レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/06/03
- 登録日時
- 2022/07/15 14:52
- 更新日時
- 2022/08/09 16:52
- 管理番号
- 相市-R4-4
- 質問
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解決
通常なら5月くらいに孵化してしまう蚕の卵を、江戸時代から明治時代では孵化の時期を6、7、8月と継続して孵化させることができていたらしい。
なぜ孵化の時期をずらすことができたのか、当時の卵の保存方法などを知りたい。
- 回答
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回答プロセスの通り①の資料と、レファ協で“養蚕”“風穴”について回答のある岩手県立図書館の事例、群馬県のホームページ内の「蚕種貯蔵施設」の紹介ページをご案内した。
- 回答プロセス
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●自館OPACで“養蚕”を検索
①『明治農書全集 第9巻』 松村 敏/(他)校注 農山漁村文化協会 1983 【610.1 S28522738】
p7-「風穴貯蔵」、「前田風穴」の記載あり。
p175-「秋蚕」について、「農作業に合わせて孵化の時期を自由に変える事ができれば、種の売り上げもあがるので漬物や酒、魚などを貯える「風穴」の中に蚕種を保存する」等の記載あり。
p192-196「風穴がないところでは高地の冷所で貯蔵するが、人工的に高地の冷所と似たような環境を作り出す窮理室(きゅうりしつ)を作って卵を貯蔵する」と記載あり。
p186-風穴の位置や構造について記載あり。
●インターネットで検索
・レファレンス協同データベースで“養蚕 風穴”を検索
岩手県立図書館の“養蚕における風穴について調べている”の事例がある。
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000301631
(2022/07/15最終確認)
「蚕の生まれる時期を遅らせる方法として利用されている風穴」などの記載あり。
・Googleで“養蚕 風穴”を検索
群馬県のホームページ内「特集「次世代につなぐ世界遺産~『富岡製糸工場と絹産業遺産群』登録5周年~」2」に、荒船風穴「自然の冷風を利用した日本最大の蚕種貯蔵施設」の紹介があり、「岩の隙間から吹き出す冷風を利用した蚕の卵の貯蔵施設、冷蔵保存により卵がかえる時期を調整することで、年に複数回の養蚕が可能となり、繭の増産に大きく貢献」と記載あり。
https://www.pref.gunma.jp/07/b21g_00465.html
(2022/07/15最終確認)
※【 】内は自館の請求記号と資料コードです。
- 事前調査事項
- NDC
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- 農業 (610 9版)
- 参考資料
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『明治農書全集 第9巻』 松村 敏/(他)校注 農山漁村文化協会 1983
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I013673025-00
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『明治農書全集 第9巻』 松村 敏/(他)校注 農山漁村文化協会 1983
- キーワード
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- 養蚕
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000318863