レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/06/12
- 登録日時
- 2016/02/25 00:30
- 更新日時
- 2017/02/24 09:47
- 管理番号
- 千県東-2015-0003
- 質問
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解決
松尾芭蕉の句に「五月雨の 降り残してや 光堂」というものがあるが、芭蕉がその場所を訪ねたときの天気は晴れであったという。その日晴れていたということを、同行した弟子の曾良が日記に綴っていなかったか。
- 回答
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『奥の細道行脚『曾良日記』を読む』【資料1】p79に曾良の5月13日の日記の文章として、「十三日、天気明。巳ノ尅ヨリ平泉ヘ趣。(中略)高館・衣川・衣ノ関・中尊寺・光堂(金色寺、別当案内)・泉城・さくら川・さくら山・秀平やしき等ヲ見ル。」とある。p80の解説には「十三日は天気が回復。ゆっくりと休んで巳の刻に平泉に着赴く。」とあり、光堂を訪れた日は晴れていたと記していたことがわかる。また、『おくのほそ道探訪事典』【資料2】p354にも曾良の5月13日の日記の文章が掲載されており、解説に「五月十三日(陽暦六月二十九日)、天気は一転して快晴となった。」との記載がある。
- 回答プロセス
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自館の蔵書検索システムで「曾良日記」を検索すると、【資料1】がヒット。曾良と芭蕉が光堂(中尊寺金色堂)を訪れた際の記述がないか調べると、回答の記述が見つかった。
また、コトバンクで「曽良 日記」を検索して、各種辞典から「曾良旅日記」という書名を得た。『日本古典文学大事典』【資料3】の「曾良旅日記」の項を見ると、曾良自筆の旅日記は、道中日記であるため書名はないが、「曾良旅日記」「奥の細道随行日記」などと呼ばれていることが分かった。自館の蔵書検索システムで「随行日記」を全項目検索し、適当な資料の内容を確認したところ、『おくのほそ道探訪事典』【資料2】に曾良の日記の文章と解説が掲載されているのを発見した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日記.書簡.紀行 (915 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『奥の細道行脚『曾良日記』を読む』(櫻井武次郎著 岩波書店 2006)| 2101956810 ;
- 【資料2】『おくのほそ道探訪事典』(工藤寛正 著 東京堂出版 2011) | 2102440881 ;
- 【資料3】『日本古典文学大事典』(大曽根章介[ほか] 編 明治書院 1998)| 2100325970 ;
- キーワード
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- 曾良日記(ソラニッキ)
- 河合曾良(カワイソラ)
- 紀行文学(キコウブンガク)
- 松尾芭蕉(マツオバショウ)
- 奥の細道(オクノホソミチ)
- 天気(テンキ)
- 曾良旅日記(ソラタビニッキ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 一般
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000188516