レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004/10/13
- 登録日時
- 2005/02/17 02:18
- 更新日時
- 2007/08/29 15:54
- 管理番号
- 埼久-2004-057
- 質問
-
未解決
第1-5回(昭和30-32年)文学界新人賞の佳作受賞作品名と作者名を知りたい。雑誌『文学界』のバックナンバーを調べてほしい。
- 回答
-
第2回は、佳作なし。それ以外は、判明せず。
- 回答プロセス
-
当館所蔵の当時の『文学界』は、昭和30年1月号、31年7月号、32年2月号のみ。31年7月号に第2回受賞作の発表があるが、この回は佳作なし。
『文芸年鑑』に文学界新人賞の記述が見られるのは昭和33年度版の第3-5回からで、新人賞のみの記載。
質問の回次ではないが、第10・11回に佳作があったことは『文学界 昭和35年4月号・35年10月号』で確認したので、『最新文学賞事典』に記載がないからといって佳作受賞作がないわけではない。
《NDL-OPAC(雑索)》を〈文学界〉〈新人賞〉等で検索するが、第6回からしかヒットしないので、第1・3-5回の受賞記事が掲載されている巻号は判明せず。ただし、《NACSIS Webcat》から当時の『文学界』は、埼大図ほかで所蔵していることが判明する。これらの情報を提供する。
- 事前調査事項
-
調査済事項:『最新文学賞事典』に第1-5回文学界新人賞の受賞者・受賞作品はあるが、佳作については記述なし。ただし、第54回には佳作が記載されているので、第1-5回は佳作受賞作がないことも考えられる。インターネット検索では、佳作受賞作は出てこなかった。
- NDC
-
- 日本文学 (910 9版)
- 逐次刊行物 (050 9版)
- 特種目録 (027 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 文学賞-雑誌
- 雑誌記事索引
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
国立国会図書館参考企画課よりコメントをいただく(2007/02/15)。以下、調査情報の本文。
下記資料を調べましたが、佳作の受賞についての記載は見つかりませんでした。
『文学賞事典賞名受賞者名総索引 : 明治期-2003』(請求記号 KG2-H29)
『文学賞受賞作品図書目録』(請求記号 KG1-E67)
『文芸年鑑. 昭和30-32年度版』(請求記号 KG2-87)
そこで当館所蔵の『文学界』(請求記号 YA-102)を確認したところ、 第1-5回の佳作受賞は下記のようになっていました。( )内は掲載された年月です。
■第1回
第1回は次の4つの候補作から、新人賞が選ばれるという形になっており、佳作はありません。
戸田順蔵:傀儡(昭和30.4)
◎石原慎太郎:太陽の季節(昭和30.7)
安岡伸好:あお鳩の聲 (昭和30.10)
有吉佐和子:地唄(昭和31.1)
◎が新人賞受賞作
文学界新人賞決定発表と選後評は、昭和31年1月号のp.164-167に掲載されています。
■第2回
第2回も次の3つの候補作から、新人賞が選ばれるという形で、佳作はありません。
葛城紀彦:北の湖 (昭和31.4)
◎堀内伸:彩色 (昭和31.7)
大瀨東二:ガラスの壁(昭和31.11)
◎が新人賞受賞作
第2回新人賞決定発表は、昭和31年11月号のp.55に掲載されています。
■第3回
第3回の受賞作と佳作は下記のとおりです。
受賞作 菊村到:不法所持
佳作 野淵敏:水の歌
第3回新人賞決定発表と選後評は、昭和32年3月号のp.164-167に掲載されています。
■第4回
第4回の受賞作と佳作は下記のとおりです。
受賞作 城山三郎:輸出
佳作 川端康夫:涼み臺
第4回新人賞決定発表と選後評は、昭和32年7月号のp.116-119に掲載されています。
■第5回
第5回に佳作はないようです。受賞作は下記のとおりです。
沼田茂:ある遺言
第5回新人賞決定発表と選後評は、昭和32年11月号のp.136-139に掲載されています。この中の選衡経過によると、受賞作の「ある遺言」と「怒りの夏」(小久保均)の「残り二篇については激論が交わされた」との記載がありますが、特に佳作に選ばれた等の記述はありませんでした。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000020323