・当館OPAC、「俳句」を検索語としたタイトル検索(フレーズ検索)(2013.7.12現在)
行い、情報提供する。
*全件ヒット数は、107件(うち楽譜16件、録音/映像資料14件)
*和書76件から、音楽と関連する資料を目で選ぶ必要がある。
選び出すためのヒントは、タイトル中の音楽に関連する言葉
その結果以下のような図書を発見
『西洋音楽から見たニッポン : 俳句は四・四・四 / 石井宏著』(PHP研究所)
『俳句とモーツァルトの音楽 / 林たかし著』(ふらんす堂)
『和歌俳句歌謡音曲集 / 久保田啓一〔ほか〕校注』(岩波書店)
・当館OPAC、「俳諧」を検索語としたタイトル検索(フレーズ検索)(2013.7.30現在)
行う。
*全件ヒット数は、71件(うち楽譜2件、録音/映像資料5件)
*和書64件から、音楽と関連する資料を目で選ぶ必要がある。
選び出すためのヒントは、タイトル中の音楽に関連する言葉
その結果以下のような図書を発見した
『和歌俳句歌謡音曲集 / 久保田啓一〔ほか〕校注』(岩波書店)
(俳句の検索で発見したものと同じ)
・当館OPACで「芭蕉」「一茶」等を検索語としたフレーズ検索(2013.7.12現在)
*「芭蕉」を検索語としたタイトルフレーズ検索(楽譜/録音資料指定) 78件
*「一茶」を検索語としたタイトルフレーズ検索(楽譜/録音資料指定) 9件
・当館OPACで、俳句作家として著名な音楽家名を検索語としての検索
*「俳句と音楽」に関連した記述があるか否かは、現資料の目次、索引、本文等を
読んで確認する必要がある。
*俳句作家としても有名な音楽家には以下の方々を挙げることができる。
池内友次郎 松村禎三
*俳句をテキストや素材とする作品、もしくは造詣が深い音楽家の著作物を検索・調査
するのも一方法であるが、可能性がある音楽家として以下の方々を挙げることができる。
成田為三 箕作秋吉 岡本敏明 柏木俊夫 小倉朗(『日本の耳』における卓見)
柴田南雄 湯浅譲二 新実徳英 Yu, Julian O.メシアン J.ケージ
・オリヴィエ・メシアンには、≪Sept haïkaï(七つの俳諧)≫という著名な作品がある。
GeNii での、 「メシアン」「俳諧」の検索で、Zender Hans〔著〕 津上 智実〔訳〕「メシアンと
俳句--イヴォンヌ・ ロリオのための考察」 音楽芸術 50(11), p64-69, 1992-11-00 を発見。
執筆者は≪七つの俳諧≫を挙げた上で、「…この作曲家が日本の俳句のという詩歌の形象に
見出した形式的な類似がこの曲の一体どこにあるのだろうか、ということを問い続けてきました。」
として、メシアンと俳句の関係について論述している。
・2012年に生誕100年を迎えた、ジョン・ケージにも現代音楽愛好家には知られた"Haikai"という作品がある。
・GeNii での「俳句」「音楽」による検索(2013.7.31現在)
*
CiNii: 25件
WebcatPlus: 963件
KAKEN: 17件
NII-DBR: 6件
JAIRO: 6件
*WebcatPlus には、関連のないデータがかなり含まれてしまうので、詳細データまで
目で確認する必要がある。
・GeNii での「俳諧」「音楽」による検索(2013.7.31現在)
*
CiNii: 8件
WebcatPlus: 112件
KAKEN: 8件
NII-DBR: 1件
JAIRO: 1件
*Messiaen:Sept haïkaï(メシアン:七つの俳諧)は、上記「俳句」「音楽」の検索で
しか探せないものと、「俳諧」「音楽」の検索でしか探せないものとに分かれてしま
うので、本事例にあっては、「俳句」「音楽」、「俳諧」「音楽」の検索を両方行う必要
がある。
◆俳諧、俳句に関連して派生する検索語は多いと思われる。要望に応じて「音楽」と
掛け合わせ検索する必要があるが、今回は「俳諧」「俳句」の検索にとどめた。
ただし、一例として「連句」 「音楽」の検索を試したが、興味深い論文、資料が数々
あり、「俳諧」「俳句」とは違った傾向をもつことが判明した。特に、
WebcatPlus で発見した末延芳晴「寺田寅彦バイオリンを弾く物理学者」は、当館も所蔵しており、
著者の経歴、目次内容等から注目した。(2013.7.31現在)
◆高濱虚子に 「虹消えて音楽は尚ほ続きをり」という名句のあることは有名であるが、子息の
作曲家、東京藝術大学教授であった池内友次郎先生は句集も出し、歳時記等にも多くの収
載句のある優れた俳句作家であった点もよく知られた話である。
◆本事例のテーマについて、音楽家以外の著者の論述についてまでは、調査できなかった。
が、Googleで「俳諧」「音楽」と検索してみると、寺田寅彦「俳諧の本質的概論」があったので、
一応確認した、本事例の資料としては、先に挙げた資料よりは関連性は薄いものの、寺田
寅彦研究や音楽受容史として、興味深い論述と思われた。