レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年11月30日
- 登録日時
- 2007/12/18 09:49
- 更新日時
- 2021/07/06 17:51
- 管理番号
- 福井県図-20071130
- 質問
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解決
木の芽峠(木之目峠)の御番所で北陸道を護衛していた前川家に系図が伝わっていたが、越前松平家に提出した、と聞いた。原本は松平文庫にあるのか。もしないのならば、どこにあるのか知りたい。
- 回答
-
松平文庫にはない。越前史料として原本を謄写したものならば、国文学研究資料館に所蔵されている。越前史料-前川文書。
- 回答プロセス
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前川家の表札に「士族」と書かれていたことを覚えていたので、
松平文庫中の福井藩士の履歴簿等に記載がないか調べたが、
923「新番格以下増補雑輩」には見当たらなかった。
次に『今庄町誌』(今庄町、1979年)をみるとp445~に「木ノ芽峠茶屋前川家」という節があり、系図も掲載されていた。(ただし出典・所蔵者名などの情報はない)。
『今庄町誌』(今庄町、1979年)は、国立国会図書館デジタルコレクション/図書館送信参加館内公開資料。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9537912 (最終確認日:2021/07/06)
ということは1979年には、前川家以外のどこかで系図を見ることができたということになる。
そこで最初に戻って「松平家に提出した」を「松平家の関係者に見せた」と広く理解し、越前史料にないかどうか探してみた
(自館OPACで越前史料と前川でかけあわせ)。
すると「前川文書」として越前史料に影写されていることがわかった
(奥付によると大正8年2月に南条郡住の前川肇氏の文書を採訪、同年7月に影写)。
ちなみに越前史料とは、大正期に松平慶民(春嶽の子・越前松平家の分家)が始めた事業=春嶽公記念文庫の一環で、松平家や春嶽に関する史料を文庫職員が採訪、影写したもの。今となっては原本が現存しないものも多く、大正期の写しを見ることができる意味で貴重。影写された原本は国文学研究資料館で所蔵されており、その大部分は複製版を作成しているので、当館で見ることができる。
【追記】
越前史料の複製版は、福井県立図書館から福井県文書館に移管しました。2021年現在は、福井県文書館で閲覧が可能です。
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/archive/da/detail?data_id=011-1005123-0 (最終確認日:2021/07/06)
- 事前調査事項
- NDC
-
- 北陸地方 (214 8版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 前川家
- 越前史料
- 木の芽峠
- 系図
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000040365