レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/12/27
- 登録日時
- 2019/02/09 00:30
- 更新日時
- 2019/02/09 00:30
- 管理番号
- 参調 18-0052
- 質問
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解決
『蝦夷日誌』で松浦武四郎が詠んでいる歌は和歌なのか漢詩なのか、また和歌の場合が五言なのか七言なのか。
和歌や漢詩の定義と、和歌の種類と、それぞれの形式を教えてほしい。
- 回答
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『大辞泉 上巻 あ-す』『大辞泉 下巻 せ-ん』『世界大百科事典 1 ア-アレニ』『日本大百科全書 1 あ-あん』『日本国語大辞典 第1巻 あ-いろこ』をはじめとした国語辞典や百科事典などに、類似した記述が多数あり。
形式については概ね同様の記述だったため、『大辞泉』の記述の一部を次のとおり紹介。
なお『大辞泉』の記述の大部分は、インターネットの「コトバンク」でも閲覧可能(最終閲覧日:2017/12/27)
https://kotobank.jp/word/%E5%92%8C%E6%AD%8C-153851(コトバンク>和歌)
https://kotobank.jp/word/%E6%BC%A2%E8%A9%A9-469938(コトバンク>漢詩)など
和歌と漢詩の定義について
p3905「和歌」
1 漢詩に対して、上代から行われた日本固有の詩歌。五音と七音を基調とする長歌・短歌・旋頭歌(せどうか)・片歌(かたうた)などの総称。平安時代以降は主に短歌をさすようになった。やまとうた
2 《万葉集の題詞にみえる「和(こた)ふる歌」から》答えの歌。返し歌
3 (ふつう「ワカ」と書く)能で、舞の直後または直前にある謡い物。詞章は短歌形式を基本とする
p818「漢詩」
1 中国の詩。一句が四言・五言、または七言からなるのが普通で、平仄(ひょうそく)・脚韻などの規則がある。古詩・楽府(がふ)・絶句・律・排律などの種類がある。また、それをまねて日本で作った詩。からうた
2 中国漢代の詩
和歌の種類とそれぞれの形式について
p2357「長歌(ちょうか)」
5音と7音の2句を交互に3回以上繰り返し、最後を多く7音で止めるもの
p2288「短歌(たんか)」
五・七・五・七・七の5句31音からなる歌
p2050「旋頭歌(せどうか)」
五・七・七・五・七・七の6句を定型とする歌
p710「片歌(かたうた)」
五・七・七の3句19音からなる歌
p3180「仏足石歌体(ふっそくせきかたい)」
五・七・五・七・七・七の6句を定形とする歌体
漢詩の種類とそれぞれの形式について
p1301「古詩(こし)」
韻を踏むだけで平仄(ひょうそく)や句数などに制限のない詩
p750「楽府(がふ)」
長句・短句の交錯する自由な詩形
p2041「絶句(ぜっく)」
起・承・転・結の4句からなり、1句が5字の五言絶句と7字の七言絶句とがあり、いずれも平仄(ひょうそく)と押韻のきまりがある
p3802「律詩(りっし)」
一定の韻律に従う8句からなる。第1・2句を起聯(きれん)(首聯)、第3・4句を頷聯(がんれん)(前聯)、第5・6句を頸聯(けいれん)(後聯)、第7・8句を尾聯(落句)といい、頷聯と頸聯とは対句法で構成される。偶数句に脚韻を踏む五言律と、第1句および偶数句に脚韻を踏む七言律とがある
p2866「排律(はいりつ)」
律詩を引き伸ばした、五言または七言の10句以上の偶数句からなる詩体。最初と最後とを除く他の聯(れん)がみな対句をなす
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910 7版)
- 参考資料
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- 1 大辞泉 上巻 あ-す 松村/明?監修 小学館大辞泉編集部?編集 小学館 2012.11 813.1/D/1
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2 大辞泉 下巻 せ-ん 松村/明?監修 小学館大辞泉編集部?編集 小学館 2012.11 813.1/D/2 -
3 世界大百科事典 1 ア-アレニ 平凡社 2007.9 031/SE/1 全34巻の該当箇所 -
4 日本大百科全書 1 あ-あん 小学館 1984.11 031/NI/1 全25巻の該当箇所 -
5 日本国語大辞典 第1巻 あ-いろこ 小学館国語辞典編集部?編集 小学館 2000.12 813.1/NI/1 全13巻の該当箇所
- キーワード
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- 蝦夷日誌
- 松浦武四郎
- 和歌
- 漢詩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 長歌(5+7+5+7+5+7+7=43),短歌(5+7+5+7+7=31),旋頭歌(5+7+7+5+7+7=38),片歌(5+7+7=19),仏足石歌体(5+7+5+7+7+7=38)
- 調査種別
- 事項調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000251561