レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/07/13
- 登録日時
- 2011/11/18 16:45
- 更新日時
- 2012/02/14 15:54
- 管理番号
- 埼久-2011-051
- 質問
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解決
「呑花臥酒(どんかがしゅ)」の原典、その書き下し文、意味が知りたい。
- 回答
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「呑花臥酒」の原典は判明しなかったが、原文と書き下し文と一部の言葉の意味を紹介する。
原文
『叢書集成新編 86』(本公司編輯部編著 新文豐出版 1986)
「雲仙雜記 10」馮贄著を所収。
p176 巻5「呑花臥酒」あり
虞松方春以謂、握月担風、且留後日、呑花臥酒、不可過時
下記の資料に書き下し文あり。
『故事成語大辞典』(簡野道明著 明治書院 1922)
p828 春宴録 「虞松、春ニ方リテイフ、月ヲ握リ風ヲ担フハ、且ツ後日ヲ留メ、
春ニ呑ミ酒ニ臥スルハ、時ヲ過ス可カラズト」
- 回答プロセス
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『日本国語大辞典』(日本大辞典刊行会編集 小学館 1982)〈握月担風〉の項には、
用例として「虞松方春以謂、」が使われている。
原典ではないが、参考までに、下記の調査結果を知らせる。
雲仙雜記(ウンセンザッキ)
『中国学芸大事典』(近藤春雄著 大修館書店 1980)
p23〈うんせんざっき【雲仙雑記】〉の項
十巻。唐の馮贄の撰と題しているが、実は王■(チツ)(おうちつ)の偽作といわれる(四庫全書提要)。
古今の逸事を雑載したもので、年号の先後に錯誤が見られる。
その他語句の意味等
虞松(グショウ)人名事典に記述なし。
「三国志」時代に関連して、インターネットでは情報あり。
以謂(オモエラク)
思うにはの意味。
握月担風(アクゲツ タンプウ)
風月の情趣を楽しむこと。『日本国語大辞典』(日本大辞典刊行会編集 小学館 1982)
呑花臥酒(ハナニノミ サケニフス)
『大漢和辞典 2』(諸橋轍次 大修館書店 1985)
p859 春日の行楽をいう。
春江宴(キョクコウノエン)
『中国学芸大事典』(近藤春雄著 大修館書店 1980)
p138 唐代に春、その年の進士の試験に及第した者に曲江で賜った宴。
その他調査済み資料
《WHO PLUS》〈虞松〉で検索。該当なし。
『中国古典名言事典』(諸橋轍次 講談社 1984)
『世界の故事・名言・ことわざ 総解説』(自由国民社 1999)
『漢文名言辞典』(鎌田正著 大修館書店 1995)
『中国故事成語大辞典』(和泉新編 佐藤保編 東京堂出版 1992)
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌.韻文.詩文 (921 9版)
- 中国語 (082 9版)
- 参考資料
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- 『故事成語大辞典』(簡野道明著 明治書院 1922)
- キーワード
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- 「呑花臥酒(どんかがしゅ)」
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000096962