レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年00月00日
- 登録日時
- 2020/06/05 18:39
- 更新日時
- 2021/01/09 16:41
- 管理番号
- 2020-事例03
- 質問
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解決
書道の手本の和歌を写してきたメモから、誰が詠んだ和歌で、
どういった内容のものなのか知りたい。
- 回答
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源実朝の歌を集めた『金槐和歌集』秋部の歌。
「さを鹿の 己おのが棲む野の 女郎花 花にあかずと 音をや鳴くらむ」
訳:雄鹿は自分の棲む野の女郎花の花では不満なので、あれほど悲しげにないている
のだろうか。
「妻恋ふる鹿ぞ鳴くなる女郎花おのが棲む野の花と知らずや」(『古今集』秋上
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)をひねり、鹿は女郎花が自分の野に咲くことは知っていても、
それは可憐な花妻の萩ではなく、あだっぽい女郎花なので満足できないのだろうと面白く詠んだ。
(『金槐和歌集 新潮日本古典集成』p64‐65)
- 回答プロセス
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『くずし字用例辞典』のかな編を使い、メモを解読。枕詞「さをしかの」が判明。とこ
ろどころ正確かどうかわからない部分もあったが枕詞を手掛かりに、『新編 国歌大観』
の各索引を当たったところ、『第四巻[2]私家集編Ⅱ 定数歌編』p453 に該当の歌が見つ
かった。「金槐和歌集」に収められている歌ということが分かったので、『金槐和歌集 新
潮日本古典集成』で該当の歌を探した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 10版)
- 書.書道 (728 10版)
- 参考資料
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- 『くずし字用例辞典』 児玉 幸多/編 東京堂出版 1993 年
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『新編国歌大観 第四巻[2]私家集編Ⅱ 定数歌編』
「新編国歌大観」編集委員会/編 角川書店 1986 年 - 『金槐和歌集 新潮日本古典集成』 源 実朝/著 樋口 芳麻呂/校注 新潮社 1981 年
- キーワード
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- 書道
- 和歌
- 源 実朝
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000282818