レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/08/18
- 登録日時
- 2023/09/01 00:30
- 更新日時
- 2023/09/21 11:53
- 管理番号
- 15409220
- 質問
-
未解決
大正10ごろに東京にあった浪曲小屋の数を調べています。また、その後の浪曲小屋の数がどのように減っていったかも調べています。掲載されている資料の照会をお願いします。
- 回答
-
東京の浪曲小屋の数(大正10年頃以降の変遷)が分かる資料は見当たりませんでした。
参考として、関係資料を紹介します。
[参考:資料・ウェブサイト (【 】内は当館請求記号)]
*書誌事項末尾に◎を付した資料は国立国会図書館デジタルコレクションの国立国会図書館内/図書館・個人送信対象開資料、☆を付した資料は同インターネット公開資料です。
*旧字体は適宜現代の文字で置き換えました。
1.芝清之 編『浪花節 東京市内・寄席名及び出演者一覧』浪曲編集部 1986.4【KD836-4】
→「浪花節『東京市内・寄席名及び出演者』(明治六年~昭和二十二年)」(pp.27-891)に、明治6-昭和22年の間に浪花節の興行のあった寄席の名称等が記載されています。大正10年にはpp.426-434が該当します。(年月日順に興行情報が並ぶ形であり、寄席ごとにまとめられたものではありません。また、タイトルに「東京市内」とありますが、東京近郊の興行場等も一部含むようです。)
2.エーピーピーカンパニー 編『江戸/東京芸能地図大鑑』エーピーピーカンパニー 2002.12【YU7-H2324】
→「寄席・映画館住所一覧(参考資料)」(pp.20-31)のpp.20-25に、江戸期から現在までに東京に存在した寄席等について、区ごとに席名・区分(寄席、浪曲席、演芸場等)・住所・興行期間の記載があります(大正10年まで存続していないものも含まれます)。
3.時事通信社 編『映画芸能年鑑』1947年版 時事通信社 1947【770.59-E38-Z】◎
(https://dl.ndl.go.jp/pid/2455489/1/136)
→「全国演芸場総覧」(pp.266-290)のpp.267-268に、昭和22年時点での東京都の演劇・演芸の興行場(不定期興行場も含む)の劇場名や所在地等が記載されています。なお、演劇専門の興行場には×印がついており、区別することができます。
〇東京府(都)の演芸場の数に関する統計(警視庁)
*複数年の数が比較できる表を中心に挙げました(各年の統計表には、当該年の区・郡の内訳等、より詳細なデータがある場合があります。また、警視庁の管轄の変化等により対象地域の範囲に差がある場合があります)。
<大正7年-昭和2年>
・警視庁 編『警視庁統計書』第37回 警視庁総監官房文書課 昭和3【14.6イ-39】☆
(https://dl.ndl.go.jp/pid/1464435/1/91)
→「風俗」の「第一二二表 演芸累年比較」(p.151)に大正7年-昭和2年の演芸場の数の記載があります。
<昭和3-12年>
・警視総監官房文書課統計係 編『警視庁統計書』第47回(昭和12年)警視総監官房文書課統計係 昭11至14【14.6イ-39】☆
(https://dl.ndl.go.jp/pid/1462029/1/64)
→「風俗」の「第一〇八表 興行累年比較」(p.109)に昭和3-12年の演芸場の数の記載があります。
<昭和13-22年>
・『警視庁統計書』第57回 昭和22年 警視庁 1949【317.728-Ke116k】
→「保安」の「第九二表 興行場累年比較」(p.126)に昭和13-22年の演芸場の数の記載があります。
<昭和23-25年>
・『警視庁統計書』第58-60回 昭和23-25年 警視庁 1950-1951【317.728-Ke116k】
→「保安」の「第一五三表 興行場、露店、旅客軽車営業その他警察署別 昭和二十三年十二月末日現在」(第58回 pp.294-295)、「第一八〇表 興行場、露店、旅客軽車営業その他警察署別 昭和二十四年十二月末日現在」(第59回 pp.336-337)、「第一六五表 旅館営業者その他警察署別 昭和二十五年十二月末日現在」(第60回 pp.318-319)に、演芸場の数の記載があります。
〇東京市(都)の演芸場の数に関する統計(東京市・都)
*複数年の数が比較できる表を優先的に挙げました。なお、年により対象の範囲等に差がある場合があるようです。
<大正9-昭和4年>
・東京市 編『東京市統計年表』第27回 東京市 昭和6【14.4-238】☆
(https://dl.ndl.go.jp/pid/1448163/1/253)
→「娯楽場及入場人員」(p.454)に大正9-昭和4年までの東京市(当時)の演芸場数が記載されています(区ごとの内訳は下記<昭和5-16年>と同様、各年を対象とした統計年表【14.4-238】にあります)。
<昭和5-16年>
『東京市統計年表』(【14.4-238】,【DT67-H2】)の警察分野の部分に演芸場の数のデータがあります(年によって分野・統計表等の名称に差異があります。また第38回(昭和15年)は当館所蔵が見当たりません。)
(例)昭和5年
・東京市 編『東京市統計年表』第28回 東京市 昭和7【14.4-238】☆
(https://dl.ndl.go.jp/pid/1448404/1/265)
→「第六編 警察裁判及兵事」の「第三二 演芸場興行日数及入場人員 昭和五年」(p.492)の「年末現在箇所数」に区ごとの演芸場の数の記載があります。
(例)昭和16年
・『東京市統計年表』第39回(昭和16年) 一般統計篇 東京市 1943.6【DT67-H2】☆
(https://dl.ndl.go.jp/pid/1904107/1/132)
→「第三編 衛生及警察」の「第一七 劇場、映画興行場、演芸場興行日数及入場人員 昭和十六年」(p.213)の「年末現在箇所数」に区ごとの演芸場の数の記載があります。
<昭和25-26年>
・『東京都統計年鑑』第2回(昭和25年),第3回(昭和26年) 東京都 1951, 1953【351.36-To458t4】
→「40.興行場 (2)施設 昭和25年10月末」(p.50)、「44.興行場 (2)施設 昭和26年12月末」(p.56)に区・市・郡・島ごとの演芸の施設の数の記載があります。
<昭和27-42年>
『東京都統計年鑑』(下記URL参照)の各年の「18 教育及び文化」分野の統計表に、区・市・郡・島ごとの演芸の興行場の数の記載があります。
(例)昭和27年
・「18 教育及び文化」(https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/tnenkan/1952/tn52qa0182.pdf) < 東京都統計年鑑(https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/tnenkan/tn-index.htm) < 東京都の統計(https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/index.htm)
→「216.地域別常設興行場数(昭和27年度末)」(p.340)に演芸のデータがあります。
(例)昭和42年
・「18 教育及び文化」
(https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/tnenkan/1967/tn67qa0182.pdf) < (同上)
→「243.地域別規模別常設興行場数 (昭和42年度末)」(p.456)に演芸のデータがあります。
[その他の主な調査済み資料・ウェブサイト]
・東京都興行生活衛生同業組合(https://www.zenkoren.or.jp/tokyoto/) < 全国興行生活衛生同業組合連合会(https://www.zenkoren.or.jp/)
→「加盟劇場一覧」に、演芸場の記載もあります(劇場・映画館と混在しています)。
・2019年経済構造実態調査(乙調査)(https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kkj/otsu/result1_2019.html)、2020年経済構造実態調査(乙調査)(https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kkj/otsu/result1_2020.html) < 経済構造実態調査 統計表一覧(https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kkj/result2.html) < 経済産業省(https://www.meti.go.jp/)
・大衆演芸について調べる(https://rnavi.ndl.go.jp/jp/guides/engei.html#n2-3) 、舞台芸術業について調べるには(https://rnavi.ndl.go.jp/jp/guides/post_1037.html) < リサーチ・ナビ(https://rnavi.ndl.go.jp/jp/index.html)
・レファレンス事例詳細:明治時代から大正時代の東京府内の寄席の数、名簿等あれば見たい。(https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000026706)、明治から昭和期の全国の演芸場の一覧およびその写真が掲載されている資料を紹介してほしい。(https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000108678) < レファレンス協同データベース(https://crd.ndl.go.jp/reference/)
・唯二郎 著『実録浪曲史』東峰書房 1999.6【KD836-G4】
・芸能文化情報センター 編『芸能白書』芸団協出版部 1997-2001【Z71-B58】
(ウェブサイトへの最終アクセスは2023年8月7日)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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「都市と娯楽/奥須磨子/日本経済評論社」「寄席切絵図/三遊亭円生/青蛙房」は確認しています。
- NDC
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- 大衆演芸 (779)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 人文(レファレンス)
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000337813