レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年05月16日
- 登録日時
- 2023/06/28 18:58
- 更新日時
- 2023/12/14 14:58
- 管理番号
- 埼久-2023-020
- 質問
-
解決
枕草子の「ものづくし(類聚章段)」だけをまとめた現代語訳の本、あるいは「ものづくし」が全て掲載されている本を紹介してほしい。
- 回答
-
下記の資料と情報を提供した。
なお、調査の過程で写本の系統により内容や配列が異なることが判明したため、底本が異なる資料を紹介した。
1 図書
『堺本枕草子評釈 本文・校異・評釈・現代語訳・語彙索引』(速水博司著 有朋堂 1990)
p257-383 「堺本枕草子 現代語訳」あり。
目次あり。1-106段「-は」で始まる段、107-187段は「-もの」で始まる段あり。
『枕草子 1』(清少納言著 松尾聡[ほか]校注・訳 小学館 1984)
『枕草子 2』(清少納言著 松尾聡[ほか]校注・訳 小学館 1984)
1巻のp7「凡例」に「本書の底本には学習院大学蔵三条西家旧蔵の室町時代の書写本を用いた。」「通称「能因本」といわれる。」とあり。目次あり。
『新編日本古典文学全集 18 枕草子』(小学館 1997)
原文と同じページの下部に現代語訳の掲載あり。
p19「凡例」に「本書の底本には三巻本系統第一類本の陽明文庫蔵本(以下「陽明本」と称する)を用いた。ただし第一類本は「あぢきなきもの」(七五段)までの部分を欠いているので、その部分は第二類本の相愛大学・相愛女子短期大学図書館蔵の弥富破摩雄氏・田中重太郎氏旧蔵本をもって補った(以下「弥富本」と称する。この陽明本・弥富本を総称して、本書の底本に関し「三巻本」と称することがある。」とあり。
p496-497に、「(1)類聚的な段(イ)「…は」型ものづくしの段、(ロ)「…もの」型ものづくしの段についての記述あり。
2 インターネット情報
《中央大学学術リポジトリ》藤原浩史著「『枕草子』「もの」型章段の文章構造」(『文学部紀要 言語・文学・文化 123巻』p35-65 中央大学文学部 https://chuo-u.repo.nii.ac.jp/records/12973 中央大学研究支援室)
p63-65「【表1】「もの」型章段の文タイプ」に、「…もの」で始まる章段番号あり。
p35に「調査資料には、新編日本古典全集を用い、冒頭に「もの」型の章段主題をとる78章段について調査した。調査結果は、論文末尾の【表1】の通りである」とあり。
- 回答プロセス
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1 NDC分類〈918〉の棚を確認する。
『新編日本古典文学全集 18 枕草子』(小学館 1997)
p510-515に参考文献あり。
2 1の参考文献から、関連のある資料を確認する。
3 参考図書を確認する。
『枕草子大事典』(枕草子研究会編 勉誠出版 2001)
p1139-1152「章段対照表」
三巻本系統と能因本系統の各資料の章段対照表あり。
三巻本系統は8種、能因本系統は1種の対照表で、以下の資料が対象である。
(1)三巻本系統の資料を調べる。
4 自館目録を〈枕草子 & 訳〉で検索する。
5 《国立国会図書館リサーチ・ナビ》(http://rnavi.ndl.go.jp/rnavi/ 国立国会図書館)を〈類聚的章段 & 枕草子〉で検索する
6 児童書の『枕草子』を調査する。
7 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈枕草子 & もの型〉で検索する。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2023年5月16日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910 9版)
- 小説.物語 (913 9版)
- 参考資料
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- 『堺本枕草子評釈 本文・校異・評釈・現代語訳・語彙索引』(速水博司著 有朋堂 1990) , ISBN 4842201681
- 『枕草子 1』(清少納言著 松尾聡[ほか]校注・訳 小学館 1984) , ISBN 4095560126
- 『枕草子 2』(清少納言著 松尾聡[ほか]校注・訳 小学館 1984) , ISBN 4095560134
- 『新編日本古典文学全集 18 枕草子』(小学館 1997) , ISBN 409658018X
- キーワード
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- 日本文学-随筆-平安時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 文学
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000335046