レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/04/15
- 登録日時
- 2007/08/02 02:11
- 更新日時
- 2007/08/17 13:29
- 管理番号
- 埼久-2007-012
- 質問
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解決
「甲子夜話」を読むと天変地異の記載が多いが、江戸時代の天気を解説した資料があるか。
- 回答
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以下、参考図書と、記述の見られる一般図書を紹介する。
参考図書:『日本の気象史料 2・3』『日本の天災・地変 下』『風祭・続風祭 日本気象史料余話』
一般図書:『気候の語る日本の歴史』『江戸晴雨攷』
- 回答プロセス
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当館所蔵の資料をあたる。
『日本の気象史料 2・3』(中央気象台・海洋気象台 1976 原書房)
本書は「甲子夜話」も含み各時代の多くの史料から気象事項を集成したもの。昭和15~16年に刊行された気象庁の資料の復刻。3巻の巻末には雑誌「空と海」に所収の「日本の歴史時代の気候について」という表題で田口龍雄氏の論稿が掲載されている。その中で、「調査三 江戸の初雪に就いて」との小論があり。それ以外の部分は他の時代も含めて、江戸時代の気候にも触れている。
『日本の天災・地変 下』(東京府社会課 原書房 1978 昭和13年の復刻)
本書は「災変編年表」で事象を編年体に掲出し、「引考」の部分で、若干江戸時代の災変事件に言及。ただし天気だけでなく、地震・火災・風水害・凶荒飢饉・疾疫などの章立てである。
『風祭・続風祭 日本気象史料余話』(田口龍雄 ミュージアム図書 1997 昭和16の復刊)
本書も時代を問わず、著者の気象台の実務を通じて得た、史料に対する考察の体裁となっており、細かな章立て。享保期の雨量観測や真冬の暴風雨の事象などを引用している。
『気候の語る日本の歴史』(山本武夫 そしえて 1986)
7章からなっており、参考史料、参考文献が付されている。第5章が「小氷期気候と歴史」と題して、天明から天保期における小氷期の実際を論じ、社会現象に対する影響を考察している。
『江戸晴雨攷』(根本順吉 中公文庫 1993)
3部からなっており、第1部が「晴雨八章」(p13-p154)と題し、江戸(現在の東京)の天気について記述。第1部の章立ては次のとおり。「一 江戸の空、二 江戸の風、三 江戸の天候俗信、四 江戸の気象、五 江戸の生物季節、六 日記と天気、七 空に何を見たか、八 江戸とロンドン」。
上記以外の気象・気候と歴史関係の資料も見たが、史料集・資料集成的な内容のものが多く、質問に沿う内容の資料は他に見あたらず。回答期限により歴史関係の一般図書は調査していない。
- 事前調査事項
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「江戸の天気予報士 平戸松浦薄に伝わる天気見伝書」という資料は読んだ。
- NDC
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- 気象学 (451 9版)
- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
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- 『気候の語る日本の歴史』(山本武夫 そしえて 1986)
- 『江戸晴雨攷』(根本順吉 中央公論社 1993)
- キーワード
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- 気象学-天気
- 日本史-江戸時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000036377