レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年10月03日
- 登録日時
- 2017/10/04 10:14
- 更新日時
- 2018/12/08 16:33
- 管理番号
- 相大-H29-049
- 質問
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解決
「おみさ居らねば餅つく気もせず」という一文を誰が書いたか知りたい。
- 回答
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中野好夫の母方の曽祖父、並河聴雨(なみかわ ちょうう)という明治維新頃の丹波篠山藩の儒者が日記に書いた。
中野好夫が『わたしの文章心得』の中で、名文として書いていて、中野孝次がいくつかのエッセイにこの事を引用している。
利用者が以前読んだのは、中野孝次のエッセイだった。
- 回答プロセス
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インターネットGoogleでキーワード“おみさおらねば餅つく気もせず”で検索する。
いくつかのブログがヒットする。
中野孝次の『今ここに』の中にあると記述あり。
自館OPACで“今ここに 中野孝次”で検索する。
『幸せな老年のために 今ここに充実して生きる』 中野孝次/著 海竜社 2002 【s21042338 914.6】
上記がヒットするが、該当の文章なし。
念のために、中野孝次の著作を確認していく。
『老年を幸福に生きる』 中野孝次/著 青春出版社 1999 【s16305179 914.6】
p126「18 おみさ居らねば」があった。
「おみさ居らねば餅つく気もせず」(『中野好夫集』筑摩書房)
についての記述あり。
中野好夫が「わたしの文章心得」に書いていて、
「この文章は、彼の母方の曽祖父、並河聴雨という人の日記にある由。幕末から維新にかけてのころ丹波篠山藩の儒者で(略)大学生だった中野好夫が読み、中にこのぴかりと光る一行を発見」との記述あり。
『老いのこみち』 中野孝次/著 文藝春秋 2001 【s19102227 914.6】 p12-15
「つねに共に生きて」の「老妻と二人」の項にも「おみさ居らねば」
についての記述あり。
中野好夫のエッセイ「おみさおらねば」(『自分のことばをつくる』未来社)
の引用とわかる。(市内所蔵なし)
当館所蔵の『中野好夫集』を確認する。
『中野好夫集 4』 中野好夫/著 筑摩書房 1984 【s05695085 918.6】 p295-300
「わたしの文章心得」あり。
p297-298に「おみさ居らねば」についての記述あり。
注:【 】内は自館の資料コードと請求記号
- 事前調査事項
- NDC
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- 評論.エッセイ.随筆 (914 9版)
- 参考資料
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- 『中野好夫集 Ⅳ』 中野好夫/著 筑摩書房 1984
- 『老年を幸福に生きる』 中野孝次/著 青春出版社 1999
- 『老いのこみち』 中野孝次/著 文藝春秋 2001
- キーワード
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- おみさ居らねば餅つく気もせず
- 中野好夫
- 中野孝次
- 並河聴雨
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 「以前、ここ(当館)で借りた本で読んだ記憶がある。」とのこと。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000222740