レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/06/01
- 登録日時
- 2023/07/02 00:30
- 更新日時
- 2023/07/20 18:31
- 管理番号
- 14832624
- 質問
-
解決
薩摩出身の外交官園田孝吉の伝記に、園田孝吉は慶應4年正月から翌明治2年春にかけて長崎に遊学し、「当時孝吉氏と共に長崎で英語を勉強した薩人仲間には、後の文部大臣長谷場純孝氏や岩谷天狗で知られた岩谷松平氏などが居た。いづれも我こそ天下の英学者たらん(略)」(『園田孝吉伝』荻野仲三郎 編の58ページ)とあります。
ところが、岩谷松平氏に関する文献には、かれら2人が同時期に長崎に遊学した記事が見当たりません。同時期に長崎遊学したことについて記した文献がないか、調べたい。
- 回答
-
お尋ねの岩谷松平氏の長崎遊学に関する文献について回答します。
岩谷松平氏が長崎遊学したことを示す文献は見当たりませんでした。
【 】内は当館請求記号です。インターネットの最終アクセス日は 2023年5月30日です。
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(調査済み資料、データベース及びインターネット情報)
・国立国会図書館オンライン( https://ndlonline.ndl.go.jp/ )
・国立国会図書館サーチ( https://iss.ndl.go.jp/ )
・国立国会図書館デジタルコレクション( https://dl.ndl.go.jp/ )
・ディープライブラリー( https://dlib.jp/ )
・CiNii Books( https://ci.nii.ac.jp/books/ )
・CiNii Research( https://cir.nii.ac.jp/ )
・薩摩川内市川内歴史資料館( http://rekishi.satsumasendai.jp/ )
・たばこと塩の博物館( https://www.tabashio.jp/ )
・Web OYA-bunko [当館契約データベース]
・ざっさくプラス[当館契約データベース]
・朝日新聞クロスサーチ[当館契約データベース]
・毎索[当館契約データベース]
・ヨミダス歴史館[当館契約データベース]
[洋学関係図書]
・大槻如電 原著; 佐藤栄七 増訂. 日本洋学編年史. 錦正社, 1965 【402.105-O941n】**
※「明治七年(中略)(一〇)二月二日、米国の宣教師ウィリアムズ(Chaning M.Williams)は、東京築地に「立教学院」を設けて、英語、洋算、究理学などを教授す。」(pp.834-835)(846-847コマ目)
ウィリアムズは、米国聖公会の宣教師で、安政6年に長崎に来日、慶応2年に長崎に教会を設立。明治6年に東京に移り礼拝堂及び学校を開いた旨、記載があります。その学校の最初の入学生の一人に「岩谷松平」の名前があります。
・平松勘治 著. 長崎遊学者事典. 溪水社, 1999.10 【GK13-G738】
[経歴などに関する図書]
・佐野喜多 編. 東京商人奇人廼智慧袋. 商弘堂, 明17.10 【特49-405】*
※「岩谷松平君」pp.8-12(7-9コマ目)
・山田倬 (秋村), 武部竹雨 (弁次郎) 編. 在野名士鑑 巻の2. 竹香館, 明25,26 【特20-973】*
※「岩谷松平」pp.36-38(25-26コマ目)
・久保田高吉 編. 東洋実業家詳伝 第1編. 博交館, 明26-27 【43-261】*
※「岩谷松平君」pp.26-69(20-41コマ目)
・広田三郎 著. 実業人傑伝 第1巻. 実業人傑伝編輯所, 明28-31 【45-162】**
※「第十篇 岩谷松平君」pp.十ノ四十-十ノ六十六(282-295コマ目)
・日本現今人名辞典. 日本現今人名辞典発行所, 明33.9 【87-92】*
※「いはや、まつへい 岩谷松平」pp.い之九-い之十(24-25コマ目)
・商業世界社 編. 豪商立志譚 (商人文庫 ; 第1編). 同文館, 明34.4 【29-241】*
※「商界の天狗」pp.106-126(60-70コマ目)
・岩崎徂堂 編. 明治豪商苦心談 : 南海立志. 大学館, 明34.10 【92-21】*
※「岩谷松平」pp.92-96(49-51コマ目)
・高井孝次郎 編. 二六新報岩谷天狗大争論之顛末:附・村井兄弟商会. 日本館本店, 明34.12 【特20-552】*
・立身致富信用公録 第1編. 国鏡社, 明34-35 【29-247】*
※「岩谷松平君」pp.57-64(45-49コマ目)
・墨堤隠士 著. 明治富豪致富時代 : 付・日本全国五十万円以上の資産家. 大学館, 明35.9 【96-72】*
※「岩谷松平」pp.32-41(26-30コマ目)
・石尾信太郎 編. 人物と事業. 大日本家業学会, 明36.4 【82-601】*
※「岩谷松平と村井吉兵衛」pp.145-153(80-84コマ目)
・天岳 (南波登発) 著. 岩谷松平と東京市民. 陽濤館, 明36.4 【特49-436】*
・朝比奈知泉 (碌堂) 編. 財界名士失敗談 上巻. 毎夕新聞社, 明42 【64-172】*
※「岩谷松平君」pp.223-227(118-120コマ目)
・東洋新報社 編. 大正人名辞典. 東洋新報社, 大正3 【331-120】**
※「岩谷松平君」p.108(83コマ目)
・実業之世界社編輯局 編. 財界物故傑物伝 上巻. 実業之世界社, 昭11 【708-83】*
※「岩谷松平」pp.160-164(109-111コマ目)
・浜田亀峰 著. 鹿児島県川内郷土史 下巻. 川内市, 1955 【219.7-H141k】**
※「岩谷松平」pp.401-404(241-243コマ目)
・ドキュメント日本人 第9 (虚人列伝). 学芸書林, 1969 【281.08-D95】**
※佃實夫「岩谷松平」 pp.255-277(131-142コマ目)
・南日本新聞社 編. 郷土人系 中. 春苑堂書店, 1969 【GK13-185】**
※「岩谷のてんぐたばこ」pp.264-265(137コマ目)
・稲村徹元, 井門寛, 丸山信 共編. 大正過去帳 : 物故人名辞典. 東京美術, 1973 【GB13-30】**
※「岩谷松平」p.203(145コマ目)
・川内郷土史編さん委員会 編. 川内市史 下巻. 川内市, 1980.3 【GC294-50】**
※「岩谷松平」pp.1009-1012(523-525コマ目)
・たばこと塩の博物館 編. 広告の親玉赤天狗参上! : 明治のたばこ王岩谷松平 (岩田書院ブックレット ; 歴史考古学系 H-3). 岩田書院, 2008.8 【DL713-J1】
※中村七重「岩谷松平遺品の旅」pp.97-120
・鹿島茂 著. 破天荒に生きる. PHP研究所, 2002.6 【D6-G106】
※「岩谷松平」pp.95-105
[経歴などに関する雑誌記事]
・岩谷松平氏口述. 実業家経歴談 岩谷松平氏経歴談. 実業の日本. 2(10) 1899.8 pp.48-56(39-43コマ目) 【Z3-511】***
・岳淵. 岩谷松平を論す. 実業の日本. 3(22) 1900.12 pp.40-42(37-38コマ目) 【Z3-511】***
・岩谷松平. 予の一生に於ける凄絕壯絕の時代. 商業界 10(6) 1908.11 pp.15-18(30-31,35-36コマ目) 【雑45-3】***
・岩谷松平. 天狗物語(一). 実業の世界. 10(5) 1913.3.1 pp.73-76(60-62コマ目) 【Z3-512】**
・岩谷松平. 活天狗物語(二). 実業の世界. 10(7) 1913.4.1 pp.71-74(53-55コマ目) 【Z3-512】**
・岩谷松平. 活天狗物語(三). 実業の世界. 10(8) 1913.4.15 pp.57-60(44-46コマ目) 【Z3-512】**
・岩谷松平. 活天狗物語(四). 実業の世界. 10(10) 1913.5.15 pp.74-77(51-52コマ目) 【Z3-512】**
・火野葦平. 金銀の煙--岩谷松平伝. 別册文藝春秋. (通号 48) 1955.10 pp.86-118(49-65コマ目) 【Z13-764】***
・大森 貝介. 岩谷松平--広告人列伝-1-. 電通広告論誌. (通号 37) 1964.1 pp.65-74 【Z674.9-D3】
※電通広告論誌.(37)1964.1 【YA-1879】(マイクロフィルム)で確認しました。
・鹿島茂. 近代日本の起業家たち 第二回 近代的広告の先駆者 岩谷松平. Φ. (125) 2000.2 pp.52-55 【Z23-B19】
・中村七恵. たばこと塩の博物館講演記録. 岩谷松平 遺品の旅. TASC monthly (377) 2007.5 pp.10-21 【Z24-1345】
※岩松の息子と甥が、昭和35年に創刊した親族の機関誌『天狗山』に関する記載が若干あります。
・小島摩文. 講演 岩谷松平と広告. 千台 : 薩摩川内郷土史研究会機関誌. (33) 2005.3 pp.1-26 【Z8-2034】
・出来久美子. 講演 薩摩川内出身のポッケモンー岩谷松平について. 千台 : 薩摩川内郷土史研究会機関誌. (48) 2020.3 pp.38-41 【Z8-2034】
[目録など]
・法政大学文学部史学研究室 編. 日本人物文献目録. 平凡社, 1974 【GB1-20】***
※「岩谷松平」p.131(72コマ目)
・社史・労働組合史・実業家伝記目録:神奈川県立川崎図書館所蔵 昭和55年版. 神奈川県立川崎図書館, 1981.3 【D1-95】**
※「天狗商会 岩谷松平」p.73(42コマ目)
・東京大学経済学部付属日本産業経済研究施設伝記資料目録編集委員会 編. 近代日本経済人伝記資料目録. 東京大学出版会, 1980.3 【D1-260】**
※「岩谷松平 天狗商会」p.37(24コマ目)
・法政大学文学部史学研究室 編. 日本人物文献目録. 平凡社, 1993.10【GB1-E55】
※「岩谷松平」p.131
・日本工業倶楽部 編. 日本の実業家:近代日本を創った経済人伝記目録. 日外アソシエーツ, 2003.7 【D1-H18】
※「岩谷松平」p.58
・秦郁彦 編. 日本近現代人物履歴事典. 第2版. 東京大学出版会, 2013.4 【GB12-L5】
※「岩谷松平」p.83
・日外アソシエーツ株式会社 編集. 日本人物レファレンス事典 商人・実業家・経営者篇.日外アソシエーツ, 2017.4 【GB12-L42】
※「岩谷松平」p.106
・たばこと塩の博物館 編. 広告の親玉赤天狗参上 : 明治のたばこ王岩谷松平 : 特別展. たばこと塩の博物館, 2006.1 【DL713-H7】
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
・「長谷場純孝先生伝」(国会デジコレ)記載なし
・岩谷松平の「活天狗物語」『実業の世界 10(5);大正二年三月一日號』(国会デジコレ)にも幕末の1858年から1861年頃(安政・万延・文久)に長崎(野母崎など)へ父に随行したことは述べられていますが、明治初年の英学修業については記載なし
(長崎図書館郷土資料センターの資料)
・『長崎遊学者事典』平松 勘治/著1999.10 →該当なし
・『長崎を訪れた人々 明治篇』高西 直樹/著1988.10 →該当なし
・『長崎女人伝 下(西日本選書)』深潟 久/著1980.9
料亭一力の山本カネの項目、長谷場純孝は「書生当時カネの世話になった。一力の帳場の長谷場といわれるほど入り浸っていた」p86
※長谷場の書生時期がいつをさすのか不明。年譜でみて、書生の時期の長崎遊学の記述がないものの、一力の帳場に入り浸っていたことが事実なら年譜に漏れている可能性もあり。
・『大臣の書生時代』(国会デジコレ)に長谷場純孝の項目あるものの長崎の事は記述なし
・『ふるさと文学館 第52巻(宮崎)』 ぎょうせい 1994.12 p253
見ましたが、明治13年の話で、明治元年、2年の長崎外遊の記述はありませんでした。
・川內市史 - 下巻 - 1009 ページ(国会デジコレ)
「松平は嘉永二年に川内に生まれた。幼にして両親を失い、親戚の家に養われている。明治十年西南戦争の時、西郷さんを救出しようとしてそれが発覚し、・・・」明治初年の長崎遊学の件、記述なし
(鹿児島県立図書館の資料)
・『鹿児島大百科事典』(南日本新聞社1981年)
・『郷土人系 上中下』(南日本新聞社/編1969年)
・『かがやけ薩摩』(原口泉/著1990年)
・『串木野郷土史』(串木野市教育委員会1984年)
・『川内市史 下巻』(鹿児島県川内市1980年)
・『くしきの 2〜5号、6号、7号、17号』(串木野郷土史研究会1988~2003年)
・『会報鵬南 No.14~19』( 鵬南クラブ1986~1988年)
・『衆議院議長長谷場純孝葬儀記念帖』([出版者不明]1913年)
・『鹿児島県歴代大臣物語』(日高南甫/著1988年)
・『薩摩の豪商たち』(高向嘉昭/著1996年)
・『先人に学ぶ』(川内市教育委員会/[編] 1985年)
・『北薩の光り輝く星たち』(北薩地区小学校社会科教育研究会1992年)
・『薩摩意外史おもしろ史』(阿久根星斗/著1994年)
・『さんぎし 昭和37年1~12月号』(さんぎし発行所1962年)
・『三州 (昭和43年)』(石塚吉祐/編1968年)
・『季刊南九州文化 第7~10号』(南九州文化研究会1981~1982年)
・『千台 第7号、18号、48号』(川内郷土史研究会1979~2020年)
・『向田史』(向田史刊行会/編 向田史刊行会1993年)
・『郷土誌にみるかごしま世相百年』(南日本新聞開発センター出版教育局 1981年)
・『図録維新と薩摩』(柴田融/[共]編1968年)
・『長崎遊学者事典』(平松勘治/著1999年)
・『活人 大正2年10月号(第1年第8号)』(活人社/編1913年)
・『人づくり風土記 46』(会田雄次/監修1999年)
・『薩摩学生の軌跡』(中川征人/著1991年)
・『洋学者伝 1』(鹿児島市/編1950年)
・『鹿児島県教育史』(鹿児島県教育委員会/編1976年)
・『鹿児島県史料 斉彬公史料 第4巻』(鹿児島県歴史資料センター黎明館/編1984年)
・『鹿児島県史 第3巻』(鹿児島県/編1974年)
・『チェスト!とことん薩摩の歴史館』(竹下健一/著2012年)
- NDC
-
- 日本 (281 10版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 岩谷松平
- 園田孝吉
- 長崎遊学
- 英学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 経済社会(レファレンス)
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館 図書館
- 登録番号
- 1000335222