レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/11/02
- 登録日時
- 2022/12/14 00:31
- 更新日時
- 2022/12/14 00:31
- 管理番号
- 6001058577
- 質問
-
解決
ヒト以外の動物で月経はあるか。
- 回答
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ニホンザル、ヒヒ、チンパンジー、ゴリラなどの霊長類、コウモリ、ハネジネズミ、ツパイ類などで月経が確認されています。
以下の資料に記述があります。
【図書】
・『世界大百科事典 8 ク-ケホ 改訂版』(平凡社 2005)
p.633-635 「げっけい 月経 menstruation:menses」の項目の中の[動物の月経]に以下の記述があります。
p.635「ヒト以外の各種霊長類(サル)での月経は、旧世界ザル以上の高等霊長類(ニホンザル、カニクイザル、アカゲザル、ヒヒ、テナガザル、オランウータン、チンパンジー、ゴリラ)の雌でみられ(後略)」
・『動物園動物管理学』(Devra G.Kleiman/[ほか]編 村田浩一/[ほか]監訳 文永堂出版 2014.3)
「31 繁殖生理学」の「雌の生殖」の以下の箇所に記述および表があります。
p.496 「月経期」に「月経期は多くの霊長類でみられる特徴で、この期間の比較的低いホルモン濃度に伴って血液様の子宮排出物が認められる(表31-3)。」と記述がありその下の「表31-3 月経期の外部徴候がみられる動物種」に以下の動物が掲載されています。
翼手目
ナミチスイコウモリ
パラスシタナガコウモリ
タンビヘラコウモリ類
長脚目
ハネジネズミ属
登木目
ツパイ類
霊長目
フサオマキザル
アカゲザル
ブタオザル
ニホンザル
クロザル
チャクマヒヒ
キイロヒヒ
アヌビスヒヒ
マントヒヒ
ゲラダヒヒ
ウーリーモンキー属
ボルネオオランウータン
チンパンジー
ゴリラ
・『女性の曲線美はなぜ生まれたか:進化論で読む女性の体』(D.P.バラシュ/[ほか]著 越智典子/訳 白揚社 2013.7)
「2 なぜ月経があるのだろう」の以下の箇所に記述があります・
p.41 「人類には明らかに月経があるが、チンパンジーや旧世界霊長類の数種にも月経がある。また、トランスヴァールハネジネズミとアカオヒキコウモリにも、理由はわからないが月経がある。」
【雑誌記事・論文】
・和泉俊一郎「ヒト生殖の臨床現場から:進化の遺産と現代社会の制約(子宮内膜症を題材にして)」『比較内分泌学』(39)<149>(日本比較内分泌学会 2013)p.96-105
p.97 「図1 月経の進化と系統樹」が掲載されており、「月経が確認されている動物」が示されています。
ヒト以外で掲載されている動物は以下のとおりです。
ボノボ
オランウータン
クロテナガザル
ミドリザル(オマキザル属)
アカゲザル(マカク属)
マントヒヒ
フサオマキザル
ヨザル
アカクモザル
ウーリーモンキー
バラスシタナガコウモリ
チスイコウモリ
ベルベットオヒキコウモリ
ヒガシイワハネジネズミ
こちらの論文はJ-STAGEで公開されています。(2022/11/2現在)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nl2008jsce/39/149/39_96/_article/-char/ja/
・V. ソール=スミス「抜け落ちた視点 月経の科学的解明」『日経サイエンス』49 (11)<581>(日経BP社 2019.11)p.90-95
p.91に「月経があるのは、ヒト、チンパンジー、コウモリ、ハネジネズミなど一部だけだ。」とあります。
[事例作成日:2022年11月2日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 婦人科学.産科学 (495 10版)
- 動物学 (480 10版)
- 参考資料
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- 世界大百科事典 8 改訂版 平凡社 2005 (635)
- 動物園動物管理学 Devra G.Kleiman‖[編] 文永堂出版 2014.3 (496)
- 女性の曲線美はなぜ生まれたか D.P.バラシュ∥著 白揚社 2013.7 (41)
- 日経サイエンス 日経サイエンス社 日経サイエンス社 49(11)<581>(2019.11) (90-95)
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/nl2008jsce/39/149/39_96/_article/-char/ja/ (和泉俊一郎「ヒト生殖の臨床現場から」(J-STAGE)(2022/11/2現在))
- キーワード
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- 生理(せいり)
- メンス(メンス)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000325713