レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年08月22日
- 登録日時
- 2022/08/27 00:30
- 更新日時
- 2022/12/06 13:01
- 管理番号
- 2A22008447
- 質問
-
解決
もぐさ屋で買ったお灸の袋に「うんこう日」とあり、「正月ひつじ」など12月分の記載がある。「うんこう日」がどういう意味なのか知りたい。
- 回答
-
うんこう日とは陰陽道でいう吉日の一つで、灸を据えるのには忌む日とされています。(資料(1)より)
以下の資料に関連する記述がありました。
(1) 『日本国語大辞典 :第2版 第2巻 いろさ-おもは』 (小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001.2)
p.537に「うんこう‐にち【瘟㾮日】」の項があり、「灸(きゅう)を据えるのには忌むという日。正月は未、二月は戌、三月は辰、四月は寅、五月は午、六月は巳、七月は酉、八月は申、九月は亥、一〇月は子、一一月は丑、一二月は卯の日とする」とあります。
(2) 国立国会図書館デジタルコレクション『鍼灸要法』 (岩田利斎 著[他] 壬生書院 昭和16)(インターネット公開)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1101158/25 (2022.8.26確認)
「鍼灸要法巻之一」のp.46(コマ番号25)に「第七十一 瘟㾮日ノ事」があり、「正未 二戌 三辰 四寅 五午 六巳 七酉 八申 九亥 十子 十一丑 十二卯」と書かれています。
以下の資料にも「鍼灸要法指南」として、同内容の資料が収載されています。
(3) 『鍼灸医学典籍集成 7 鍼灸集要』 (篠原 孝市/監修 オリエント出版社 1985.8)
p.277-608に「鍼灸要法指南」が収載されています。p.268に「内容提要」として『鍼灸要法指南』の解題があり、「江戸時代前期の鍼医・岩田利斎が著わした鍼灸書である。成書年は明らかでないが、その自序は貞享三年(一六八六年)に書かれている」とあります。
p.328に「第七十一 瘟㾮日ノ事」が掲載されています。
(4) 『鍼灸医学典籍大系 第18巻 鍼灸要法指南』 (出版科学総合研究所 1978)
p.60に「第七十一 瘟㾮日ノ事」が掲載されています。
- 回答プロセス
-
1.商用データベース「JapanKnowledge」で「うんこう日」を検索するが、「うんこう日」はヒットなし。「うんこうにち」で検索すると、『日本国語大辞典」の記述がヒットする。(資料(1))
2.資料(1)の記述に「鍼灸要法」とあったので、当館所蔵検索にて、フリーワード“鍼灸要法”で検索。資料(3)(4)が見つかる。
3.「国立国会図書館デジタルコレクション」にて、キーワード“鍼灸要法”で検索。資料(2)が見つかる。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 臨床医学.診断.治療 (492 9版)
- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
-
- 当館書誌ID <0000848632> 日本国語大辞典 :第2版 第2巻 いろさ-おもは 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001.2 9784095210025 資料(1)
- 当館書誌ID <0012419500> 鍼灸医学典籍大系 第18巻 鍼灸要法指南 出版科学総合研究所 1978 資料(4)
- 当館書誌ID <0014249076> 鍼灸医学典籍集成 7 鍼灸集要 篠原 孝市/監修 オリエント出版社 1985.8 資料(3)
- 国立国会図書館デジタルコレクション『鍼灸要法』 岩田利斎 著[他] 壬生書院 昭和16 (インターネット公開) https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1101158 資料(2)
- キーワード
-
- うんこうにち
- 瘟㾮日
- 鍼灸
- お灸
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 健康情報
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000320324