当館所蔵の関係資料をお調べしたところ、以下の資料に関連の記述を確認しました。
■水門の石について
那須疏水の石材については、次の資料に記載が確認できました。
なお、「西岩崎の水門」等の限定的な記述は確認できませんでした。
・『栃木縣史 第10巻(産業・經濟編)』(田代善吉/著 臨川書店 1972)
在野の郷土史家である著者が、昭和初期に、独自に編纂した県史です(記載は復刻版)。
p.179-181「第二十章 鉱業 第一節 石類」に、那須疏水の暗渠工事に使用した石材について記述があります。
・『那須疏水百年史』(那須疏水百年史編さん委員会/編 那須疏水土地改良区 1985)
「第7章 那須疏水の開削 第二節 本幹水路開削工事の実際」の「囚人労働」の項に、水路工事用の石を切り出す場所に関する記述があります。(p299)
■水門の石積みについて
・『重要文化財那須疎水旧取水施設第二次取水口隧道測量調査報告書』(那須塩原市教育委員会事務局生涯学習課文化振興係/編、発行 2015)
平成26年度に実施された、那須疎水の測量調査結果をまとめた資料です。
p.23-26 「考察」の項に工法の記述や自然石の記述が確認できました。
・『栃木県の近代化遺産』(栃木県教育委員会文化財課/編、発行 2003)
p.114-115 「11 那須疏水第一次・第三次取入口 土木 黒磯市西岩崎 石造 明治18(1885)年 (明治39年、昭和3年増設)」の項に石積みについての記述があります。
p.116-117 「12 那須疏水第二次取入口及び関連施設 土木 黒磯市西岩崎 石造 明治38(1905)年」の項に石積みについての記述があります。
■そのほか、お調べした資料について
以下の資料を確認しましたがお求めの記述は見つかりませんでした。
・『栃木県史 通史編7』(栃木県史編さん委員会/編 栃木県 1982)
・『栃木県史 通史編8』(栃木県史編さん委員会/編 栃木県 1984)
・『栃木県史 史料編 近現代5』(栃木県史編さん委員会/編 栃木県 1975)
・『栃木の近代化遺産を歩く』(岡田義治/編著,市田登/編著 随想舎 2020)
・『栃木県那須郡誌 復刻版』「那須郡誌」「那須郡制史」を合本収録 (千秋社 2001)
・『那須疏水』(田島董/編 那須疏水土地改良区 1956)
・『那須野ヶ原の疏水を歩く』(黒磯の昔をたずねる会/編 随想舎 1997)
・『那須疏水写真百年史』(那須野ケ原開拓史研究会/編 那須野ケ原開拓史研究会 1985)
・『那須開墾社「農業日誌」』(西那須野古文書研究会/編、発行 1989)
・『印南丈作・矢板武 那須野が原開拓先駆者の生涯』(西那須野開拓百年記念事業推進委員会/編、発行 1981)
・『石材の事典』(鈴木淑夫/著 朝倉書店 2009)
・『那須野ケ原開拓史研究 第67号』(須野ケ原開拓史研究会/編 2009)
・『近代遺跡調査報告書』(文化庁文化財第二課/著,、発行 2021)
・『近代を潤す三大疏水と国家プロジェクト』(那須野が原博物館/編 那須塩原市那須野が原博物館 2009)
・『日本鉱業史料集 第15期 明治篇(後)下』(日本鉱業史料集刊行委員会/編 白亜書房 1992)
・『栃木県大百科事典』(栃木県大百科事典刊行会/編、発行 1980)
・『角川日本地名大辞典 9』(「角川日本地名大辞典」編纂委員会/編 角川書店 1984)
・『日本歴史地名大系 9 』( 平凡社 1988)
・『原色石材大事典』( 全国建築石材工業会/監修 誠文堂新光社 201605)