1996年) (1139-1143)
- 『日本史必携』(吉川弘文館編・発行 2006年) (176-179)
- キーワード
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- かたかな
- 字源
- 仮名
- 日本語
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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・『漢字百科大事典』(佐藤喜代治ほか編集 明治書院 1996年)によると、奈良時代末期から始まった漢訳仏典の口授の際、傍訓・注記・送り仮名などを本文の傍らに施すにあたり、従来の万葉仮名では口述速度について行けず、また行間の余白も狭小であったため、万葉仮名の文字の一部を示す省文(せいぶん)という手段を用いたことが、かたかなの起源である。
・『図説かなの成り立ち事典』(森岡隆著 教育出版 2006年)によると、「ン(ん)」は音便が使われるようになった平安時代に成立した。ひらがなの「ん」は「无」という漢字からできた。また、かたかなの「ン」には、「>」「<」という記号や、息継ぎ(ブレス)のような「レ」の形を用いており、この「レ」の形から「ン」ができた。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 日本語(方言等)
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000096299