レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005/6/8
- 登録日時
- 2006/09/14 02:10
- 更新日時
- 2008/05/01 15:37
- 管理番号
- 埼浦-2006-057
- 質問
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解決
イエス・キリストが12月25日に生まれたという記述は新約聖書のどこにあるか知りたい。また、イエス・キリストが西暦0年に生まれたという記述についても同様に知りたい。
- 回答
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「聖書には書かれていない」というのが定説のようである。
- 回答プロセス
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『旧約新約聖書大事典』〈イエスの生誕〉の項に「生誕物語の中で歴史的に確かというものは、なかんずくイエスの両親とヘロデの死(前4年)の前に置かれているおおまかな生誕の年代だけである」とあり。
『新聖書大辞典』〈イエスキリスト〉の項目より「イエスが生まれたのはヘロデ大王の時であったことは、古い誕生伝承の中にうかがわれる。(中略)イエスはたぶんヘロデの死(前4)の約2~3年前に生まれたことになる」「ルカ2:1-2によれば、イエスの生まれたのはローマ皇帝アウグストゥス(前27~後14)の治下で・・・」とある。
『同書』〈クリスマス〉の項にキリスト降誕の年を「キリストの降誕をもって紀元としたのである。これは533年ローマの僧院長ディオニシウス・エクシグウスが復活節表を作る際にキリスト降誕から起算したものに始まる。」が実際は「前7年」としている。キリスト降誕の日については「聖書にはキリスト降誕の日付は記されていない」とある。
『新約聖書人名事典』〈イエス〉の項目には「マタイとルカの福音書によると、イエスは紀元前4年ヘロデ大王が没する以前、おそらくそれより3年以上前ではないかと思われるが、ベツレヘムで生まれた。」とある。
『大百科事典』「クリスマス」の項に「新約聖書にはマリアの処女懐胎について記されている(「マタイによる福音書」1:18-25、「ルカによる福音書」1:26-38など)。しかし、その日がいつかということは語られていない。・・・クリスマスが12月25日に固定され、本格的に祝われるようになるのは教皇ユリウス1世(在位337~372)のときであり・・・」とある。
『岩波キリスト教辞典』にも「聖書にはイエスの誕生の月日は記されておらず、正確な日は不明であるが・・・」とある。
『キリスト教大事典 改訂新版』『キリスト教百科事典』『新キリスト教辞典』も、聖書に記述ありとする資料または誕生の年月日を特定している資料は見あたらない。
- 事前調査事項
- NDC
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- キリスト教史.迫害史 (192 9版)
- 参考資料
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- 『旧約新約聖書大事典』
- 『新聖書大辞典』
- 『新約聖書人名事典』
- 『大百科事典』
- 『岩波キリスト教辞典』
- 『キリスト教大事典 改訂新版』
- 『キリスト教百科事典』
- 『新キリスト教辞典』
- キーワード
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- 聖書-新約
- キリスト
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- その他
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000030541