レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年09月08日
- 登録日時
- 2022/11/07 10:19
- 更新日時
- 2022/11/07 11:43
- 管理番号
- 横浜市中央2669
- 質問
-
解決
漢訳された仏教用語の元の意味を調べたい。
原語のサンスクリット語の意味が分かるような資料を紹介してほしい。
- 回答
-
1 仏教用語について解説した辞典
仏教用語について解説した辞典のうち、サンスクリット語の原語の意味に触れている
ものを紹介します。
サンスクリット語の表記は、ローマ字による発音表記、カタカナによる発音表記、梵字
による表記があります。
(1)『岩波仏教辞典(初版)』 中村元/〔ほか〕編 岩波書店 1989.12
見出し語の次にサンスクリット語等の原語を表示している辞典です。
ローマ字で発音を表記しています。原語の意味についても解説があります。
初版と第二版が出版されており、表記が大きく異なりますが、初版の方が原語について
より多くの文字数を割いているため、初版をご紹介します。
巻末に和文索引、サンスクリット語等索引があります。ローマ字発音表記からも
検索できます。
(2)『日本仏教語辞典』 岩本裕/著 平凡社 1988.5
サンスクリット語等の原語を表示している辞典です。カタカナとローマ字で発音を
表記しています。原語の意味についても記載があります。
巻末に漢字索引、サンスクリット語索引等があり、カタカナ発音表記からも
検索できます。
(3)『広説佛教語大辞典』全4巻(上、中、下、別巻) 中村元/著 東京書籍 2001.06
サンスクリット語等の原語を表示している辞典です。ご紹介した仏教用語辞典の中では
最も多くの五万三千語を採録しています。
ローマ字で発音を表記しています。原語の意味についても解説があります。
索引が別巻として独立しており、漢字見出し語索引、パーリ語・サンスクリット語索引が
あります。ローマ字発音表記から検索できます。
2 仏教用語の語源を解説した資料
仏教用語の語源を解説した資料をご紹介します。
(1)『仏教語入門』 宮坂宥勝/著 筑摩書房 1987.4
五十音順に1/2ページで一語を解説した仏教語集です。サンスクリット語やパーリ語の
音写語、訳語である語の由来を解説しています。サンスクリット語はカタカナと
ローマ字で発音を表記しています。
(2)『仏教語源散策 東書選書』 中村元/編 東京書籍 1977.4
(3)『仏教語源散策 続 東書選書』 中村元/編 東京書籍 1977.12
(4)『新仏教語源散策 東書選書』 中村元/編 東京書籍 1986.02
仏教由来の言葉についてその語源を解説した資料です。サンスクリット語を
カタカナとローマ字で表記しています。
(5)『仏教語源散策辞典』 藤井宗哲/著 創拓社 1993.9
仏教語の語源について解説した資料です。単語の掲載は五十音順です。
サンスクリット語は、カタカナとローマ字で表記しています。
3 サンスクリット語の辞書、単語集等
サンスクリット語等の単語と意味を確認することができる資料をご紹介します。
仏教用語のみを挙げているわけではありませんが、原語の意味を参照するのに役立ちます。
(1)『漢訳対照梵和大辞典 増補改訂版』 荻原雲来/編纂 鈴木学術財団 1979.8
梵語(サンスクリット語)を日本語と対訳した辞典です。
十万六千語を採録しています。仏教語以外の単語に関しても多数掲載されています。
単語の配列はp.Ⅲ「梵字音訳表」に沿ったものとなっており、表記はローマ字での
発音表記です。
(2)『サンスクリット語-日本語単語集』 山中元/編著 国際語学社 2004.7
仏教だけではなく、サンスクリット語の単語本来の意味を検索できる単語集です。
ローマ字で発音を表記しています。
4 仏教経典(サンスクリット語原典)を現代語対訳した書籍(参考)
仏教経典を現代語対訳した書籍をご紹介します。仏教語が、原典でどのような言い回しの中で
使用されているのか確認する際に参考になります。
(1)『法華経 梵漢和対照・現代語訳』上下巻 植木雅俊/訳 岩波書店 2008.3
(2)『維摩経 梵漢和対照・現代語訳』 植木雅俊/訳 岩波書店 2011.8
サンスクリット語ローマ字表記の原典、大正新脩大蔵経から漢文読み下し文、現代文の
三つを対訳として編集した資料です。巻末に和漢語索引、梵語(サンスクリット語)
索引があります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 経典 (183 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000323610