レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/06/30
- 登録日時
- 2022/07/03 00:30
- 更新日時
- 2022/07/21 16:00
- 管理番号
- 12279178
- 質問
-
未解決
出版されている大活字本と朗読CDの年間の出版点数が分かる資料について知りたい。
大活字本は、埼玉福祉会や大活字文化普及協会などからバリアフリー用に出されているもの、朗読CDは主に視覚障害者向けに出されているものを想定している。
- 回答
-
大活字本および視覚障害者向け朗読CDの年間出版点数が掲載された資料は見当たりませんでした。
以下に参考情報をお知らせします。
資料1に、2000年以降の市販のバリアフリー資料を網羅的に収録しているとの記載があります。
そのほか、大活字本を全点購入するとの方針を示している図書館とその所蔵状況を確認できるウェブサイト等を参考までに紹介します(ウェブサイト1)。
【 】内は国立国会図書館請求記号です。
資料1:野口武悟 監修『図書館のためのバリアフリー資料目録 : 大活字本・オーディオブックを中心に』日外アソシエーツ, 2022.2【UP83-M18】
* 「凡例」(pp.(4)-(5))および「解説」(pp.(6)-(8))によると、本資料は2000年以降に国内で刊行・制作されたバリアフリー資料5,146点を収録しているとのことです。
* 「大活字本」(pp.1-145)、「オーディオブック・朗読CD」(pp.146-283)の大項目があります(個別資料には出版年の項目がありますが、排列・索引等から出版年を切り口に概観することはできません)。また、本書掲載の「オーディオブック・朗読CD」については、読書対象を視覚障害者や高齢者に限定するものではないとの記載があります(p.146)。
* 解説中には、「市場流通しているバリアフリー資料の書誌情報を網羅的に収集した」とあるほか、そうした資料は市販されているかどうかも把握しづらく、これまで市販タイトルを網羅的に把握できる目録は作られてこなかった旨の記載があります(p.(7))。
ウェブサイト1:
岡山県立図書館ホームページ>「弱視の方へ(大活字図書について)」:https://www.libnet.pref.okayama.jp/service/sougou/shogai/index.htm#daikatsuji
* 大活字図書について「新刊発行分については全点購入しています」とあり、各年度追加分のリストが公開されています。
[その他の調査済資料およびウェブサイト]
日本図書館協会ウェブサイト
(1)「図書館について」>「図書館に関する資料・ガイドライン」>「著作権法第37条第3項ただし書該当資料確認リスト」:https://www.jla.or.jp/library/gudeline/tabid/859/Default.aspx
* 図書館等が、著作権法第37条第3項ただし書に該当する資料を確認するにあたり用いるリストです。録音資料・大活字資料などを販売している出版社等が掲載されています。
* (参考:目録掲載例)埼玉福祉会「大活字本既刊目録2022年5月」:https://www.saifuku.com/daikatsuji/index.html#sec4
* (参考)e-Gov法令検索「著作権法」:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000048
(2)「日本図書館協会・障害者サービス委員会」>「障害者サービス用資料の購入・入手先一覧」:http://www.jla.or.jp/portals/0/html/lsh/shiryolist.html
* 「1.大活字図書」「4.DAISY図書(マルチメディアDAISY・音声DAISY)」「5.オーディオブック」の項があります。
大阪府立中央図書館ウェブサイト>「マルチメディアDAISY図書所蔵目録」
https://www.library.pref.osaka.jp/central/taimen/daisy/multimedia-daisy.html
* 大阪府立図書館では、「購入可能なマルチメディアDAISY図書は全点購入することを心がけている」との記載が以下の記事中にあります。
* 杉田 正幸「著作権法改正と障害者サービス(第14回)都道府県立図書館の役割」(『図書館雑誌』106(3)=1060:2012.3 pp.184-185【Z21-130】)
『出版指標年報』【Z45-26】
* 2022版pp.150-154「2021出版社(者)別書籍新刊点数」:各出版社の新刊点数が掲載されており、埼玉福祉会(61点)、大活字文化普及協会(47点)等の掲載があります。
『出版月報』【Z21-172】
* 64(6)=807:2022.5:pp.34-49「出版統計」
出版年鑑編集部 編『出版年鑑 2018-1』出版ニュース社, 2018.7【UP3-M1】※2018年版を以って終刊
* pp.249-302「第3編 統計・資料」>「統計・資料」:pp.250-263「出版社別新刊書籍発行点数」
リサーチ・ナビ 調べ方案内「障害者について調べる」:https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-883.php
『日本の視覚障害者 2018年版』日本盲人福祉委員会, 2018.12【EG61-M196】
野口武悟, 加部清子, 生井恭子 共編『障害者とともに生きる本2500冊』日外アソシエーツ, 2017.6【E1-L45】
日外アソシエーツ株式会社 編『障害者福祉関係図書目録 2000-2004』日外アソシエーツ, 2005.4【E1-H37】
佐藤聖一 著『1からわかる図書館の障害者サービス : 誰もが使える図書館を目指して』学文社, 2015.2【UL711-L12】
* pp.70-71「第6章 障害者サービス用資料とその製作」>「1 障害者サービス用資料」>「(5)大活字本、拡大写本」:大活字本を手がける出版社がほんの少ししかない旨の言及があります。
* pp.74-75「2 資料の入手方法」>「(1)購入」
日本図書館協会障害者サービス委員会 編『障害者サービス 補訂版 (図書館員選書 ; 12)』日本図書館協会, 2003.9【UL244-H28】
* pp.212-213:「第8章 図書館サービスとネットワーク」>「8.4 NPO法人・専門ボランティアグループ・協会とのネットワーク」>「問い合わせ可能な主な機関の連絡先」>「4. 録音図書の製作・販売を行っている機関」、「5. 大活字図書の製作・販売を専門的に行っている機関」の掲載があります。
公共図書館で働く視覚障害職員の会 編著『見えない・見えにくい人も「読める」図書館』読書工房, 2009.11【UL244-J57】
日本オーディオブック協議会: https://audiobook.gr.jp/
サピエウェブサイト>「地域・生活情報ホーム」>「2021年度の録音雑誌一覧」:https://chiiki.sapie.or.jp/news/472/show_local
厚生労働省HP>「障害者福祉」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/index.html
国立国会図書館オンライン:https://ndlonline.ndl.go.jp/
* 国立国会図書館分類表では、YT31が「大活字図書 和書」、YT38が「大活字図書 洋書」、YTZ31が「児童用資料 大活字図書」です。例えば、詳細検索画面にて、請求記号欄に「YT31*」、出版年欄に出版年を入力することで、当館で「大活字図書 和書」と分類した資料を検索することができます。ただし、上述の日本図書館協会ウェブサイト(2)で障害者用として挙げられている『大きな活字の三省堂国語辞典』【KF3-M40】はYT31とは分類されない等、当館所蔵が大活字本の年間出版点数と一致しているとは限りません。
調べ方案内「点字・大活字資料(国際子ども図書館所蔵)の探し方」:https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-1078.php
国立国会図書館サーチ: https://iss.ndl.go.jp/
* (参考)障害者向け資料検索で「大活字」を条件に検索することができます(検索結果が出版点数と一致しているとは限りません)。
ウェブサイトの最終アクセスは2022年6月29日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『図書館年鑑』『出版指標年鑑』を確認したが、記載はなかった。
横浜市中央図書館のレファレンス協同データベースの事例
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142704
- NDC
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- 出版 (023 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 人文(レファレンス)
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000318047