レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/09/10
- 登録日時
- 2022/06/17 00:30
- 更新日時
- 2022/06/17 10:57
- 管理番号
- 所沢椿峰-2022-003
- 質問
-
解決
ヘビの脱皮について知りたい。
- 回答
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下記の資料に記載があります。
〇『脱皮コレクション』 岡島秀治/監修 日本文芸社 2011年
〇『ヘビという生き方』 ハーベイ・B.リリーホワイト/著 東海大学出版部 2019年
〇『ヘビとトカゲ』 増田戻樹/著 あかね書房 2005年
〇『ヘビ』 松井孝爾/著 誠文堂新光社 1987年
〇『ヘビのひみつ』 内山りゅう/写真・文 ポプラ社 2009年
〇『ヘビ飼いのきほん』 ヘビ飼い編集部/編 誠文堂新光社 2015年
〇『ヘビの医・食・住』 菅野宏文/著 どうぶつ出版 2008年
〇『最新ヘビ学入門』 カール・H・アーンスト/著 平凡社 1999年
〇『うまれたよ!ヘビ』 関慎太郎/写真・文 岩崎書店 2021年
また、インターネットでは下記のサイトに記載があります。
〇国立国会図書館レファレンス協同データベース 管理番号 M14012314366300(提供:岡山県立図書館 (2110029))
「ヘビの脱皮の様子が知りたい。写真があればなお良い。」
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000154818
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『脱皮コレクション』 岡島秀治/監修 日本文芸社 2011年
p28-32の「シマヘビ」の項目に記載と写真あり。
p28に「ヘビの体はかたいウロコに覆われているので、成長して体が大きくなると、窮屈になった皮を脱ぎます。また、皮膚が傷つくと、脱皮をして傷を治します。脱皮の一週間前、瞳を覆うウロコが白濁し、視界が不透明になります。まわりが見えない不安からか、このときのヘビは気が立っていて、いつも以上に攻撃的になっているので要注意。この間は餌も食べず、身を潜めて脱皮のときを待ちます。数日後、瞳が元通りに透明に戻ると脱皮がはじまります。古い皮は、口の先からめくれ、地面などにこすりつけたり、ひっかけたりしながら抜け出していきます。裏返しに古い皮を脱ぎ捨てていくようすは、まるでだらしなく裏返しに靴下を脱いでいくようです。」と記載あり。
〇『ヘビという生き方』 ハーベイ・B.リリーホワイト/著 東海大学出版部 2019年
p132-135に「脱皮:皮膚を脱ぐこと」の項目に記載と写真あり。
「ヘビは定期的に皮膚を脱落させる.この現象はすべての鱗竜類で起こり,脱皮(shed-ding,sloughing,ecdysis)と呼ばれる.(中略)一般的によく知られるように,ヘビは脱皮の際,吻部や頭部を物体にこすり付けるということでその行動を開始し,それにより皮膚をほぐしてその下にある新しい皮膚から剝ぎ去る(図7.4).(中略)脱皮した皮は,始めは柔らかくて湿っているが,すぐに乾いて比較的もろくなる.色は白っぽくて半透明で,よく見るとかなり薄い.というのも脱皮するのは成熟した世代の表皮だけであり,次の世代の未成熟な表皮やその下にある厚い真皮ではないからである.(中略)数週間から数カ月ののち,皮膚は「更新期」に入り,表皮の新しい内側世代(inner generation)が,表皮の古い成熟した外側世代(outer generation)の下に形成され始める(図5.4).(中略)定期的な脱皮はすべてのヘビでおこり,表皮更新の一般的な特性はすべての種で類似しているようである.特徴として,表皮の更新と脱皮は,パッチ状ではなく,全身にわたって同時に起こるイベントの同調的なサイクルである.(後略)」と記載あり。
〇『ヘビとトカゲ』 増田戻樹/著 あかね書房 2005年
p28-29「脱皮」の項目に、記載と写真あり。
「(前略)ヘビやトカゲの成長でみられる大きなとくちょうは、脱皮をすることです。ヘビやトカゲのからだは、うろこの皮ふでつつまれています。うろこはかたくて、のびちぢみしません。これでは、からふだが成長するにつれきゅうくつになってしまいます。そのために脱皮をするのです。(後略)」と記載あり。
〇『ヘビ』 松井孝爾/著 誠文堂新光社 1987年
p61-66「脱皮と冬眠」の項目に記載あり。
「(前略)トカゲやカメでは、脱皮は、ばらばらの切れはしになってぬけ落ちますが、ヘビは一枚の脱皮がらとして脱げるので、野外でも目立つのです。ヘビの皮ふは、あるていどの弾力性がありますが、成長とともに、年に数回は脱皮して、古い表皮をすてなければなりません。(中略)ヘビの目が、脱皮の少し前になると、乳白色ににごりますが、これは、古い皮ふと新しい皮ふのあいだに液がたまるためで、液は脱皮をしやすくするじゅんかつ油の働きをします。このころのヘビは、目がよく見えないため、おこりっぽくなります。(中略)脱皮は、かれらにとって、生死にかかわるたいせつな行動で、健康体でなければうまくできません。(後略)」と記載あり。
〇『ヘビのひみつ』 内山りゅう/写真・文 ポプラ社 2009年
p34「ヘビのだっぴのひみつ」の項目に記載あり。
「ヘビは、1ねんにすうかいだっぴする。ちいさいヘビのほうが、かいすうはおおいよ。ヘビのひょうめんはうろこだから、だっぴをしないとおおきくなれないよ。」と記載あり。
〇『ヘビ飼いのきほん』 ヘビ飼い編集部/編 誠文堂新光社 2015年
p.16-17に「ヘビの一生」の項目に記載あり。
「自力で殻を破って生まれる」の項目に「(前略)そして1週間から2週間ほどで最初の脱皮を行い、その後は普通にエサを食べるようになります。」と記載あり。
「2~3年で繁殖サイズに」の項目に「(前略)脱皮は成長だけでなく、体の新陳代謝でも起こるものなので、代謝が良い個体ほど脱皮の回数は多くなります。脱皮したからといって、必ずしも大きくなっているわけではありません。なお、成長すると脱皮の回数は減っていきます。(後略)」と記載あり。
p.60「ヘビに関する質問箱」の項目に記載あり。
「脱皮の時はどうしたらいいの?」の項目に「乾燥に注意してください。脱皮が近づくと、ヘビは頻繁に水入れに入るようになります。(中略)それを防ぐために、脱皮の兆候が見られたら、温度の低下に注意しつつ、霧吹きなどで一時的に湿度を上げるようにしてあげてください。」と記載あり。
2.後日調査の追加事項
〇『ヘビの医・食・住』 菅野宏文/著 どうぶつ出版 2008年
p34の「脱皮」の項目に記載あり。
「皮の外装が古くなると、目の部分も含んで表皮全体を裏返して脱皮します。(中略)また大抵のヘビは、目が白濁してから脱皮が終了するまでの期間は食欲がなくなり、まったく餌を食べようとしないのが普通です。」と記載あり。
p77「脱皮不全」の項目に記載あり。
「爬虫類の中でもヘビに特に多いようで、病状としては脱皮した皮が皮膚についたまま取れなくなります。(中略)この状態を放置すると多くの場合ヘビは拒食症に陥ります。こうした脱皮不全の原因はほとんどの場合、不適切な環境で飼育されているか、ヘビの健康状態の不良です。(中略)対処方法としては、直接30~35℃くらいのぬるま湯にしばらく浸します。(後略)」と記載あり。
〇『最新ヘビ学入門』 カール・H・アーンスト/著 平凡社 1999年
p60-64「なぜ、どのようにヘビは脱皮をするのか?」の項目に記載と図あり。
「(前略)脱皮と再生には、表皮だけが関わっている。表皮の土台部分(胚芽層)は有糸分裂によって定期的に新しい細胞を生産している(図1-15)。この過程で、古い外装の層、すなわち古いおおいと、胚芽層の上に新しくできた内側のおおいとの間に、細胞の新たな層が作られる。新しいおおいの表面の細胞が老化するにつれ、その細胞壁は徐々に厚くなり角質化し、やがて死ぬ。その結果、死んだ細胞の層で、緻密な角質の上掛けができ、その上の表皮の一番外側部分の表層がかぶさっている。(中略)脱皮は、新しいおおいの表層の上にある古い層の、底部の細胞が死んで液化することによって始まる。この細胞の融解によって外側の層は柔らかくなり、色さえもなくなる。(中略)一般的に、脱皮期間は約一四日間続く。新しい皮膚はとくに色鮮やかで、模様もくっきりしている。数日から数ヵ月の休止期間を経て、再び次の脱皮が始まる。」と記載あり。
〇『うまれたよ!ヘビ』 関慎太郎/写真・文 岩崎書店 2021年
p26-29に記載と写真あり。
「めのいろがちがってみえると、かわをぬぐサインです。」と記載あり。
3.インターネット調査
〇国立国会図書館レファレンス協同データベース 管理番号 M14012314366300(提供:岡山県立図書館 (2110029))
「ヘビの脱皮の様子が知りたい。写真があればなお良い。」
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000154818
脱皮の様子や関連資料について記載されている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 脊椎動物 (487 9版)
- 水産増殖.養殖業 (666 9版)
- 参考資料
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- 脱皮コレクション 岡島秀治/監修 日本文芸社 2011.6 481.35 978-4-537-20915-0
- ヘビという生き方 ハーベイ・B.リリーホワイト/著 東海大学出版部 2019.3 487.94 978-4-486-02102-5
- ヘビとトカゲ 増田戻樹/著 あかね書房 2005.4 487.94 4-251-03373-6
- ヘビ 松井孝爾/著 誠文堂新光社 1987.11 487.94 4-416-88714-0
- ヘビのひみつ 内山りゅう/写真・文 ポプラ社 2009.2 487.94 978-4-591-10748-5
- ヘビ飼いのきほん ヘビ飼い編集部/編 誠文堂新光社 2015.1 666.79 978-4-416-61594-2
- ヘビの医・食・住 菅野宏文/著 どうぶつ出版 2008.12 666.79 978-4-86218-046-9
- 最新ヘビ学入門 カール・H・アーンスト/著 平凡社 1999.11 487.94 4-582-54229-8
- うまれたよ!ヘビ 関慎太郎/写真・文 岩崎書店 2021.1 E 978-4-265-02095-9
- 国立国会図書館レファレンス協同データベース 管理番号 M14012314366300(提供:岡山県立図書館 (2110029))「ヘビの脱皮の様子が知りたい。写真があればなお良い。」 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000154818 2022/5/10
- キーワード
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- ヘビ
- シマヘビ
- 爬虫類
- 脱皮
- 脱皮不全
- 鱗
- 表皮
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000317348