レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年11月30日
- 登録日時
- 2023/06/28 17:59
- 更新日時
- 2023/07/13 14:03
- 管理番号
- 中央-1-0021638
- 質問
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解決
1.日本の市区町村等(できれば大字、字、それ以下も)で、「吉倉」または「吉水」の地名がどこに所在するかを調べるには、どのように調べたらよいか。
2.それぞれの所在する地域の地名の成り立ちを調べるには、どのように調べたらよいか。
- 回答
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具体的な資料ではなく、資料の探し方を知りたいとのご希望だったため、以下のとおり調べ方をご案内した。
地名の成り立ちや由来を調べるには、まず地名辞典を見る。
さいたま市図書館で所蔵しているものを例に挙げると、たとえば以下の地名辞典がある。
(1)『日本歴史地名大系』 平凡社 1979-2006年 全50巻
(2)『角川日本地名大辞典』「角川日本地名大辞典」編纂委員会/編 角川書店 1978-1991年 全49巻
(3)『大日本地名辞書』吉田東伍/著 富山房 1979-1980年 全8巻
(4)『幕末以降市町村名変遷系統図総覧』太田孝/編著 東洋書林 1995-1996年 全3巻
上記(1)~(4)には総索引巻があり、総索引巻で探している地名を引いてみると、その地名がどこの地域に所在するかを調べることができる。
たとえば、(1)『日本歴史地名大系』の総索引巻で「吉水」「吉倉」を調べてみると、次のような結果となる。
総索引巻:『日本歴史地名大系 50 分類索引』平凡社 2005年
「分類索引Ⅲ 近世の町村名、近現代の大字・町名等」に掲載あり
p861 吉倉(福島県、千葉県、岡山県)、吉蔵(石川県)、吉倉町(神奈川県)、吉倉村(福島県、千葉県、富山県、石川県)、吉蔵村(千葉県)
p863 吉水(新潟県、徳島県)、吉水駅前(栃木県)、吉水小路片町(大分県)、吉水新田(新潟県)、吉水町(京都市)、吉水村(青森県、岩手県、栃木県、新潟県)
※ほかの(2)~(3)の資料でも同じように調べることができる。
総索引巻で所在する地域を調べられたら、次にそれぞれの所在する地域の地名の成り立ちを調べる。
(1)~(4)の資料には、県別もしくは地域別に各巻がある。
たとえば、福島県にある「吉倉」の地名について調べたい場合は、『日本歴史地名大系 7 福島県の地名』や『角川日本地名大辞典 7 福島県』を見ると、詳しい説明を見ることができる。それぞれの資料の索引巻に、地名の掲載とともに、その地名がどの巻の何ページに掲載されているかも記載がある。
地名の成り立ちや由来は、地名辞典でもある程度の記述を得ることができるが、それ以上に詳しく知りたい、という場合は、個別の地名に関する資料を探す。
たとえば、奈良県の地名については、『奈良・京都地名事典』(吉田茂樹/著 新人物往来社 2007年)や、『奈良の地名由来辞典』(池田末則/編 東京堂出版 2008年)、『奈良地名の由来を歩く』(谷川彰英/著 ベストセラーズ 2010年)などの資料を見ることができる。
探したい県名と、「地名」という言葉をキーワードに組み合わせて検索してみると、個別の地名に関する資料を探すことができる。
ただし、地域によっては、個別の地名に関する資料がほとんどないものもある。
そのような場合は、各地域の県史・市史や、その地域で発行している地名に関する資料を見てみると、地名の由来について記述がある場合がある。
各地域の県立図書館もしくは市立図書館で所蔵されている「郷土資料」を探してみるとよい。
各地域の県立図書館では、地域に関する調べ物について、県外からも調査依頼を受け付けているので、調査を申し込むこともできる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本 (291 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 地名
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000335038