レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/12/09
- 登録日時
- 2023/01/05 00:30
- 更新日時
- 2023/01/19 14:01
- 管理番号
- 13562825
- 質問
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未解決
ペリー艦隊日本遠征記にある、ポーハタン号上での宴会の版画(1854)で、後甲板上の幕に描かれた紋章のようなものについて知りたい。
(当該の版画については、横浜美術館のコレクション検索(https://inventory.yokohama.art.museum/)で、ハイネと入力して検索すると確認できる。)
- 回答
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ご照会の紋章について、宴会に関する記述や紋章に関する資料等を確認しましたが、何が描かれているかを特定できる情報は見当たりませんでした。
網羅的な調査、本文を精読しての調査は、当館のレファレンスサービスの範囲を超えるもので、お受けできません。参考として、図版や宴会に関する記述がある資料、紋章に関する資料を紹介します。
〔主な調査済み資料・ウェブサイト〕
【 】内は国立国会図書館請求記号、請求記号末尾に☆を付した資料は国立国会図書館デジタルコレクションのインターネット公開資料、◎を付した資料は国立国会図書館内/図書館・個人送信資料です。
旧字は適宜、新字に変更して引用しています。
(1)図版や宴会に関する記述がある資料
国際日本文化研究センター 日本関係欧文貴重書(https://www.nichibun.ac.jp/ja/db/category/kicho/)
* Narrative of the expedition of an American squadron to the China seas and Japan掲載のご照会の図版を閲覧できます。
図版のURL:https://shinku.nichibun.ac.jp/kichosho/new/books/45/pageview1/zoomify/000019117_0259_1.html
M.C.Perry [著], オフィス宮崎 編訳『ペリー艦隊日本遠征記 下』万来舎, 2009.4【GB391-J61】
* ご照会の図版はp.211に掲載されています。
井桜直美 著, 目良夏菜子 編『『ペリー提督日本遠征記』を追って : 琉球・小笠原諸島 : 日米和親条約締結165周年 (JCII Photo Salon library ; 337)』JCIIフォトサロン, 2019.7【Y93-M1829】
* p.3に、遠征記の挿絵について、写真家のE・ブラウン・Jrが撮影した写真や画家のウィリアム・ハイネらが描いた絵を原画にして作成されたこと、その時にブラウンが撮影した写真は数枚の現存が確認されるのみであること等の解説があります。日本カメラ博物館(JCII Camera Museum)の写真展の紹介ページにも同様の記載があります。
https://www.jcii-cameramuseum.jp/photosalon/2019/06/13/20648/
* ご照会の図版はp.23に掲載されています。
ハイネ [原著], フレデリック・トラウトマン 著, 座本勝之 訳『ペリーとともに : 画家ハイネがみた幕末と日本人』三一書房, 2018.7【GB383-L56】
* ご照会の図版と、ポーハタン号での宴会についての記述があります(pp.191-192)
ハイネ [著], 中井晶夫 訳『世界周航日本への旅』雄松堂出版, 1983.11【GB391-139】
* ポーハタン号での宴会に関する記述があります(p.122)。
『大日本維新史料 第2編ノ5 (安政元年二月二十四日~同年三月五日)』東京大学出版会, 1985.4【GB421-220】
* 「二十九日 米使応接掛林韑等、米国艦隊旗艦「ポーハタン」ニ到リ、饗応ヲ受ク。」の項(pp.315-354)があり、関連の史料を確認できます。
* 「上之間幕張内」(p.320)、“the awning on the quarter-deck”(p.336)、“under the awnings of the quarter-deck”(p.347)等、宴会場の幕に関する記載はありますが、幕に描かれているものへの言及は見当たりません。
* 本資料は旧版【14.9-12】☆があります。
(例)旧版p.320の箇所のURL:https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1114495/166
関一 著『水戸烈公の国防と反射炉』誠文堂新光社, 昭11【720-73】◎
* 菊池富太郎筆記「亜墨理駕乗船記」(pp.240-253)(140~146コマ)に、「幕張候馳走場」との記載があります(p.248)(144コマ)。
東京大学史料編纂所 編纂『大日本古文書 幕末外国関係文書之5 (安政元年二月~同年三月)』東京大学出版会, 1984.10【GB22-41】
* 巻頭の「米国使節ペリー横浜村上陸之絵図写真版」に「ポウハタン」とあります。
国際ニュース事典出版委員会, 毎日コミュニケーションズ 編『外国新聞に見る日本 : 国際ニュース事典 第1巻 (1852~1873)』毎日コミュニケーションズ, 1989.9【GB391-E24】
* ポーハタン号での宴会について報じる1854年6月1日のタイムズの記事(本文編pp.42-43)、1854年7月22日のニューヨーク・タイムズの記事(本文編pp.46-49)が掲載されています。ポーハタン号に掲げられた旗について、アメリカ国旗、皇帝の旗、林代表の家紋旗との記載はありますが、幕についての言及は見当たりません。
Harper’s new monthly magazine
* 1856年5月のVol.12の記事Commodore Perry’s expedition to Japan(pp.733-756)に、“another on the quarter-deck, beneath the awning, for the minor officials and subordinates.”の記載があります(p.742)。
* HathiTrustで確認しています。
該当箇所のURL:https://hdl.handle.net/2027/coo.31924079633263?urlappend=%3Bseq=752
(2)紋章に関する資料
Heraldry in America.
By Eugene Zieber. With over nine hundred and fifty illustrations.
The Department of heraldry of the Bailey, Banks & Biddle company, 1895
* HathiTrustで確認しています。
http://catalog.hathitrust.org/Record/009471592
* Library of Congressの目録によると、2版も出版されているようです(https://lccn.loc.gov/10009235)が、当館では所蔵していないため未確認です。
History of the flag of the United States of America,
and of the naval and yacht-club signals, seals, and arms, and principal national songs of the United States, with a chronicle of the symbols, standards, banners, and flags of ancient and modern nations,
By George Henry Preble.
A. Williams and company, 1880
* ペリーが日本で使用した旗についての言及(p.380)のほか、年代は合致しませんがUnited States Steamer Powhatanについての記載(p.434)、States Seals, Arms, Flags, and Colorsの項(pp.605-655)があります。
* HathiTrustで確認しています。
(例)p.380のURL: https://hdl.handle.net/2027/yale.39002001719013?urlappend=%3Bseq=424
Armorial families of America,
Edited by Ernest Spofford.
Bailey, Banks & Biddle company, 1929
* HathiTrustで確認しています。
http://catalog.hathitrust.org/Record/005802360
スティーヴン・スレイター 著, 朝治啓三 監訳『〈図説〉紋章学事典』創元社, 2019.9【GG43-M2】
ヴァルター・レオンハード 著, 須本由喜子 訳『西洋紋章大図鑑』美術出版社, 1979.1【G28-4】
Heraldry : sources, symbols, and meaning / Ottfried Neubecker, with contributions by J. P. Brooke-Little ; designed by Robert Tobler
McGraw-Hill, c1976【G28-5】
ウェブサイトの最終アクセスは2022年12月9日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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軍旗や紋章の事典を調べたが、似たような図柄は探し出せなかった。
船の科学館、横浜みなと博物館、横浜開港資料館、日本海事図書館、横浜美術館に問い合わせたが、解決しなかった。
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 人文(レファレンス)
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000326691