レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/07/18
- 登録日時
- 2020/09/16 00:30
- 更新日時
- 2020/09/16 00:30
- 管理番号
- 6001045091
- 質問
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解決
兵庫県内の平安時代開創で真言宗の寺を探している。
真言宗の寺の名前や概要を知りたい。
- 回答
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真言宗の寺の名前や概要などが掲載されているものは以下のとおり。
・『兵庫県史 第1巻』(兵庫県史編集専門委員会/編集 兵庫県 1974)
兵庫県内の平安時代開創で真言宗の寺については、次の資料の以下のページに簡単な解説つきで紹介されている。
p.912-915 「第八章 武士と荘園 第四節 王朝時代の文化 1 天台・真言の寺々 天台・真言宗の開創伝承」
・『全集日本の古寺 15 四天王寺と大阪・兵庫の古寺』(集英社 1985.5)
「古寺縁起(寺史と寺宝)」の章に開基者、宗派と創建年を含む解説が記載されている。真言宗の寺の創建年の記述個所のみ転記した。
p.147 「温泉寺」寺伝によると、温泉寺は天平九年(七三七)、城崎温泉を開いた人物とされる道智上人を開山として創建されたという。
p.148 「神呪寺」寺伝によると、神呪寺は聖武天皇の時代(七二四~七四九)。役小角の開創になるという。
p.149 「浄土寺」寺伝によると、浄土寺はもと、聖武天皇の命をうけ行基が開創した広度寺のあった所という。建久三年(一一九二年)、東大寺大勧進職にあった俊乗房重源が、この行基ゆかりの地に伽藍を建立し極楽山浄土寺とした。
p.150 「清澄寺」(真言三宝宗) 寛平五年(八九三)四月、宇多天皇が仏師定円に命じて造らせた釈迦・弥陀・弥勒の三尊を、米谷の山中に安置したのが始まりで、同七年二月には丈六の三尊のほか持国・多聞などの諸尊を刻ませた。
「石龕寺」石龕寺の創建年代は明らかでなく、寺伝では聖徳太子を開山としているが、出土する瓦などから平安時代初期の建立と見られている。
p.151 「大乗寺」寺伝によれば、天平十七年(七四五)に行基が開創したのが始まりというが、その後、室町時代までのことはつまびらかでない。
「大竜寺」寺伝によれば、神護景雲二年(七六八)に和気清麻呂が建立したのが始まり。
p.152 「朝光寺」寺伝によれば、白雉二年(六五一)に法道が創建したものといわれているが、十一世紀後半には天台宗寺院となり、常行三昧が行われていた。
「中山寺」寺伝によれば、(中略)聖徳太子が、妃の供養のため、ここに寺を建てようとして、用明二年(五八七)に百済の仏師に命じて作らせた十一面観音像を安置したのが始まり。
「成相寺」寺伝によると、成相寺の開創は鎌倉時代の仁治四年(一二四三)まで遡る。
p.153 「福祥寺」寺伝によれば、仁和二年(八八六)、光孝天皇は僧聞鏡に命じて福祥寺を創建させ、聖観音像を安置させたという。
「瑠璃寺」寺伝によれば、瑠璃寺の創建は神亀五年(七二八)で、開山は行基といわれている。
[事例作成日:2020年7月18日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 各宗 (188 10版)
- 参考資料
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- 兵庫県史 第1巻 兵庫県史編集専門委員会∥編集 兵庫県 1974 (912-915)
- 全集日本の古寺 15 集英社 1985.5 (147-153)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌事項調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000287205