レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/9/16
- 登録日時
- 2023/10/14 00:30
- 更新日時
- 2023/10/14 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-230021
- 質問
-
解決
「わたり」(地名)の漢字表記が、「曰理」から「亘理」と変遷しているが、いつごろこのような変化が起きたのか知りたい。
- 回答
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下記資料を案内した。※【 】内は当館請求記号。
資料1 宮城県亘理町教育委員会[編]『亘理町文化財調査報告書』第19集, 宮城県亘理町教育委員会, 2016年【K709.17/ワ1/19】
p.201「第28表 曰理郡(亘理郡)に関する古代史年表」があり、文献・出土文字資料ごとに「曰理」の用例について記載あり。
≪追加調査(2023年9月16日)≫
資料2 亘理町史編纂委員会編『亘理町史』上巻, 亘理町, 1975年【K217.1/ワ2/1】
p.82「三 亘理の字義」の項に次の記載あり。
「(前略)「曰理」は藩政期の中頃元禄時代まで用いられている。藩政期に入ると「亙」にワタルの意味があるので亙理と書くようになった。その後、「亘」が「亙」に似ているところから「亘理」と書くようになった。(中略)「曰理」と書いてワタリと読むのが本来なのだが近世は「曰」を「ワタ」と読むことが少なく、そのうえ、日と間違い易いのでこれと似てワタルの意味のある亙を用いるようになったのは自然で正しい用い方である。それが進んで亘を用いるようになったことは意味のない行き過ぎであろう。(後略) 」
資料3 亘理町立郷土資料館編『亘理町立郷土資料館常設展示案内』再版. 亘理町立郷土資料館, 2001年【K217.1/2001.3】
p.15のコラム欄に「亘理の地名の由来」として次の記載あり。
「「わたり」は、川や海を渡るという意味の言葉が由来と考えられています。漢字はあて字で、「曰理」と書きました。江戸時代ごろから「曰」の字を「亙」と書くようになり、「亘」となったようです。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本 (291 9版)
- 参考資料
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- 宮城県亘理町教育委員会/[編]. 亘理町文化財調査報告書 第19集. 宮城県亘理町教育委員会, 2016.3【K709.17/ワ1/19】:p.201
- 亘理町史編纂委員会/編. 亘理町史 上巻. 亘理町, 1975【K217.1/ワ2/1】:p.82
- 亘理町立郷土資料館/編. 亘理町立郷土資料館常設展示案内 再版. 亘理町立郷土資料館, 2001.3【K217.1/2001.3】:p.15
- キーワード
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- 宮城県亘理郡
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000339776