レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/11/07
- 登録日時
- 2023/11/25 11:35
- 更新日時
- 2024/04/16 16:10
- 管理番号
- 関大総図 23N-10J
- 質問
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解決
コミュニケーションツール「LINE」のメッセージを未読や既読無視する人の心理や特徴、傾向に関する先行研究、原著論文、書籍の情報が知りたい。
- 回答
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ご質問内容に沿った論文・文献・新聞記事等がいくつかございましたので、以下にて紹介します。
Webページの最終アクセス日は全て2024年3月18日です。
・LINEグループにおいて返信ができないことで生じるネガティブ感情:ネガティブ感情が生じるまでの時間と性格特性及び LINEメール依存度との関係. 認知心大会論文. 2019 0,p.115-.
https://doi.org/10.14875/cogpsy.2019.0_115
「性格特性では協調性や神経症的傾向の強い人ほどネガティブ感情を生じるまでの時間が短い」
・清水 緋夏子ほか. メールとLINEによる心理相談の印象研究 : 一括送信形式と対話形式の比較を中心に. 現代行動科学会誌 / 現代行動科学会誌編集委員会 編. (35):2019,p.11-21.
https://doi.org/10.15113/00014845
メールとLINEによる心理相談の比較研究。メールに比べるとLINEは心理的要素が軽気軽に利用できる事が述べられています。
・加藤 由樹. LINEのグループトークでスルーをしやすいグループの特徴に関する基礎調査. メディア情報研究 : Journal of information and medelia studies. (6):2020.3,p.27-35.
https://opac.std.cloud.iliswave.jp/iwjs0016opc/TC10140532
・米沢 美冴. 若者のLINE既読無視や未読無視に対する気分状態について : 受け手の愛着形成と送り手に対する好意との関連. 跡見学園女子大学附属心理教育相談所紀要. (15):2018年度,p.207-219.
https://atomi.repo.nii.ac.jp/records/3931
未読される側の心理や状態について述べられています。
・加藤 由樹. 既読無視と未読無視 : LINEの既読表示機能に関する基礎調査. メディア情報研究 : Journal of information and medelia studies. (2):2016.3,p.17-32.
https://opac.std.cloud.iliswave.jp/iwjs0016opc/TC10109578
「受信者は返信へのプレッシャーや送信者への気遣い」「LINEの未読無視が不快な理由として、悪意を持って無視している・無視されたと思い不安に感じる。」と述べられています。
・時岡 良太ほか. 高校生のLINEでのやりとりに対する認知に現代青年の友人関係特徴が及ぼす影響. パーソナリティ研究 = The Japanese journal of personality / 日本パーソナリティ心理学会編集委員会 編. 26(1):2017.7,p.76-88.
https://doi.org/10.2132/personality.26.1.7
高校生を対象としたLINEに対する認知の因子分析をしており、性格に関する調査は行われていませんでした。しかしLINEのやりとりの中では「すぐに返信しなければならない」「無視と思われたくない」とする者もいる一方で「沢山の通知がくると見るのをやめたくなる」とする者もおり、友人関係が影響している事が読み取れます。
・「やっぱりスマホで“バカ”になる」 週刊朝日, p.158, 2018.6.22
「けじめをつけて、自己コントロールができる子どもは成績が良い。強い意志でスマホに向き合えるのは高校生でも1割程度。」「スマホとの主従関係が逆転。」とあり、自己コントロールができる人は、通知を溜める事に対しては意に介さず、意思が強い性格的特徴があると考察できます。
・「(LINE 10代の世界:下)ずるずる返信、防ぐルール」朝日新聞, p.29 2013 11 20 朝刊
「未読によるいじめがある 」「心理的プレッシャーでやめられない」とあり、LINEを溜めない(≒すぐに既読にする)人は、影響を受けやすい・もしくは協調性があると考察できます。
また、少し視点を変えてスマホ依存に関する書籍を参考にするのも良いかと思われます。本学にはスマホ依存のメカニズムを書いた「スマホ脳」に関する書籍も所蔵していますので、参考資料として紹介しておきます。 中には未読や通知をためる人の心理・性格に関して触れられていると読み取ることができる文献がありますので 、参考までにご一読ください 。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 基礎医学 (491)
- 内科学 (493)
- 社会学 (361)
- 参考資料
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- やっぱりスマホで“バカ”になる. 2018. 週刊朝日 123(31) p. 158 (当館請求記号 M*051*S41, 当館資料番号 410971855)
- 榊浩平著. スマホはどこまで脳を壊すか. 朝日新聞出版, 2023. (朝日新書) , ISBN 9784022952035 (当館請求記号 K*491.37*サ, 当館資料番号 104307820)
- 川島隆太著. スマホ依存が脳を傷つける : デジタルドラッグの罠. 宝島社, 2023. (宝島社新書) , ISBN 9784299040770 (当館請求記号 A*493.74*カ, 当館資料番号 104327014)
- アンデシュ・ハンセン著 ; 久山葉子訳. 最強脳 : 『スマホ脳』ハンセン先生の特別授業. 新潮社, 2021. (新潮新書) , ISBN 9784106109300 (当館請求記号 K*491.37*ハ, 当館資料番号 104158361)
- 中山秀紀著. スマホ依存から脳を守る. 朝日新聞出版, 2020. (朝日新書) , ISBN 9784022950536 (当館請求記号 A*493.74*ナ, 当館資料番号 103977996)
- キーワード
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- LINE ライン
- 社会心理学
- 性格
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 大学院生
- 登録番号
- 1000342478