レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/02/01
- 登録日時
- 2023/03/09 00:31
- 更新日時
- 2023/03/09 00:31
- 管理番号
- 6001059680
- 質問
-
解決
たばこ「敷島」が発売された時期と発売当初の値段が知りたい。
- 回答
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発売された日については、大蔵省告示(官報掲載日)の1904年(明治37年)6月29日を示している資料と、1904年(明治37年)7月1日を示している資料がありました。価格は1箱20本入りで8銭です。
以下の資料に記述があります。
【書籍】
・『たばこパッケージクロニクル:ポケットの中の“アート”と戦後日本の軌跡』(たばこと塩の博物館/監修 イカロス出版 2008.9)
p.92-97「戦後たばこの価格一覧表」のp.93に「敷島」が掲載されており、発売年月日に「M37.6.29」、発売単価(円銭)に「8銭」とあります。
・『日本のたばこデザイン』(たばこと塩の博物館/編集 たばこ産業弘済会 1985)
p.178 「資料編」の表の「口付」の中に「敷島(しきしま)」が掲載されおり、「定価」は「8銭」、「発売・修正 中止時期」には「明37.7.1」とあります。
・『日本のたばこデザイン:1904-1972』(専売事業協会 1972)
p.89-109「デザインのうつりかわり」の中に発売時期についても記されています。
p.91「口付」のところに「敷島」が掲載されており、発売は「明37.6.29」とあります。
また、巻末に「たばこ発売時期と定価改正一覧表」があり、敷島が発売当時8銭であったことがわかります。
・『たばこ専売史 第1巻専売制度確立まで 専売局時代 その1』(日本専売公社専売史編集室/編集 日本専売公社 1964)
「第1編 専売制度の確立まで」の「第4章 煙草専売法の制定と当時の状況」の「第4節 煙草専売法実施の状況」の「1.製造の状況」(p.132-135)の中に以下の記述があります。
p.133「紙巻たばこの製造は、当初の計画どおり明治37年7月1日に開始し、翌8月から製品を販売することができた。(中略)はじめて製造した種類は次のとおりであった。」
「口付紙巻たばこ 敷島 20本入 定価8銭」
この資料はデジタル化されており、国立国会図書館デジタルコレクションで図書館・個人送信限定で公開されています。(2023/2/1現在)
https://dl.ndl.go.jp/pid/9548272/1/122
該当箇所は122コマめです。
・『たばこ専売史 第2巻専売局時代 その2 製造たばこ用巻紙専売と共済組合』(日本専売公社専売史編集室/編集 日本専売公社 1964)
「第2編 専売局時代その2」の「第4章 販売」の「第4節 製品の価格」の「1.価格の決定」(p.129-136)の中に以下の記述があります。」
p.130 表「製造煙草定価及煙草元売捌人割引歩合」の名称に「口付紙巻煙草 敷島 20本入1個」と記載があり、定価は「8銭」とあります。
p.131 大蔵省告示のリストがあり、年月日「明治37.6.29」(番号80)のところを見ると、定価決定された製造たばこの品種に「敷島」があります。
この資料はデジタル化されており、国立国会図書館デジタルコレクションで図書館・個人送信限定で公開されています。(2023/2/1現在)
https://dl.ndl.go.jp/pid/9548273/1/76
該当箇所は76コマめです。
・『タバコ・あれこれ』(石川欣一/著 ダヴィッド社 1957)
「タバコの変遷」(p.196-203)の中に以下の記述があります。
p.199 「「敷島」は明治三十七年六月二十九日、二十本入りが八銭で売出され(後略)」
この資料はデジタル化されており、国立国会図書館デジタルコレクションで図書館・個人送信限定で公開されています。(2023/2/1現在)
https://dl.ndl.go.jp/pid/9543033/1/103
該当箇所は103コマめです。
・『たばこ専売五十年小史』(日本専売公社総務部総務課/編 日本専売公社総務部総務課 1953)
「第八章 製造たばこの種類と定価並びに売行状況」の中のp.91-97に品名、発売及び定価改正年月日、定価などを記した表があります。
p.91に「敷島」が掲載されており、発売は「明治三七、六、二九」、定価は「八銭」とあります。
この資料はデジタル化されており、国立国会図書館デジタルコレクションで図書館・個人送信限定で公開されています。(2023/2/1現在)
https://dl.ndl.go.jp/pid/3039939/1/66
該当箇所は66コマめです。
【新聞記事】
・『朝日新聞復刻版 [復刻版] 明治編 135 明治37年6月 』(日本図書センター 1998.4)
p.216
1904年(明治37年)6月27日 東京 朝刊 4ページ
「官業煙草の賣出」に以下の記述があります。
「政府製造の紙巻煙草敷島、大和、朝日、山櫻の四種及西洋葉三種は何れも來月一日より本製造に着手し一週間の後には各元賣捌人に交付する手筈なれば(後略)」
p.224
1904年(明治37年)6月28日 東京 朝刊 4ページ
「官製煙草の名稱及直段」に以下の記述があります。
「煙草専賣局の製造に係り來七月一日より發賣せらるゝ巻煙草の名稱及び其定價は左の如し(中略)敷島 廿本入 一個 八銭(後略)」
p.244
1904年(明治37年)6月30日 東京 朝刊 8ページ の広告に以下の記述があります。
「七月ヨリ發賣 口付紙巻 敷島 廿本入 一個 八銭」
【官報】
・『官報 1904年6月29日(6298号)』(大蔵省印刷局 /[編])
p.5に「大藏省告示第八十一號」が掲載されており、「製造煙草定價及煙草元賣捌人ヘノ割引歩合左ノ如シ 明治三十七年六月二十九日」、「名稱」に「口付紙巻煙草 敷島」があり、「ニ十本入一箇 八銭」と記載されています。
この資料は、国立国会図書館デジタルコレクションで一般公開されています。(2023/2/1現在)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2949617/1/3
該当箇所は3コマめです。
【WEB】
JT たばこの歴史・文化 >日本の歴史【明治期・大正期】>「専売化された「たばこ」」(2023/2/1現在)
https://www.jti.co.jp/tobacco/knowledge/society/history/japan/04_1.html
「専売化当初に発売された「たばこ」」の項目の中で、「明治37〜40(1904〜1907)年頃に使用されていた「たばこ」の定価を明記した表」の写真があり、「敷島 口付廿本 金八銭」とあります。
[事例作成日:2023年2月1日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- その他の雑工業 (589 10版)
- 参考資料
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- たばこパッケージクロニクル たばこと塩の博物館∥監修 イカロス出版 2008.9 (93)
- 日本のたばこデザイン たばこと塩の博物館∥編集 たばこ産業弘済会 1985 (178)
- 日本のたばこデザイン 専売事業協会 1972 (91)
- たばこ専売史 第1巻 日本専売公社専売史編集室∥編集 日本専売公社 1964 (133)
- たばこ専売史 第2巻 日本専売公社専売史編集室∥編集 日本専売公社 1964 (130,131)
- タバコ・あれこれ 石川/欣一∥著 ダヴィッド社 1957 (199)
- たばこ専売五十年小史 日本専売公社総務部総務課編 日本専売公社総務部総務課 1953 (91)
- 朝日新聞復刻版 [復刻版] 復刻版 日本図書センター 明治編 135 (216,224,244)
- https://dl.ndl.go.jp/pid/9548272/1/122 (『たばこ専売史 第1巻:専売制度確立まで 専売局時代 その1』(国立国会図書館デジタルコレクション)(2023/2/1現在))
- https://dl.ndl.go.jp/pid/9548273/1/76 (『たばこ専売史 第2巻:専売局時代 その2 製造たばこ用巻紙専売と共済組合』(国立国会図書館デジタルコレクション)(2023/2/1現在))
- https://dl.ndl.go.jp/pid/9543033/1/103 (『タバコ・あれこれ』(国立国会図書館デジタルコレクション)(2023/2/1現在))
- https://dl.ndl.go.jp/pid/3039939/1/66 (『たばこ専売五十年小史』(国立国会図書館デジタルコレクション)(2023/2/1現在))
- https://dl.ndl.go.jp/pid/2949617/1/3 (『官報 1904年06月29日(6298号)』(国立国会図書館デジタルコレクション)(2023/2/1現在))
- https://www.jti.co.jp/tobacco/knowledge/society/history/japan/04_1.html (JT たばこの歴史・文化 「 専売化された「たばこ」」(2023/2/1現在))
- キーワード
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- タバコ(タバコ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000330027