レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/02/09
- 登録日時
- 2023/03/18 00:30
- 更新日時
- 2023/03/18 00:30
- 管理番号
- 台東区-10617
- 質問
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解決
現在、漢字の勉強をしているが、旧字体について学べる資料はあるか。
勉強の目的は、「広文庫」などの古い本を読めるようになりたく、自分でも調べてみたがなかなかみつからない。何か良い資料があれば教えていただきたい。
- 回答
-
『アジア情報室通報』第16巻第4号(2018年12月)に丹治 美玲「(レファレンス事例・ツール紹介(12))漢字の調べ方」 が掲載されており、参考になるのでは。『アジア情報室通報』は国立国会図書館で刊行している雑誌で、PDFをダウンロード可能。
(https://rnavi.ndl.go.jp/jp/asiaresource/asia-pub/index.html)
その「漢字の調べ方」のまとめに、丹治氏は調査のポイントとして次の3点を挙げている。
それは
①まずは字典を引いてみる。
②見つからない場合はウェブ上のツール等も活用する。
③紙資料とウェブ上のツールのそれぞれの特性等を考慮し、必要に応じて双方を併用する。
というもの。そこでここではA字典類、Bウェブツールの順で紹介させていただく。
A字典・辞典類
1,諸橋轍次著『大漢和辞典』全12巻・索引・語彙索引 (当館所蔵あり)
2,白川静著『字通』(当館所蔵 110839719)
3,上田万年他編『大字典』(当館所蔵 113065429)
4,『標註訂正康煕字典』(当館所蔵 110080439)
5,小川環樹他編『新字源』(当館所蔵 115129553)
6,『五体字類』(当館所蔵 122472764)
※6は参考で、さまざまな書体を調べることができる本。3は「国字」も掲載されている。4は中国の字典で、『日本国語大辞典』「正字」の項の4に「活字で、常用漢字表の新字体に対して、康熙字典などをよりどころとする旧字体」とあり、どうも旧字体のよりどころとなった字典のよう。5は学習用ですが、学習用の漢和辞典でも『広文庫』に載る漢字をかなり調べることができるのではないかと思う。
Bウェブツール
1,“みんなの知識 ちょっと便利帳”のうち「旧字体を覚えよう!!」
(https://www.benricho.org/moji_conv/14-sinkyukanji-gazo/)
同 「新旧漢字変換・新舊漢字變換」
(https://www.benricho.org/moji_conv/13.html)
2,CHISE IDS 漢字検索
(https://www.chise.org/ids-find)
3,文字情報基盤検索システム
(https://moji.or.jp/mojikibansearch/detail)
※2、3は漢字検索ツールです。2については丹治「漢字の調べ方」を参考。
※ご質問の趣旨と少し違うかもしれないが、『広文庫』に掲載されている書籍の注釈書(例えば新釈漢文大系や新日本文学大系など)や、新たに刊行したもの(たとえば岩波文庫『嬉遊笑覧』など)などがあれば、それも参照するとよいと思われる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000330637