レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/11/23
- 登録日時
- 2023/10/08 00:30
- 更新日時
- 2023/10/08 10:23
- 管理番号
- 0000001553
- 質問
-
解決
加賀国立国(823年)から、終焉にいたります時々の事象・事柄につきまして、経緯を含めまして、詳細に時系列で(×××年に起きた事柄など)知りたいです。
レポート・論文などが有りましたら、書籍名など教えてください。
終焉
国庁がおかれ、国司が政務を担うことが無くなった時期(国司の役割が必要でなくなった時期)のことと捉えます。
時々の事象・事柄
上記の期間中に起きた事柄・事象で、
加賀国府存続中に、中央から加賀国への伝達事項(伝達時期) また加賀国府内での事件(発生時期)などです。
- 回答
-
(1)資料をもとに加賀国立国とその終焉の時期を以下のように考えました。
・森田喜久男著『能登・加賀立国と地域社会』p137~「第五節 加賀立国の断行」によりますと、『類聚三代格』巻14、弘仁14年(823)5月3日付太政官符を立国以降の一連の政策としていますので、この頃を起点と考えさせていただきました。
・ご質問にあります終わりの時期は、「国庁がおかれ、国司が政務を担うことが無くなった時期」とのことすが、「『国史大辞典』5「国司」の項によりますと、「大化以後の制および大宝・養老の令制において、中央より各国に赴任し、郡司を統督して庶政一般を掌る地方官。その政庁を国衙または国庁、政庁所在地を国府とよんだ」とあります。国庁は国司が詰める所とされていますが、同項目に「平安時代に入ると、国守のみずから赴任する者が少なくなり、いわゆる遥任の風が盛んとなり地方政治は次第に廃れて行った」(p645)とあります。以上をもとに終焉の時期は平安時代くらいまで、と考えさせていただきました。
(2)上記を前提に、以下の資料をご紹介します。
①『加能読史年表』日置 謙編 松本三都正校訂 名著出版 1972
「まえがき」によりますと、「この年表は、国初以来、明治五年に至るまで、加賀・能登両国(石川県)に起こった歴史的重要事実を、洩らすところなく年代順に記述されたもの」とあります。
②『加能史料』加能史料編纂委員会編 石川県 1982~
『加能史料』 奈良・平安1「凡例」によりますと、「加賀・能登両国域に関する史料を網羅的に収録した」「本巻の構成は編年体とし、年月日の順に従って綱文を揚げ、次に関係史料を列挙した」とありますように、『加能史料』は編年体で編纂された網羅的史料集です。この国書の、年代と鋼文からなる目次は、年表のように利用することもできます。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本史 (21 9版)
- 参考資料
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- 1 能登・加賀立国と地域社会 森田/喜久男?著 同成社 2021.4 K209.3/1008
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2 国史大辞典 5 国史大辞典編集委員会?編 吉川弘文館 1985.2 210.033/コク コ/5 -
3 加能読史年表 日置 謙∥編 松本 三都正∥校訂 名著出版 1972 K203/7 -
4 加能史料 奈良・平安1 加能史料編纂委員会∥編 石川県 1982.12 K209/31/1・2-1 -
5 加能史料 平安2 加能史料編纂委員会∥編 石川県 1985.3 K209/31/2-2 -
6 加能史料 平安3 加能史料編纂委員会∥編 石川県 1987.3 K209/31/2-3 -
7 加能史料 平安4 加能史料編纂委員会∥編 石川県 1989.3 K209/31/2-4
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000339515