レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年08月22日
- 登録日時
- 2021/03/28 11:26
- 更新日時
- 2021/03/31 15:58
- 管理番号
- 千県中児童-2020-03
- 質問
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解決
10年以上前に県内図書館で見た絵本を探している。
樺太、シベリアの昔のくらしが紹介されていて、赤ちゃんがざるに入れられて、大人たちが仕事をしている間、動かないようにくくりつけられている絵があった。
アイヌの話ではなかったと思う。北海道の東側(太平洋側)ではなく、西側(中国やロシアに通じている方)だったと思う。中国かロシアとの交易の話が出ていた。
判型が大きい絵本で、絵は白黒や地味な感じだったと思う。
- 回答
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【資料1】『まぼろしのデレン 間宮林蔵の北方探検』(関屋敏隆さく 福音館書店 2005)を提供したところ、この本であるとのことだった。
カラフトに渡った間宮林蔵が先住民のニブフの人の村での生活の様子を記録する場面に、「タルマカ(ゆりかご)」の絵がある(p22)。ざるではないが、くくりつけられている。
- 回答プロセス
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・『絵本の住所録』(舟橋斉編著 法政出版 1998)では合致しそうなテーマが見つけられなかった。
・北海道立図書館蔵書検索(http://www.library.pref.hokkaido.jp/wo/opc/srh/)を利用して検索を試みたが、千葉県内図書館には所蔵がないと思われる郷土資料も多く、うまく探せなかった。
・当館蔵書検索を、分類「E」(絵本)と全項目の「シベリア」や「からふと」を掛け合わせて検索。「からふと」との掛け合わせで該当した当該資料を提示したところ、お探しの本だった。
なお、本書は間宮林蔵の著作に基づいて書かれている。「原文で「夷」と記してあるものは、文脈に応じて「カラフトアイヌ」など現在の呼び方にしました」(p49)とあり、「スメレンクル」を「ニブフ」という呼び方にしたことが記されている。
また、間宮林蔵の著作の紹介として「北夷分界余話」に「カラフトに住む民族の生活や文化がくわしく記されています」(p52)との解説がある。
Googleで「北夷分界余話」を検索すると、国立公文書館のデジタルアーカイブが見つかる。
国立公文書館デジタルアーカイブ「北夷分界余話」(https://www.digital.archives.go.jp/DAS/pickup/view/category/categoryArchives/0400000000/0403030000/00)
「巻之8スメレンクル夷上」のサムネイルに、タルマカと思われる画像がある。
(インターネット最終アクセス:2020年12月22日)
- 事前調査事項
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『ばあちゃんのしべとろ わたしのふるさとは「北方領土」』(みふねしよこぶん はやしまきこえ 瑞雲舎 2004)ではなかった。
- NDC
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- 漫画.挿絵.児童画 (726 9版)
- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『まぼろしのデレン 間宮林蔵の北方探検』(関屋敏隆さく 福音館書店 2005)(0600316513)
- キーワード
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- 樺太(カラフト)
- サハリン(サハリン)
- ストーリーレファレンス(ストーリーレファレンス)
- 絵本(エホン)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 児童書
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000295891