レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年08月28日
- 登録日時
- 2022/10/01 12:42
- 更新日時
- 2023/02/14 15:45
- 管理番号
- 埼久-2022-053
- 質問
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解決
万葉集の書き下し(読み下し)文について、誰がいつ(時代)はじめたのか知りたい。
- 回答
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万葉集の訓読、注釈について記述のある下記の資料を紹介した。
大谷歩著「『万葉集』の翻訳におけるテキストと訓義をめぐる問題点」
(『万葉古代学研究年報 第15号』p185-198 奈良県立万葉文化会館編 奈良県立万葉文化館 2017.3)
p187「万葉集の写本は、研究史上、訓読の歴史によって3つの時代に区分されており、それを「古点」、「次点」、「新点」と呼んでいる。」とあり。
p186-187 図表1に、万葉集の主要な伝本の年代、書写者・刊行者、特徴の書かれた表あり。
p189-190 図表3に、万葉集の明治以前の主要な注釈書(古注釈)の著者、成立年代、特徴の書かれた表あり。
p191-192 図表4に、明治以降の主要な注釈書の底本の表あり。
『萬葉学史の研究』(小川靖彦著 おうふう 2007)
p154-178「第二部 日本語史・日本文学史のなかの萬葉集訓読 第二章 天暦古点の詩法」
p154「一 資料と方法」に、「『萬葉集』は十世紀半ばの天暦時代に一挙に訓を得ることになった。」とし、天暦五年の村上天皇の宣旨で梨壺の五人が『萬葉集』の訓読に従事し、その成果が「古点」と呼び慣わされていることについて記述あり。
『武田祐吉著作集 第5巻 万葉集篇』(武田祐吉著 角川書店 1973)
p424-436「『万葉集』の古点」に該当記述あり。
- 回答プロセス
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1 NDC分類〈911.12〉の棚を確認する。
『萬葉学史の研究』(小川靖彦著 おうふう 2007)
p154-178「第二部 日本語史・日本文学史のなかの萬葉集訓読 第二章 天暦古点の詩法」あり。
2 《CiNii Research》(https://cir.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所)を〈万葉集 & 書き下し & 歴史〉〈万葉集 & 訓読〉で検索する。
3 《国立国会図書館リサーチ・ナビ》(http://rnavi.ndl.go.jp/rnavi/ 国立国会図書館)を〈万葉集 & 書き下し & 歴史〉〈万葉集 & 訓読 & 歴史〉〈万葉集 & 古点〉で検索する。
4 《Google》(https://www.google.co.jp/ Google)を〈万葉集 & 書き下し文 & 歴史〉で検索する。
〈その他確認済み資料〉
『萬葉集訓読の資料と方法』(池原陽斉著 笠間書院 2016)
『和歌文学大系 1 万葉集』(明治書院 1997)
『萬葉集研究 第38集』(芳賀紀雄監修 鉄野昌弘、奥村和美編 塙書房 2018)
『万葉集訓法の研究』(鶴久著 おうふう 1995)
『万葉集の歴史 日本人が歌によって築いた原初のヒストリー』(辰巳正明著 笠間書院 2011)
『万葉集を読みひらく』(橋本達雄著 笠間書院 2010)
『万葉集 2』(曽倉岑編 国書刊行会 2003)
『古代日本語発掘』(築島裕著 学生社 1970)
『岩波講座日本文学史 第1巻』(久保田淳[ほか]編集 岩波書店 1995)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2022年8月28日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911)
- 参考資料
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- 『万葉古代学研究年報 第15号』(奈良県立万葉文化会館編 奈良県立万葉文化館 2017.3)
- 『萬葉学史の研究』(小川靖彦著 おうふう 2007) , ISBN 978-4273034290
- 『武田祐吉著作集 第5巻 万葉集篇』(武田祐吉著 角川書店 1973)
- キーワード
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- 和歌
- 日本文学-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 文学
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000322004