レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年10月01日
- 登録日時
- 2022/12/21 18:40
- 更新日時
- 2022/12/21 18:40
- 管理番号
- 市川20221001-06
- 質問
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解決
椋鳩十著『大造じいさんとガン』の初出はいつか知りたい。
- 回答
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『椋文学の散歩道』(たかしよいち/著 理論社 1998)p.56に、「小学国語教材として広く知られるこの作品は、雑誌『少年倶楽部』(昭和16年11月号)に発表された。発表時は、前書きなしの常体で書かれている。のち、単行本として刊行されたとき(『動物ども』三光社、昭和18年)前書きがつき、敬体に改められた。」とある。
p.62に掲載されている付け加えられた前書きをみると、この話は、粟野岳にすむ72歳の老狩人が、35-6年前のころを語ることになっていて、実際には狩人は若者であったことがわかる。
『椋鳩十文学の研究』(阿部真人/著 大日本図書 1984)p.151~によると、前書き部分のついていない教科書もあり、原典をどこに求めるかによって主人公の年齢の解釈に違いがおき、教育現場などで混乱が起きたとある。
市川市立図書館の蔵書では『少年倶楽部』版は『少年倶楽部名作選3』(講談社 1966)に、『動物ども』版は『名著複刻日本児童文学館 第2集-31』(ほるぷ出版 1974)に所収がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000326171